第30回金融審議会総会・第18回金融分科会合同会合議事要旨
1.日時:
平成25年6月5日(水曜日)10時00分~11時30分
2.場所:
中央合同庁舎第7号館13階 金融庁共用特別第一会議室
3.議題:
開会
大臣挨拶及び諮問
討議
最近の金融行政の動向について
4.議事内容:
○開会にあたって、田邊新委員の紹介。
○麻生大臣より、挨拶後、新規・成長企業等に対するリスクマネー供給の促進についての検討に関して、諮問。
○新規・成長産業等へのリスクマネー供給に関する議論の状況について、事務局より説明。
○規制改革会議における議論の状況等について、副大臣より説明。
○最近の金融行政の動向として、官民ラウンドテーブルにおける議論の状況及び金融経済教育研究会報告書について、事務局より説明。
○金融経済教育研究会報告書に関して、政務官より挨拶。
○討議における主な意見は以下のとおり。
- 今回の諮問及び今後の検討に賛同。投資家保護に配意する一方で、金融市場が健全に活性化していく必要。今後の検討に当たっては、企業家・投資家・消費者・法曹など、検討メンバーの構成に留意して欲しい。
- 今回の諮問事項は難しいが新しいテーマ。金融機関に適切にリスクを取ってもらうという発想だと思う。
- 発行者、銀行、証券会社、機関投資家、地方公共団体等から幅広く意見を聴取する必要。この際、既存の業界団体の外にいる人の意見も聞いてもらう必要。
- 目利き能力がないとリスクマネーに結びつかないので、この点も重要。
- 既存の制度の評価も必要。とくに、グリーンシート制度の利用が低調な理由を明らかにし反省する必要。企業の立場からすれば、グリーンシート銘柄となっても上位市場へ行けず、むしろグリーンシート銘柄の指名取消しとなる例もあるということであれば、同制度利用のメリットも少ない。
- 日本の場合、上場を目指す企業ばかりでなく、中小企業のままでいることを志向する企業が存在することにも留意が必要。
- 投資家を保護するというよりは、自立した個人投資家を育てるという感覚も必要。これからは、もっと自己判断が必要だよというメッセージが消費者側にも伝わるような仕組みが必要。
- 新規企業が参入し易くすることだけでなく、退出を促すことも重要。
- 非常に苦しくなるまで待ってあげて退出させるよりも、ある程度余力がある段階で衰退産業から早く退出してもらうことも必要。
- 有価証券報告書の虚偽記載に係る賠償責任に関して、記載事項が事後的な状況変化によって誤りになることがあり得るとのことだが、虚偽記載であるかどうかは、提出時に決まる話ではないか。
- 誤記でも無過失責任が生じてしまう問題について紹介があったが、一定の確率でミスが生じることは確かだが、投資判断に重要な影響を及ぼすような重要事項についての虚偽記載が、一定の確率で発生するミスによって起こることは考えにくいのではないか。
以上
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総務企画局企画課
(内線3645、3520)本議事要旨は暫定版であるため、今後変更があり得ます。