第40回金融審議会総会・第28回金融分科会合同会合議事録

  • 1.日時:

    平成30年10月17日(水)9時30分~11時00分

  • 2.場所:

    中央合同庁舎第7号館13階 金融庁共用第1特別会議室


    〇岩原会長
     ただいまから、第40回金融審議会総会・第28回金融分科会合同会合を開催させていただきます。

     本日は、皆様お忙しいところお集まりいただきまして、誠にありがとうございます。本日の議事は公開の形で行わせていただきますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。
     
     本日は、田中内閣府副大臣及び長尾内閣府大臣政務官にお越しいただいております。
     
     最初に、開会に当たりまして、田中副大臣よりご挨拶いただきたいと思います。田中副大臣、よろしくお願いします。
     
    〇田中副大臣
     皆様おはようございます。このたびの内閣改造におきまして、経済再生と金融を担当いたします、内閣府副大臣を拝命いたしました田中良生でございます。
     
     本日は、朝早くからお忙しい中、岩原会長をはじめ、金融審議会の委員の皆様には、総会にご参加いただきまして、本当に感謝を申し上げます。
     
     さて、日本経済の現状を見ますと、アベノミクスの効果によりまして、企業収益や雇用・所得環境が大きく改善しております。全国で経済の好循環が着実に回り始めていると言えると思います。
     
     政府といたしましては、デフレからの完全脱却、また、足もとの経済の好循環の確立に向けて、2020年までの3年間、これを生産性革命・集中投資期間と位置付けているところであります。そして、大胆な税制、予算、規制改革等の施策を総動員して、生産性向上をしっかりと推し進めてまいりたいと考えております。
     
     また、こうした生産性向上の動きを全国津々浦々まで波及させるためには、やはり経済を巡る「血液」とも言える資金が企業・家計のすみずみまで行き渡るような環境整備、これが必要不可欠であります。
     
     このため、金融庁といたしましても、金融仲介機能の発揮や資本市場の活性化に向けた施策などを強力に推進し、生産性向上等に向けた取組みを金融面からしっかりと支えていきたいと考えております。
     
     金融を取り巻く環境に目を移しますと、デジタライゼーションの加速、人口減少・高齢化の進展など、構造的な変化が起こりつつあり、金融行政の舵取りという面では、大変難しさを増している状況にあります。
     
     ぜひとも委員の皆様方から、審議会でのご議論を通じて、引き続き、ご知見をいただきつつ、これらの課題に立ち向かっていきたいと思います。どうぞご指導のほどよろしくお願いいたします。
     
    〇岩原会長
     どうもありがとうございました。
     
     続きまして、長尾政務官よりご挨拶いただきたいと存じます。長尾政務官、よろしくお願いします。
     
    〇長尾政務官
     皆様おはようございます。このたび内閣府大臣政務官を仰せつかりました、長尾敬でございます。本日の審議、早朝からお集まりいただきまして、心から感謝を申し上げます。
     
     金融を巡る環境が目まぐるしく変化する中、効率的かつ効果的な行政運営を実現するためには、フォワード・ルッキングな視点で新しい政策課題に的確に対応していくことが重要であると考えております。
     
     この点、デジタライゼーションの加速的な進展への対応につきましては、非常にチャレンジングな課題ではありますが、金融制度スタディ・グループにおいて、機能別・横断的な金融規制の整備に向け、本年6月に中間整理を取りまとめていただくとともに、引き続き、精力的にご審議いただいております。
     
     また、人口減少・高齢化といった構造変化への対応として、高齢社会における金融サービスのあり方など、国民の安定的な資産形成に向けた取組みをさらに進めるため、本年9月より市場ワーキング・グループにおいてご議論を始めていただいております。
     
     さらに、資本市場の活性化の観点からは、ディスクロージャーワーキング・グループにおいて、企業情報の開示・提供のあり方についてご審議いただき、まさに本日、検討結果をご報告いただくことになっております。こちらについては、本日の報告や議論を踏まえ、経営戦略やガバナンス情報の開示の充実に向けた取組みを進めてまいります。
     
     今後も、金融制度のあり方については、不断の見直しが必要となっていくと思いますので、委員の皆様方におかれましては、引き続きのご指導を、どうぞよろしくお願い申し上げます。
     
    〇岩原会長
     どうもありがとうございました。それでは、カメラの方々はご退室をお願いいたします。
     
                                   (報道関係者退室)
     
    〇岩原会長
     それでは、議事に移りたいと思います。
     
     まず、事務局に異動がございましたので、長岡総務課長からご紹介をお願いいたします。
     
    〇長岡総務課長
     このたび企画市場局総務課長を拝命いたしました長岡でございます。よろしくお願いいたします。
      
     委員の皆様方から向かいまして中央、ただいまご挨拶いただきました長尾政務官の左側でございますけれども、金融庁長官に遠藤が就任しております。
     
    〇遠藤長官
     遠藤でございます。よろしくお願いします。
     
    〇長岡総務課長
     その他の事務局の異動につきましては、お時間の都合もございますので、恐縮ではございますが、お手もとの配席図をもってご紹介にかえさせていただきたいと存じます。
     
     金融を取り巻く環境変化のスピードが加速する中で、引き続き、本審議会でご議論を賜りながら、長官以下、新体制で、金融サービスの向上等を目指して金融行政に取り組んでまいりたいと考えております。引き続き、どうぞよろしくお願いいたします。
     
    〇岩原会長
     それでは、まず、ディスクロージャーワーキング・グループの審議の結果及び報告書について、ご審議をお願いしたいと思います。同ワーキング・グループの神田座長からご説明をお願いいたします。
     
    〇神田委員
     どうもありがとうございます。それでは、お手もとの資料1-1の概要に沿って簡単にご説明させていただきたいと思います。
     
     ディスクロージャーワーキング・グループでございますけれども、昨年12月から企業情報の開示及び提供のあり方について審議を始め、8回にわたる審議を経て、本年6月にこの報告書を取りまとめました。報告書の本体は別冊でお手もとに配付しております。
     
     報告書は、資料1-1で申しますと、その左側にあるとおり、大きく4つのパートから成っております。
     
     まず1つ目は、「『財務情報』及び『記述情報』の充実」です。投資判断に当たっては、過去の業績をあらわす財務情報に加え、財務情報を補完するものとして、経営戦略、MD&A、リスク情報をはじめとする「記述情報」、これは非財務情報とも言いますけれども、それが果たす役割が大きく、これらの経営目線での開示の充実の実現が重要であるとの提言を行っております。
     
     2つ目は、「建設的な対話の促進に向けたガバナンス情報の提供」です。スチュワードシップ・コード及びコーポレートガバナンス・コードの改訂や「投資家と企業の対話ガイドライン」の策定が行われる中、投資家と企業との対話をより建設的で実効的なものとしていく観点から、役員報酬の算定方法をはじめとする役員報酬に関する情報や、政策保有株式の保有状況といった政策保有株式に関する情報等の開示の充実などを提言しております。
     
     3つ目は、「情報の信頼性・適時性の確保に向けた取組み」です。会計監査に関する情報は、株主による監査人の選解任の判断のみならず、投資判断の基礎となる財務情報等の信頼性確保の観点からも重要であるとの考えの下、監査人の継続監査期間等、会計監査に関する情報の開示の充実を提言しております。
     
