第116回自動車損害賠償責任保険審議会・第１回金融審議会自動車損害賠償責任保険制度部会合同会議議事概要について

(1)最初に、今回新たに自賠責審議会委員として任命された委員（高橋伸子委員、前田千尋特別委員）についての紹介がなされた。

続いて、自賠責審議会会長の互選が行われ、倉沢委員が会長に互選された。

次いで、金融審議会自賠責部会委員及び部会長の紹介がなされ、部会長代理として山下委員が指名された。

(2)事務局報告等に移り、事務局より「(a)自賠責審議会答申の指摘事項の実施状況について」説明がなされ、次いで、「(b)自動車損害賠償保障法及び自動車損害賠償責任再保険特別会計法の一部を改正する法律案について」及び「(c)平成13年度自賠責特別会計の運用益の使途について」について、国土交通省より説明がなされた。次いで、「(d)平成13年度保険会社の運用益の使途について」について、（社）日本損害保険協会より説明がなされた。

これら説明について出された委員の意見は以下の通り。

• 今回の法律改正案について、以前からの提案が実現するわけで、国会での早期成立を期待する。

• 現在、交通事故対策センター等で行われている交通事故の被害者保護や交通事故安全予防について、政府全体として、できるだけ総合的で効率的な安全予防対策を行って欲しい。

• 再保険が廃止された後においても、再保険された保険料の運用益を財源とした特別会計の使途について、引き続き自賠責審議会で取り上げて欲しい。

• 保険会社の運用益の使途の対象のうち、被害者救済対策においては、今後は精神的なケアが非常に大切になると考えられるので、そういった方面に運用益の使途の対象を広げるべきではないか。

• 保険会社として、新しい自賠責保険制度のもとにおいても、保険契約の効率的、円滑な取扱いを行うと共に、公正・公平な保険金支払いを行うことにより、確実に被害者保護が行われるよう努力していく。

(3)続いて、金融庁長官から諮問のあった以下の２点について、事務局より説明があり、これについて議論した結果、本件諮問については異議はない旨の答申を行うこととなった。

• 保険業法第123条第１項の規定に基づき、三井ダイレクト損害保険株式会社に対し、自動車損害賠償責任保険事業を営むことを認可すること。

• 自動車損害賠償保障法第28条の２第５項の規定に基づき、全国トラック交通共済協同組合連合会、北海道自動車交通共済協同組合、東北交通共済協同組合、新潟地方交通共済協同組合、長野県トラック交通共済協同組合、東京自動車交通共済協同組合、神奈川県自動車交通共済協同組合、中部交通共済協同組合、三重県交通共済協同組合、近畿交通共済協同組合、兵庫県交通共済協同組合、岡山県トラック交通共済協同組合、中国トラック交通共済協同組合、四国交通共済協同組合、九州トラック交通共済協同組合及び南九州交通共済協同組合の行おうとする自動車損害賠償責任共済の事業についての共済規程のうち事業の実施方法、共済契約及び共済掛金に係るものの設定に関し、行政庁が行う処分に対し同意すること。

(4)最後に、料率検証結果について事務局より説明がなされた。