     なお、本ワーキング・グループでは、四半期開示制度についても検討いたしましたが、現時点において四半期開示制度を見直すことは行わず、四半期決算短信の開示の自由度を高める取組みを進めるとともに、引き続き、我が国における開示の十分性や、海外動向等を注視して、必要に応じてそのあり方を検討していくということとしております。
     
     最後、4つ目は、「その他の課題」といたしまして、EDINETの利便性向上等を提言しております。
     
     これらの提言を受けた今後の取組みにつきましては、資料1-1で申しますと、右側に記載してあります。具体的には、金融庁において、ルールへの形式的な対応にとどまらない開示の充実に向けた企業の取組みを促すため、プリンシプルベースのガイダンスを策定するとともに、開示内容や開示への取組み方についてのベストプラクティスを収集し、全体への浸透を図ること、そして、役員報酬や政策保有株式に関する開示の充実等、開示内容について具体的に定める内閣府令等の改正を早期に行うことなどが期待されます。
     
     以上、簡単ではございますが、ディスクロージャーワーキング・グループの概要をご説明させていただきました。ありがとうございました。
     
    〇岩原会長
     どうもありがとうございました。
      
     それでは、ただいまご説明いただきましたディスクロージャーワーキング・グループの審議の結果及び報告書につきまして、ご質問、ご意見などがございましたら、お願いいたします。いかがでございましょうか。何かございませんか。
     
     朝田委員、どうぞ。
     
    〇朝田委員
     今、神田先生からも触れられましたけれども、産業界の一部といいましょうか、かなりの部分でございますけれども、四半期開示については負担がかなり大きいということで、四半期開示について見直しをしてくれないかという話が、私が所属しております経済同友会でも出ております。また、アメリカでも議論になっておりますし、既にEUでは四半期開示は任意になっております。
     
     今後、四半期開示について、どういう判断でご検討を継続されるのか、もしお考えがあればお聞かせいただきたいと思います。
     
     以上でございます。
     
    〇岩原会長
     それでは、古澤さん、お願いします。
     
    〇古澤審議官
     ありがとうございます。
     
     今回のディスクロージャーワーキング・グループの報告の中で、四半期開示につきましては、22ページ、23ページで詳細に議論しております。朝田委員ご指摘の海外の動向に関する議論、アメリカでも議論がスタートしていると承知しております。
     
     他方、四半期開示につきましては、やはり議論を整理すべき点がいくつかあるだろうと考えております。例えば、四半期における業績予想の問題と、それから、中長期的な投資家を含めラップとしての四半期業績結果はきちんと分けて見ることが必要といったような議論もなされております。
     
     こうした中で、先ほど神田座長からも説明いただきましたように、まず必要なのは、現在の四半期開示の中で簡素化もしくは負担軽減ができるようなところがあるのではないか、こういった見直しを着実に行っていく必要があるのではないかといった議論があったところでございます。
     
     その上で、この議論については、海外の動向も含め、我々としても引き続きよく見ていく必要があるとの内容になってございます。
     
    〇岩原会長
     ありがとうございます。
     
     ほかにご質問はございますか。原田委員、どうぞ。
     
    〇原田委員
     神田先生、ご説明ありがとうございました。今ご説明いただいた資料1-1の「Ⅳ その他の話題」で、EDINETの利便性の向上についての記述があります。別冊のディスクロージャーワーキング・グループ報告の19ページにも、関連する記述として、株主総会資料の電子提供に関する記述があります。この2点に関して少し意見を述べさせていただければと思います。
     
     金融庁で以前よりいくつかのワーキング・グループ等で議論があった株主総会資料の電子提供制度についてですけれども、ディスクロージャーワーキング・グループ報告では、19ページ、20ページで、EDINETで開示する場合についても、会社法上の電子提供として認められることが望ましいとの意見が書かれております。この議論は、現在、法務省の法制審議会会社法制部会において、会社法制の見直しに向けた諸論点の一つとして扱われているところですので、この場での発言は直接的には影響しないとわかっておりますが、金融庁でも以前より議論があった経緯がございますので、株主総会資料の電子提供の場としてEDINETを利用する場合の特例については、引き続き、どこかで議論していただければと思っております。
     
     また、EDINETについては、これまで様々な利便性向上が図られてきたところですし、データ利用者に対する配慮もあるかと思います。今後もEDINETをさらに活用していっていただきたいというのが、一利用者としての意見になります。よろしくお願いいたします。
     
    〇岩原会長
     それでは、古澤さん、お願いします。
     
    〇古澤審議官
     今、原田委員からご指摘ありましたように、EDINETで出された場合の株主総会資料の取扱いにつきましては、法務省の法制審でご議論いただき、前に進む方向で議論されていると承知しております。
     
     また、それ以外のEDINETの利便性の向上については、今後、大きな見直しのタイミングが何回かありますので、そうしたタイミングもとらえつつ、ぜひお話を伺いながら進めたいと考えております。
     
     以上でございます。
     
    〇岩原会長
     ほかに何かございますでしょうか。よろしいですか。
     
     大変貴重なご意見、ありがとうございました。本件に関する審議はこれまでとさせていただき、ただいまのディスクロージャーワーキング・グループの報告につきましては、これを金融審議会としてご了承いただきたいと思いますが、よろしゅうございましょうか。
     
                                            (「異議なし」の声あり)
     
     そのように取り扱わせていただきます。どうもありがとうございました。
     
     次に、金融制度スタディ・グループに関し、本年6月に公表された中間整理及び足もとの審議状況について、岡田信用制度参事官からご説明をお願いいたします。
     
    〇岡田信用制度参事官
     金融制度スタディ・グループの事務局を務めております、信用制度参事官の岡田でございます。
     
     ご承知のとおり、昨年11月の総会におきまして、金融担当大臣より諮問が行われ、機能別・横断的な金融規制の整備等、情報技術の進展その他の我が国の金融を取り巻く環境変化を踏まえた金融制度のあり方について検討を行うこととされました。これを受け、金融制度スタディ・グループが設置され、本年6月に中間整理が取りまとめられたところでございます。
     
     本日、冊子の形でお配りさせていただいておりますが、表紙とピンクの仕切り紙をめくっていただいたところに、A3サイズの概要がございます。そちらで、中間整理のポイントについてご説明いたします。
     
     まず、概要の左側の「総論」をご覧いただければと存じます。総論の(2)でございますが、ITの進展等により、アンバンドリング、すなわち金融サービスを個別の機能に分解して提供する動きでございますが、そうしたものや、リバンドリング、これは複数のサービスを組み合わせて提供する動きでございますが、そういった動きが拡大しております。
     
     総論の(4)に飛びますが、そうした中で、現状、基本的に業態ごとに業法が存在しておりまして、各プレイヤーのサービスが同一の機能・リスクを有していても、当該プレイヤーの属する業態ごとに規制の内容が異なり得るというのが、制度の現状でございます。
     
     そうしたことを踏まえますと、イノベーションの促進及び利用者保護の観点から、金融規制体系をより機能別・横断的なものとし、同一の機能・同一のリスクには同一のルールを適用することが重要ではないかということを総論で取りまとめてございます。
     
     次に、ただいま申し上げました機能別というときの「機能」につきましては、この概要の右上の図をご覧いただければと思います。そちらにございますが、金融規制体系の過度な複雑化を避ける観点から、「機能」を一定程度大きな単位に分類した上で、規制の柔構造化を行うことが考えられるという観点で、差し当たって本スタディ・グループのご議論の中では、金融の「機能」を、ここにあります「決済」、「資金供与」、「資産運用」、「リスク移転」の4つに分類したところでございます。
     
     なお、この図の中にもございますが、預金につきましては、国民に広く利用される安全確実な価値の貯蔵、運用手段という側面、それと同時に、法定通貨とほぼ同等に決済に利用できる決済手段という側面があるという特性に着目し、先ほどの4つの「機能」とは独立の「機能」と位置付ける考え方がございました一方で、独立の「機能」とは位置付けず、「資金供与」との組み合わせで信用創造を生じさせる業務であると位置付け、これにより高まるリスクに対して、ルールを一定程度加重するという考え方もあったところでございます。
     
     以上が大きな総論でございまして、その下に各論が並んでおりますが、2点だけ触れさせていただきます。この概要で申し上げると、真ん中の下、項番4.でございますが、銀行及び銀行グループにつきましては、金融システムの安定性確保等の観点から、業務範囲規制、財務規制など、重厚な規制が従前から存在しているところでございます。他方で、金融・非金融の境界が曖昧になりつつある中で、銀行及び銀行グループの規制についても、機能別・横断的な金融規制体系との調和を図っていくという観点に留意していく必要があるのではないかというご議論がございました。
     
     最後に、概要の右側、項番5.でございますが、金融商品・サービスを組成する金融機関とは別個のプレイヤーが、販売などのプロセスに特化し、金融機関と利用者との間に介在して商品・サービスを提供することが拡大している中で、利用者ニーズに応じた形での商品・サービスを業態・機能横断的に提供することの妨げにならないよう、商品・サービス提供の代理・媒介プロセスについて、ルールをできるだけ共通化していくことが重要といったことが指摘されてございます。
     
     以上が本年6月までのご審議を取りまとめていただいた中間整理でございますが、本スタディ・グループは、その後、9月25日に再開しておりますので、足もとの状況についてご説明いたします。
     
     別途、資料2-3をお配りしておりまして、その一番最後のページ、右下のページ番号でいうと4ページをご覧いただければと思います。こちらが再開後、第1回の事務局説明資料でございます。
     
     この4ページの「当面の検討事項(案)」にありますとおり、デジタライゼーションが加速的に進展し、情報の利活用が金融サービスのあり方に影響を与える中で、4つの論点を掲げております。(1)情報の適切な利活用、(2)決済の横断法制、(3)プラットフォーマーへの対応、(4)銀行・銀行グループに対する規制の見直しということで、これらの論点について、事業者へのヒアリング等も行いながら、今後検討を深めていく予定としております。
     
     先ほどご紹介した4つの金融の「機能」のうち、決済分野を最初に取り上げてございますのは、ここにも記載してございますが、決済が情報の蓄積に有用なこともあり、近年、新たなサービスが様々な形で提供されていること、また、決済の現行制度が業態ごとに分かれていることなどを踏まえたものでございます。
     
     それから、プラットフォーマーについては、先ほどの中間整理の概要の項番5.を受けたものでして、情報を利活用し、利用者ニーズに即したサービスを提供しようと、そういった側面も踏まえて取り上げております。
     
     それから、最後の銀行・銀行グループに対する規制については、中間整理の概要の項番4.を受けたものでして、情報の利活用をはじめ、外部環境が大きく変化していることを踏まえて、取り上げております。
     
     以上、簡単ではございますが、金融制度スタディ・グループについてご説明させていただきました。
     
    〇岩原会長
     どうもありがとうございました。
     
     続きまして、先月審議を再開いたしました、市場ワーキング・グループの説明に移りたいと思います。再開に至った背景や再開後の審議状況について、小森市場課長からご説明をお願いいたします。
     
    〇小森市場課長
     市場課長の小森でございます。市場ワーキング・グループに関しまして、資料3-1、3-2を用いながらご説明申し上げます。
     
     まず、再開の経緯でございますけれども、市場ワーキング・グループは、一昨年5月から12回にわたり、顧客本位の業務運営や取引の高速化などの課題につきまして審議を行っていただき、一昨年12月に報告書を取りまとめていただいたところでございます。昨年3月の金融審議会総会におきまして、その後のワーキング・グループ運営につきまして、岩原会長にご一任がなされたところでございます。
     
     その後、顧客本位の業務運営を含めた国民の安定的な資産形成に向けて、当庁や金融事業者などの取組みが行われてきたところでございます。当庁の取組みといたしましては、例えば、本年6月に投資信託の販売会社における比較可能な共通KPIを公表するなど、顧客本位の業務運営の定着に向けた施策の推進、本年7月に高齢社会における金融サービスのあり方の中間的な取りまとめの公表、などを行ってきたところでございます。
     
     これらを踏まえまして、今般、高齢社会における金融サービスのあり方など、国民の安定的な資産形成を中心にさらに議論を深めるため、岩原会長ご了解の下、市場ワーキンググループが再開されたところでございます。
     
     メンバーの先生方につきましては、資料3-1の2ページ目、別紙に記載がございまして、座長につきましては、引き続き、神田先生にお務めいただいております。
     
     また、扱う議題の一部に入り繰りがあったことから、メンバーやオブザーバーについて一部変更がございましたが、現在のメンバーにつきましては、この別紙をご覧いただければと存じます。
     
     続きまして、本ワーキング・グループの審議のテーマあるいは審議の状況について、資料3-2を用いてご説明を申し上げます。後ほど、金融行政のこれまでの実践と今後の方針につきまして、事務局から説明がございますけれども、この実践と方針の概要資料のうち、家計の安定的な資産形成に係る部分を抜粋したものが資料3-2でございます。
     
     この資料3-2をご覧いただきまして、2ページにわたってございますけれども、「顧客本位の業務運営の確立と定着」、あるいは次のページにございます「長期・分散・積立投資の推進」、「高齢社会における金融サービスのあり方の検討」などが、本ワーキング・グループの主な議題でございます。
     
     このうち、特に3つ目の「高齢社会における金融サービスのあり方の検討」につきましては、本ワーキング・グループにおける議論の中心的な課題であるとの位置付けでございまして、長寿化の進展や退職世代の保有する金融資産割合の増加等の現状に対応して、長生きに備えながら、自身の状況に応じた資産の形成・取崩し・承継等を図っていく必要がある中、対応する手立てなどについてご議論をいただくものでございます。
     
     審議の状況でございますけれども、再開後の初回、先月の第13回会合におきましては、顧客本位の業務運営の定着状況と課題についてご議論いただきました。顧客本位の業務運営の浸透・定着に向けて、金融機関の取組みの見える化の促進が課題でございまして、その取組みが営業現場でどのように実践されているかなどにつきまして、当庁からの報告や、金融機関からのヒアリングも行い、委員にご議論いただいたところでございます。
     
     また、先週11日の第14回会合では、高齢社会における金融サービスのあり方についてご議論いただきました。来週、第15回会合が予定されておりますが、引き続き、高齢社会における金融サービスのあり方についてご議論いただく予定でございます。
     
     市場ワーキング・グループに関しては、以上でございます。
     
    〇岩原会長
     どうもありがとうございました。
     
     続きまして、今般、金融庁は「変革期における金融サービスの向上にむけて~金融行政のこれまでの実践と今後の方針~」を取りまとめ、公表しております。金融行政が何を目指すかを明確にした上で、幅広い方々との議論を通じて、金融行政を遂行していくものと理解しております。金融行政の大きな方針が示されたということでございますので、この機会に事務局から説明を伺いたいと思います。
     
     それでは、田原総合政策課長からお願いいたします。
     
    〇田原総合政策課長
     田原でございます。委員の方々は青の冊子の「変革期における金融サービスの向上にむけて」を2枚おめくりいただきますと、レジュメがございます。傍聴者の皆様には、別途、抜き刷りの形でお配りしておりますので、それをご覧いただければと存じます。
     
     こちら、1ページをおめくりいただきまして、1ページでございます。今回の金融行政方針でございますけれども、従来、昨事務年度の振り返りということで出させていただいていた金融レポートと、本事務年度の方針、金融行政方針を、PDCAサイクルを明確化させる観点から、一体として策定させていただきました。その上で、本年の9月に公表させていただいたものでございます。
     
     1ページの左上にございますように、先ほど来ご説明をさせていただいておりますように、金融を取り巻く環境の変化は、非常に激しいものがございます。こうした中で、右側にございます、金融行政の目的である、国民の皆様の安定的な資産形成と、企業・経済の持続的成長を通じた国民の厚生の増大をいかに達成していくかという観点から、金融サービスの向上を最終目標ということで掲げさせていただきまして、金融育成庁として7つの取組みをしていくということで、今年度の方針をまとめさせていただいたものでございます。7つの取組みは下に掲げさせていただいているとおりでございますけれども、順次、ご説明させていただきます。
     
     2ページになりますけれども、1つ目の柱が、「デジタライゼーションの加速的な進展への対応」ということでございます。先ほど、岡田より金融制度スタディ・グループでの取組みについてご説明させていただきましたが、これも含めまして、金融デジタライゼーション戦略という形で、こうしたデジタライゼーションをいかに金融サービスの向上につなげていくかという観点から、金融庁としての戦略を取りまとめさせていただきました。
     
     新しいプレイヤーによるイノベーションの進展が進みやすい環境を整備するとともに、既存の金融機関においても、ビジネスモデルの変革による利用者利便の向上に取り組んでいただきたいということでございまして、11の施策につきましては、2ページから3ページに掲げさせていただいております。先ほど岡田から説明させていただいた点のほかにも、例えば、施策3のデジタライゼーションに対応する情報・金融リテラシーの向上、あるいは、次の3ページになりますが、行政、あるいは私ども行政を介して関連する方々との間でのデジタル技術の活用ということで、施策5の金融行政のデジタル化がございます。それから、施策6のサンドボックスの活用などによるイノベーションに向けたチャレンジの促進、この中には、「FinTech Innovation Hub」というのを金融庁内に立ち上げまして、現在、100社ヒアリングなど様々な形での交流をしておりますけれども、積極的に情報をとって、それを金融行政に活かしていくとともに、新しいイノベーションに向けた取組みをサンドボックスを通じて促進していくというようなことも含んでおります。
     
     2つ目の柱は、4ページにございます、先ほど小森から説明させていただきました、「家計の安定的な資産形成の推進」でございます。(1)の顧客本位の業務運営の確立と定着につきましては、顧客本位の業務運営に関する原則、あるいは共通KPIなどの取組みを通じまして、着実に浸透してきているものと考えておりますけれども、下のチャートをご覧いただけばわかりますように、未だに期末の収益目標を意識したプッシュ型営業の可能性などがうかがえるということでございまして、顧客本位の業務運営というものをますます推進していく必要があると考えております。
     
     こういった観点から、顧客アンケートの実施、あるいは金融機関の経営者の方々との取組みについての対話を行ってまいりたいと考えております。また、投資信託の類似商品である貯蓄性保険につきましても、商品内容等のさらなる「見える化」を促進していくといった取組みも必要であると考えております。
     
     5ページでございます。先ほど、小森からも紹介させて頂きましたが、(2)の長期・積立・分散投資の推進ということで、つみたてNISAにつきましては、真ん中のチャートをご覧いただければおわかりいただけますように、着実に普及してきているということで、しかも若手の利用が多いということで、新たな投資家層の拡大に寄与しておりますけれども、認知度がまだ低いというようなことがありまして、さらなる取組みが必要であると考えております。
     
     また、つみたてNISAを含めて、国民の生涯を通じた安定的な資産形成を支援する制度のあり方につきましては、総合的な検討が必要であると考えておりまして、こちらにつきまして、海外の制度なども参考に、他省庁と連携して検討してまいりたいと思います。
     
     また、こういった今年の取組みの大前提となりますけれども、金融リテラシーの向上は非常に重要な課題だと考えております。20年来、30年来、取り組んでおるわけでございますけれども、一層この取組みを抜本的に拡充していくことを考えております。
     
     (3)の高齢社会における金融サービスのあり方の検討につきましては、先ほど、小森より説明したとおりでございます。
     
     6ページの3つ目の柱ですが、こうした利用者ニーズに合った金融サービスを提供していく基盤といたしましては、やはり活力ある資本市場の実現ということが重要なわけでございます。6ページの上の円チャート、この図にある取組みを一層強化してまいりたいと考えております。この中には、ガバナンス改革、それから、資産運用業の高度化、1ページおめくりいただきまして、先ほど、神田座長からご説明がありましたけれども、企業情報の開示、また、会計監査についての透明性の拡充、それから、金融・資本市場の制度的基盤整備として、例えば、社債市場の機能強化、総合取引所の早期実現、そして、市場監視機能の向上、こういったことについて総合的な取組みを行ってまいりたいと考えております。
     
     8ページ以降、4つ目の柱でございます。こうした課題に取り組んで、金融サービスを向上させ、経済の成長、それから、国民の厚生を増大させていく上では、金融システムの安定というものが欠かせません。我が国の金融システムにつきましては、総じて安定しておりますが、リスクに着眼し、健全性を検証していくことが重要です。なかんずく地域金融機関について見ますと、金融仲介機能を発揮していくという観点については、一定の改善の兆しがあるということは、8ページの四角の囲みの一番下に書いてあるとおりでございますけれども、地域金融機関を巡る環境というのは非常に厳しいものがございます。
     
     1ページおめくりいただきまして、そういった観点の中で、地域金融機関が安定した収益と将来にわたる健全性を確保して、金融仲介機能を十分に発揮する観点から、経営陣による適切な経営戦略の策定・実行と、取締役会等によるガバナンスの発揮が重要であると考えております。こうした観点から、金融庁としてもモニタリングを行ってまいりたいと考えているところでございます。
     
     また、先ほどの「FinTech Innovation Hub」と同様の取組みでございますけれども、9ページの一番下にございますように、「地域生産性向上支援チーム」というものを組成いたしまして、各財務局とも連携して、地域企業、関係者の方々との対話を通じまして、地域企業・経済の実態をきめ細かく把握し、それを私どもの行政、あるいは現場での金融仲介機能の発揮に役立てていくという取組みをしたいと考えております。
     
     それから、10ページから12ページまでの、大手銀行グループ、保険会社等、証券会社、外国金融機関につきましては、業態ごとのリスクへの対応について、例えば、大手銀行グループでしたら、グローバルな活動、グループベースでの活動、あるいはデジタライゼーションの進展といったものに伴うリスクにどう対応していくか、それから、保険会社でしたら、保険会社を取り巻くリスクの変化、国内保険市場の縮小といった、各業態ごとにそれを取り巻くリスクに各会社がどう対応していくかということについて、リスク管理やガバナンス機能の発揮といった観点から対話を行っていくことを考えております。
     
     それから、13ページの5つ目の柱でございます。「顧客の信頼感・安心感の確保」というものも、金融サービスの向上の上で欠かせないということでございます。(1)のコンプライアンス・リスク管理上の課題と取組みでございますけれども、金融機関の不適切な行為が、その健全性に影響を及ぼし得る事例というもの、あるいはコンプライアンスの問題が経営の重要問題ととらえられずに、局所的な対応にとどまる事例というのが、残念ながら存在するということでございます。金融庁といたしましても、こうしたことが起こらないように、リスクとなり得る情報を前広に察知・分析いたしまして、これを監督に活かしていくという取組みを一層強化していくことが必要であると考えております。
     
     また、(2)の内部監査というものも、経営への牽制機能を発揮する観点から、さらなる高度化が必要であると考えておりまして、そういった観点からの対話を行っていきたいと考えております。
     
     それから、(3)の投資用不動産向け融資につきましては、顧客保護の観点から問題のある事例が発生しているところでございます。こういった事例におきましては、信用リスク管理上の問題にもつながっていくということでございまして、投資用不動産向け融資に関しましては、横断的アンケート調査や検査も活用しながら、深度あるモニタリングを実施してまいりたいと考えております。
     
     14ページに移りまして、(4)の仮想通貨でございます。顧客からの預り資産の外部流出事案などの発生ということで、仮想通貨を巡りましても、問題が発生しているところでございます。
     
     また、仮想通貨に関しましては、例えば、価格の乱高下、新たな取引、例えば、証拠金取引や、仮想通貨を用いた資金調達の発生というような変化もあるところでございます。こうした中で、利用者保護の確保に向けて、仮想通貨交換業の適正化を図っていくことが重要と考えているところでございまして、厳正な登録審査・モニタリングを実施するとともに、必要な制度的対応を検討してまいりたいと考えております。
     
     その下の(5)から(8)までにつきましても、いずれも重要な課題でございますけれども、時間の関係でご説明を割愛させていただきます。お時間がありましたら、本文をお読みいただければと存じます。
     
     15ページの6つ目の柱でございます。我が国の金融システムの安定には、国際的な金融システムの安定が欠かせないということでございますし、先ほど来ご説明いたしておりますデジタライゼーションの進展は、国際的な課題でもございます。我が国は、来年のG20議長国ということでございますので、こういった世界共通の課題の解決に向けて議論を主導するべく努力してまいりたいと考えております。こうしたテーマの中には、規制の影響評価、金融市場の分断回避といったこともございますし、SDGsも重要な課題でございます。
     
     また、マネー・ローンダリング、テロ資金供与対応につきましても、先ほどの仮想通貨に関しては、私どもが規制を先行している側面もございますので、議論において主導的な役割を果たしていきたいと考えておりますし、我が国金融機関のリスクベース・アプローチでの管理態勢について、モニタリングを通じた高度化の促進も重要な課題と考えております。
     
     また、こうした国際的な取組みを行っていく上で、当局間の協力も重要でございまして、各国当局との対話、それから、GLOPAC、すなわち金融庁に設けられておりますグローバル金融連携センターを活用して、各国当局との規制・監督等の協力枠組みを強化してまいりたいと考えております。
     
     16ページの最後の柱、7つ目が「金融当局・金融行政運営の改革」でございます。こういった取組みを行っていく上で、私どもがしっかりと自らを振り返り、金融行政の質を高めていくことが何より必要でございます。そうしたことを行っていく上で、金融庁も、職員にとってやりがいを感じ、自身の成長を実感できる職場となる必要があるということでございまして、若手の育成に一層力を入れていきたいと考えております。
     
     そういった観点から、例えば、金融庁はそれぞれの組織の単位が非常に大きいということがございますので、こういったものを少人数グループ化したり、あるいは創意工夫を活かした政策提案の枠組みとして政策オープンラボを試験的に実施してみたり、こういった取組みを行ってまいりたいと考えております。
     
     最後に、検査・監督のあり方の見直しでございますけれども、本年6月に検査・監督基本方針を公表させていただいております。これを踏まえまして、検査・監督を実践するとともに、分野別の「考え方と進め方」の検討・公表、それから、そうしたものを踏まえて、モニタリングの質・深度や当局の対応を不断に改善してまいりたいと考えております。
     
     以上、駆け足でございますけれども、本年の実践と方針についてご説明差し上げました。ご意見を賜われれば幸いでございます。ご清聴ありがとうございました。
     
    〇岩原会長
     どうもありがとうございました。
     
     それでは、討議に入りたいと思います。ただいまご説明のございました金融スタディ・グループ及び市場ワーキング・グループの審議状況、並びに金融行政の実践と方針に関しまして、ご質問、ご意見がございましたら、どなたからでも結構でございますので、よろしくお願いします。
     
     川島委員、どうぞ。
     
    〇川島委員
     ありがとうございます。
     
     私からは、働く者の立場というよりも、生活者、利用者の立場から3点、発言をいたします。
     
     1点目は、金融制度スタディ・グループの中間整理についてです。金融規制体系を機能別・横断的なものとし、同一の機能・同一のリスクには、同一のルールを適用する方向性が示されていることについては、異存ございません。
     
     今後の具体的な制度設計に当たっては、まず、利用者保護を第一とし、それを前提とした上で、利用者の利便性向上や公正な競争条件の確保などの観点から検討を進めていただくようお願いいたします。
     
     2点目は、金融行政方針についてです。家計の安定的な資産形成の推進や、金融のデジタライゼーションに対応する情報・金融リテラシーの向上を図る上で、金融教育を受ける機会を増やしていくことは重要であります。
     
     レジュメの5ページの中段に記載されている、教育機関への出張授業等の抜本的充実は、地味ではありますが、すばらしい取組みだと思います。今後、文部科学省、消費者庁など、関係省庁との連携に加え、地方自治体、業界団体、NPOなど、地域における多様な主体との連携によって、学校教育はもとより、生涯学習の観点から、ライフステージに応じた金融に関する教育や情報提供の機会を広げていくことを期待いたします。
     
     最後、3点目は、レジュメの9ページにあります、地域金融機関における健全性の維持についてであります。下段の1つ目に記載されている早期警戒制度の見直しについては、風評によって、利用者が不安を抱え、混乱が生じるということがないよう、適切な情報管理のあり方についてもあわせて検討いただくよう、お願いいたします。
     
     以上でございます。
     
    〇岩原会長
     ほかにございますか。朝田委員、どうぞ。
     
    〇朝田委員
     ありがとうございます。
      
     1点だけ申し上げます。これからの大きな問題で、市場ワーキング・グループの審議状況や金融行政のこれまでの実践と今後の方針、両方に出ておりますけれども、安定的な資産形成というアイテムであります。はっきり申し上げまして、今、資産といいましょうか、財産というのは、ほとんどがシニアの方に集中しているわけでありますけれども、今の金融環境の中で、新しい金融商品に投資しようというインセンティブがなかなか湧かないというのが実態だと思います。本来、あらゆる種類の金融商品があって、それらに分散投資して、その中で一部リスクをとるというような商品構成があれば別ですが、今、これだけの金利低下、ゼロ金利の状況の中で、営々と資産を築いてきて、退職し、自分が持っている資産を株式だけに投資できるかという問題が起こってくるわけであります。そうすると、どうしてもここに載っておりますような投資信託の残高も、思ったより増えていかないということになるのではないかと思います。
     
     このような観点から、こうした状況の中でも、やはり、金融商品の充実化、魅力ある金融商品をどんどん開発していくということが大事でありまして、私が1つ提案させていただきたいのは、この中にはほとんど載っていないのですが、REITであります。海外では、REITの中にあらゆるものが含まれております。例えば、それこそこれからの成長分野と言われている再生可能エネルギーに対する投資であるとか、送電線であるとか、空港であるとか、港湾であるとか、さらには、現在、日本では国内の商業用不動産しか対象になっていませんが、海外の不動産にまでその範囲が広がっています。こういう商品があれば、特に再生可能エネルギーはリスクを非常にミニマイズして、ある一定の運用益が得られるわけですから、あらゆる面で魅力ある商品を開発していく、こういう観点がないと、安定的な資産形成というのは、絵に描いた餅で終わってしまうのではないかなと感じております。ぜひご検討いただきたいと思います。
     
     以上でございます。
     
    〇岩原会長
     それでは、翁委員、どうぞ。
     
    〇翁委員
     デジタライゼーションの影響で、金融はまさに激変の時代に入っておりまして、課題も山積しているなと感じておりますが、金融行政方針に従って、ぜひ適切に課題に取り組んでいただきたいと思っております。
     
     1つ申し上げたいのは、やはり高齢社会における金融サービスのあり方の検討というのが、非常に重要になってきているということでございます。説明資料にも書いてございますが、退職世代の保有する金融資産がどんどん増えていきますし、また、ライフスタイルも人口動態の変化に伴って大きく変わってきております。
     
     高齢者については、資産寿命を延ばしていくことが非常に重要になってきておりますので、そのためにどういう新しい金融リテラシーのあり方を考えていくのか、それから、高齢者はデジタルデバイドの問題がございますので、これに対してどのようにサポートしていくのかが課題となります。これらに加え、私が気になっているのは、認知症患者の拡大でございます。認知症の特効薬はすぐには出てこないと言われている中、日本全体として、認知症の方々とどのように共生していくのかということが、これからの大きな課題になってくると思います。こうした方々の非常に大きな金融資産が動かなくなってしまうという問題について、様々な横の制度もあわせて、連携しながら議論して、そのような事態が生じないように、事前に変えられる制度は変えていくという対応をぜひお願いしたいと思っております。
     
     もし、市場ワーキング・グループの議論の中で、これらの課題を取り扱う予定がありましたら、教えていただければと思います。
     
     以上でございます。
     
    〇岩原会長
     それでは、小森さん、お願いします。
     
    〇小森市場課長
     今、翁委員からもございましたけれども、認知症などによりまして、高齢者の資産がなかなか動かなくなっていくといったことは、ご本人たちにとってもそうですし、社会全体にとってもマイナスということが発生し得ると思います。
     
     前回の市場ワーキング・グループでも、認知症の問題というのは既に取り上げられておりますけれども、今後も後見制度の改善ですとか、あるいは被後見人の資産をどのように運用していくのか、元本保証だけでよいのか、といったことも含めて議論がなされていくものと存じております。
     
    〇岩原会長
     それでは、次に、志賀委員、お願いします。
     
    〇志賀委員
     ありがとうございます。
     
     少し論点がずれているのかもしれませんが、金融行政全体を見る中で、私は、リスクマネーの供給が非常に重要なポイントだと思っております。これに関連して、先日、私が参加した中央教育審議会でも、国立大学向けの交付金が毎年減っていく中で、日本の基礎研究、それこそ京都大学の本庶先生が問題提起されていますが、基礎研究への資金をどう供給していくんだという議論にたまたまなりまして、その際、東京大学の五神総長のご発言が非常に的を射ていたのですが、要するに、大学がリスクマネーの循環の中に入っていないということでして、これでは交付金や補助金で研究を続けていくのは難しいというお話をされて、まさにそういう状況だろうなと思いました。
     
     今、政府は、ユニコーンベンチャーの数を増やしましょうと言っているわけですが、私も、旧産業革新機構、INCJでベンチャー投資を続けていますけれども、やはりベンチャー企業を支援するリスクマネーの供給が圧倒的に弱いと感じております。官民ファンドとして、「官」のお金を使ってやっているわけですが、ご承知のとおり、「どうして税金をリスクマネーに使うんだ」というご批判を受け続けております。そうなると、やはり民間資金をリスクマネーとして市場に供給する形、個人資産であり、年金資産であり、企業が持っている内部資金、最近はCVCで企業がベンチャーキャピタルを設立するケースが増えてきていますけれども、こうした民間資金の流れが重要になると思います。しかしながら、今日のご説明の中には、そういうリスクマネーの循環といった話が一切出てこなかったので、これは金融庁の守備範囲ではないのかなと疑問に思いました。日本において、デットの世界からエクイティの世界に変えて、潤沢なリスクマネーをマーケットに流していく仕組みを、誰が音頭をとってつくろうとしているのか。先月、産業革新投資機構という、リスクマネーを供給する投資ファンドがようやく設立され、田中社長は総額2兆円程度を使うとおっしゃっていますけれども、やはり「官」のお金でやり続けるには無理があって、国民の数百兆円というお金を上手く活用していかないと、非常に無理があるなと思っています。今日の今後の課題の中にもリスクマネーという単語が一切なかったものですから、これは金融庁の仕事なのかどうか、お伺いした次第です。
     
    〇岩原会長
     それでは、小森さん、お願いします。
     
    〇小森市場課長
     先ほど、総合政策課長の田原から、「変革期における金融サービスの向上にむけて」について説明がございましたけれども、3つ目の柱として「活力ある資本市場の実現と市場の公正性・透明性の確保」がございます。資料の6ページの上の図で、資本市場の機能強化に向けた取組みとして金融庁が取り組んできていること、取り組んでいこうとしていることが書かれております。志賀委員からご指摘がございましたように、アセットオーナーや家計が持っている資産を、資本市場を通じてどのように企業にお金を流していくのかというのは、非常に大事な課題だと思っておりまして、この面も含めて、引き続き、しっかりと取り組んでいきたいと考えております。
     
    〇岩原会長
     それでは、次に、永沢委員、お願いします。
     
    〇永沢委員
     ありがとうございます。私は、一般個人の立場から2点申し上げたいと思います。
     
     まず、1点目として、デジタライゼーションに関して、私が参加している金融制度スタディ・グループにおいても繰り返し申し上げていることですが、本日は田中副大臣、長尾政務官もご出席いただいておりますので、改めてお伝えしたいと思っております。
     
     金融業の再生といいますか、成長のために、個人の情報を利活用するという視点、これ自体を否定するつもりはありませんし、新たな成長の源という考え方はあり得ると思っておりますが、やはりこの大前提となりますのは、情報を利用される個人がそのことについて安心できる、信頼できるということが不可欠でございまして、この大前提がなければ、政府や企業がどんなに動かれても、物事が上手く進まないということになりますので、ぜひともそこのところをお願いしたいと思っております。
     
     特に、財産的被害、損をしたという場合はお金で返せますが、こういった個人の情報というのは取り返せないということ、もとに戻すのが難しいどころか、不可能だと私は思っておりますので、その点に十分にご留意いただきたいと思っております。
     
     また、個人の情報は私たち個人のものであるということ、政府全体でこの出発点をぜひご確認いただきたいと思っております。
     
     それから、これに関連して、先ほど、翁委員からデジタルデバイドのお話がございましたが、情報の利活用を進めていく大前提となるインフラについて、特に高齢者はスマホ等の機器が使えずデジタライゼーションについていけない人が出てくる可能性が大いにありまして、この辺をどのようにフォローしていくのか、これは金融庁の領域を超える問題でもございますので、政府全体で国民がデジタライゼーションに安心してついていけるよう、スキル習得、学習の機会、啓発の機会をぜひとも頂戴したいと思っております。
     
     それから、2点目でございます。私は市場ワーキング・グループにも参加させていただいておりますが、金融機関、特に地域金融機関のビジネスモデルの改革が急務であると感じており、市場ワーキング・グループの場でも、ビジネスモデルの変革を促す方向で側面からプッシュさせていただいておるつもりです。
     
     今回の市場ワーキング・グループでは高齢社会の金融サービスのあり方をテーマとして設定いただいたことは大変ありがたいと思っております。かつてよりは減ったと思っておりますが、金融機関各社はこの金利環境下で複雑な商品を組成・販売せざるを得ない状況にあります。トラブルの場面に立ち会うことがある経験から、トラブルにならないためにはどうしたらいいのかというところが重要であり、トラブルを予防するためにはセールスプロセスの構築に加えて、アフターサービス、お客様の利益を第一に考えた継続的サービスを金融機関にお願いしたいと思っております。販売した時点で終わりではありません。お客様が購入したところから全ては始まるということの意識改革をお願いしたいと思っております。
     
     それから、これに関連いたしまして、先ほどから他の委員の皆様からもご意見が出ておりますけれども、高齢者が増えてくる中で、情報の格差を埋める情報開示だけでは足りないと思っております。適合性の原則というルールが定められておりますけれども、この原則が今の現状に足りているのかどうか、いま一度チェックが必要だと感じております。市場ワーキング・グループにおける高齢社会の金融サービスのあり方の検討においては、この観点からも議論の機会をいただきたいと思っております。
     
     以上でございます。
     
    〇岩原会長
     それでは、福田委員、お願いします。
     
    〇福田委員
     ありがとうございます。
     
     金融庁が「変革期における金融サービスの向上にむけて」というスタンスを示されたことは、非常に歓迎したいと思います。
     
     既にご指摘があったように、現在、金融環境はすごく急速に変化しておりまして、これは過去の延長線上の変革が連続的に起こっているというよりは、非常に非連続的な、これまでにない大きな変革というのが起こっているという問題意識が、非常に重要だと思います。
     
     実際、銀行を中心とした金融機関でも大幅な組織改革、あるいは人員構成の変化が起こっているということですし、あるいは金融の担い手というのは、伝統的な金融機関だけではなく、プラットフォーマーをはじめとして、これまで金融とは全く無関係だった主体が金融の担い手になりつつあり、そういう意味で、金融ビジネスのあり方というのが、これまでにない形で大きく変わっているというのは、既にご指摘のとおりだと思います。
     
     そうした中で、金融庁の組織もどう変わるかという点は当然問われてくるわけで、組織変革はこれまでも不断にやられてきたし、足もとでもやられているということは承知しておりますけれども、金融環境の変化が非連続的に起こっている中では、今までのような連続的な形ではなく、やはりかなり非連続的な組織変革、新しい時代にマッチした変革ということも必要だろうと思います。
     
     そういう意味では、若手の育成、終身雇用的な形での育成だけではなくて、いろいろな新しい人材を入れて、いろいろな分野との交流を、これまでもやられているとは思いますけれども、より一層深めて、それにさらにスピード感を加えていただきたいということを要望させていただきたいと思います。
     
     加えて、今の話とは若干矛盾するような話ですけれども、短期的には非常に大きな問題がたくさんあって、金融庁の方々は、限られた人員の中でその対応に追われることが少なくないとは思いますけれども、こういった時代だからこそ、そういう短期的な問題とは全く無関係に、長期的な課題をじっくり考える組織も同時につくっていくということも大事ではないかと思います。先ほど、志賀委員から基礎研究の重要性についてご指摘がありましたけれども、金融庁の中でも、基礎研究を考えるような組織、現状でもあるとは思いますけれども、そういうものもこれまで以上に充実していくというスタンスも大事だと思います。多くの方々が短期的な問題で忙しいのに、のんびりと何をやっているんだと批判されて、長期的な取組みがおろそかにされがちですけれども、こういう大きな変革期の時代だからこそ、足もとの細かい問題にとらわれず、大きなことを考える人材あるいは人員を組織の中に持つということは、長期的には金融庁自体の懐の深さを生み出すことになりますし、そういう組織づくりということも同時に考えていただくことは大事だと思います。
     
     以上でございます。
     
    〇岩原会長
     それでは、山本委員、どうぞ。
     
    〇山本委員
     ありがとうございます。
     
     私が専門としています紛争解決の観点から、金融制度スタディ・グループの中間整理について、2点、コメントさせていただきたいと思います。
     
     1つ目は、金融の機能別の規制という観点が、苦情・紛争処理のあり方に及ぼす影響についてです。現在、金融ADRのシステムは、基本的に業態別の形になっております。他方で、苦情・紛争というのは、当然、金融の機能に応じた形で、ある程度類型的に生じてくるものであると理解しております。そういう意味では、苦情・紛争を処理していくというところにおいても、これを機能別に整理して、そのあり方を検討していくという可能性はあるのだろうと思っております。
     
     ADRについては、従来から、横断的・包括的なADRの議論がされてきましたが、それは将来の課題として位置付けられてきたところです。今回、金融規制体系を機能別に見直す、総合的に検討していくという観点からすれば、直ちにADRを機能別に統合していくかどうかはともかくとして、ADRのあり方の議論に何らかの影響を及ぼす可能性はあると思っておりますので、そのような観点からもご議論いただければと思います。
     
     2つ目は、プラットフォーム事業者についてです。今回、中間報告で示されている規制について、プラットフォーム利用者よりも、プラットフォーム提供者を規制するほうがより実効的であるという視点は、私もそのとおりだろうと思っております。この点は、顧客間のトラブルが発生した場合の対応についても同様のことが言えるのではないかと思っておりまして、紛争、トラブルが発生したときに、それを顧客間の問題として投げるのではなくて、プラットフォーム事業者が一定の責任を持って解決していくという観点が重要ではないかと思います。
     
     この点は、eコマースをはじめ、ほかの分野においてかなり議論されているところであると承知しておりますし、国際的にも、EUなどでは、ODR(Online Dispute Resolution)という考え方が提示され、一定の規制、レギュレーション等で規制がされていると承知しております。実際、eBayなどでは、オンラインでの紛争解決、包括的な紛争解決のシステムを提供するということが既に実装されていると承知しているところです。
     
     金融関係のプラットフォーマーのあり方というのが、他の分野とどこまでが同じで、どこからが違うのかということを私自身は必ずしも十分に認識できておりませんけれども、そういった国内外の議論を参考にしながら、苦情・紛争解決の分野におけるプラットフォーマーの責任という点についても、ぜひ将来の課題としてご検討いただきたいと考えております。
     
     私からは以上です。
     
    〇岩原会長
     どうもありがとうございます。それでは、佐々木委員、どうぞ。
     
    〇佐々木委員
     ありがとうございます。補足のような形になりますが、簡単に2点申し上げます。
     
     1つ目は、翁委員がおっしゃったような高齢者に対する金融サービスの問題で、証券業協会などに行きますと、家族から高齢者の方が知らないうちに投資してしまっていたというような苦情が増え始めているという話があります。そのため、高齢化によって投資にお金が回らないという問題とともに、高齢者の投資をどういう形で管理していくかという点も、一緒に考えていただければと思います。
     
     2つ目は、福田委員からの基礎研究のお話と関係していますが、現在、金融庁に協力いただきまして、金融経済学勉強会というものを開催していただいて、アカデミックとの対話ということで勉強会を開いております。遠藤長官にもいらしていただいたことがあるのですけれども、そのほか金融庁の多くの方々にご協力いただいています。私は幹事を務めさせていただいておりまして、基礎研究、あるいはアカデミックとの交流をぜひ深めていただきたいと考えております。現状ですと、例えば、私が国際会議に直接出席することはないわけでして、アカデミック側では、出てきた報告書などから制度を読み取って、それを研究に活かそうとするわけですが、実際に出られる方にとってみれば、その時々のニーズがあると思います。そういったニーズをぜひアカデミックの研究者に伝えていただきたいと思いますし、また、そういった会議に出られる方は、おそらく基礎研究を固められて出られていると思うのですけれども、その際にぜひアカデミックのリソースを使っていただきたいと思います。広い意味での希望ではありますが、今後もこうした勉強会などをぜひ拡充していただければと思います。
     
     以上です。
     
    〇岩原会長
     田島委員、どうぞ。
     
    〇田島委員
     金融行政方針でお話がありました地域金融機関の経営につきまして、現状のままでは、早晩、立ち行かなくなると連日報道されて、自分の子供は地域金融機関には就職させないという話も聞かれるような状況になっておりますけれども、地域の住民や企業にとりまして、今後とも地域金融機関の存在は必要不可欠なものであり続けると思っております。
     
     今後、持続的に健全経営を進めていくためには、大胆なビジネスモデルの変革が求められますけれども、その際、規制の高くて厚い壁に阻まれて先へ進めないというような事態が生じた場合には、必要かつ支障の生じない範囲で規制の柔軟な見直しも進めていかれるべきではないかと考えておりますので、その点、よろしくお願いしたいと思います。
     
     以上でございます。
     
    〇岩原会長
     それでは、沖野委員、どうぞ。
     
    〇沖野委員
     ありがとうございます。既に言及された点でございますけれども、いくつか申し上げたいと思います。
     
     1点目は、プラットフォーマーについてでございます。プラットフォーム提供者の責任ですとか、法的地位につきましては、一方で様々なところで検討が進められております。私が知る限りにおきましても、IT利活用の観点から経済産業省で、また、現在、消費者委員会におきまして、プラットフォーマー、すなわちプラットフォーム提供者についてどのような法律関係で、どういうことを求めていくのかという点が、消費者という切り口から取り上げられております。そういった政府の中における各種の取組みが既にありますから、それとの連携、あるいは情報共有を図りながら、この場合にはどこに特化して、どの問題を取り上げていくのかということをより明確にした上で、取り組んでいただければと思うところでございます。
     
     2点目は、高齢社会の問題でございますけれども、高齢社会については、2つの側面があるのだと考えております。1つは、高齢者になる前の段階で、高齢社会を見据えて、自分がやがて長い人生の中でどうしていくかというようなことを考えながら、それに備えていくという面と、もう1つ、高齢者になってからの段階で、私は民法を専攻しておるものですから、とりわけ能力減退といった問題にどう備えていくかという面がございます。
     
     後者の点からしますと、確かに安定的な資産形成というのはもちろん重要でございますけれども、他方で、生活基盤としての金融といいますか、むしろ安心して生活していけるということが重要であると考えておりまして、そういった点からの考え方も整理していただきたいと思っているところであります。
     
     多様な商品が出てくるというのは非常に望ましいことですけれども、その選択等に当たって、十分な能力のある人なのかということも考えながらやっていかなければいけないと思っておりますし、先ほど、永沢委員がおっしゃった、セールスプロセスにおいてトラブルにならないような仕組みというのは、これは従来から言われてきましたけれども、商品などが多様化していきますと、一層重要性を増してくると思います。
     
     それから、比較的近時の新聞報道におきまして、これまで能力の減退に備えてというのは、どちらかというと、トラブル防止ですとか、いかに資産を守るか、だまされないかといったところに力点が置かれていましたけれども、他方で、そのために必要なことに預金等を使えないという問題も出てきているということが報道されておりまして、そういった問題に対しても考えなければいけない状況になっているということを意識させられました。
     
     先ほど、小森課長から、後見制度の改善ですとか、資産管理のあり方について考えていく必要があるというご発言がございましたが、これをどこでやるべきかという問題はそれぞれ考え方があると思いますけれども、1つの視点として、考えていくべきことが新たに出てきていると感じておりますので、その点につきましても、ご考慮いただければと思います。
     
     もう1点は、金融制度スタディ・グループの中間整理の「第6章 今後の課題」において、以下の観点も考慮する必要があるとされまして、「民事法上の扱い」も考慮した上で考えていかなければいけないということが24ページに記載されております。この場でなくても結構ですけれども、「民事法上の扱い」として、一体どのようなことが具体的にイメージされているのか、これは私の専門との関係で教えていただければと思います。
     
     それから、専門とは無関係に最後に1点だけ申し上げたいと思いますけれども、地域金融機関について、これは全く素人目で思うことでございますけれども、地域銀行の問題が取り上げられておりますけれども、地域金融機関といいますと、信用金庫ですとか、信用組合ですとか、そういったものとの間で地域銀行、つまり「銀行」というものがどういう役割を果たしていくのかという点は、そのような形が複数ある中で、特徴や機能をどうとらえるかという整理も必要なように思われまして、いただいた資料に必ずしも発見できなかったものですから、その点も少し気になりますので、それが適切であれば、ご考慮いただきたいということでございます。
     
     以上です。
     
    〇岩原会長
     「民事法上の扱い」について、岡田さん、何かございますか。
     
    〇岡田信用制度参事官
     本スタディ・グループでも、今後、非常に広範なものが対象になり得ますけれども、最近のわかりやすい具体例としましては、例えば、仮想通貨を見た場合に、これが行政法上の扱いという意味では、現在、資金決済法で様々な規制が既に入っていますし、それについてのさらなる議論というのも行われているところですけれども、同時に、仮想通貨というものについて、そもそも私法上の権利ないし義務といった観点でどう位置付けられるのかといった論点がございます。今後、技術が進展していくと、新しく様々なものが生み出される可能性があり、必ずしも行政法の制度設計だけにとどまらない様々な論点があるのではないか、そういった趣旨の記載であると考えております。
     
    〇岩原会長
     よろしいですか。
     
    〇沖野委員
     はい。ありがとうございます。
     
    〇岩原会長
     ほかに何かございますでしょうか。よろしいですか。
     
     特にご発言がないようでございましたら、多くの貴重なご意見をいただき、誠にありがとうございました。
     
     それでは、予定の議事を終了しましたので、以上をもちまして、本日の金融審議会総会・金融分科会合同会合を終了したいと思います。
     
     なお、本日の議事の模様につきましては、事務局から後ほど記者レクを行いますので、ご承知おきください。
     
     また、今後の日程などに関しましては、事務局より後日ご連絡させていただきますので、よろしくお願い申し上げます。
     
     皆様、本日は、お忙しい中ご出席いただき、また熱心にご議論いただき、誠にありがとうございました。

以上

お問い合わせ先

金融庁Tel 03-3506-6000(代表)

企画市場局総務課

(内線3645、3520)

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