第23回金融機能強化審査会 議事要旨
1.日時:
平成30年9月6日(木)9時30分~15時00分
2.議題:
経営強化計画(じもとホールディングス(仙台銀行・きらやか銀行)、フィデアホールディングス(北都銀行)、三十三フィナンシャルグループ(第三銀行)、みちのく銀行、東和銀行、高知銀行及び宮崎太陽銀行)の審議
3.議事内容
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○じもとホールディングス・仙台銀行の鈴木頭取及び同ホールディングス・きらやか銀行の粟野頭取より、経営強化計画の追加の説明が行われた。主な質疑応答は以下のとおり。
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・仙台銀行において、地元の取引先に本業支援をしつつ、融資にあたっては資本をしっかり使うということについてどのような意識か。
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⇒本業支援のグループでの統一性が不十分な部分を改善するとともに、本業支援でミドルリスク層へ傾注するなど、しっかり改善していきたい。
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・きらやか銀行の本業支援と仙台銀行の中小企業貸出が、急速に伸びた理由を聞きたい。質の低下や、金利ダンピングはないのか。
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⇒きらやか銀行の本業支援については、行内資格制度を設けて新入行員の時から教育してきた効果の表れ、仙台銀行の貸出しについては、お客さま本位のスピーディな意思決定、担保保証に依存しない貸出に注力してきたことなどがお客さまより評価された結果と考えている。
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○フィデアホールディングスの田尾社長及び同ホールディングス・北都銀行の斉藤頭取より、経営強化計画の追加の説明が行われた。主な質疑応答は以下のとおり。
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・プロジェクトファイナンスのノンリコースのノウハウを事業再生先に活用しないのか。
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⇒活用ができると考えているが、更に検討して取り組んでいきたい。
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・経営相談を受けた企業の経営改善の状況はどうか。
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⇒主な経営相談の内容は販路開拓関係であり、現在取引先の売上増加につながるような仕組み作りに取り組んでいるところ。
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・地方創生は地方公共団体と地域銀行の連携が不可欠。特に地元の中堅中小企業のてこ入れは銀行の存在が重要。
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⇒しっかりと対応したい。
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○三十三フィナンシャルグループの渡辺社長及び同フィナンシャルグループ・第三銀行の岩間頭取より、経営強化計画の追加の説明が行われた。主な質疑応答は以下のとおり。
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・本業支援による取引先企業の価値向上という視点が弱いと感じる。
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⇒お客さまへのニーズをきちんと捉えたソリューション提案を心がけていきたい。
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・事業承継支援件数が大きく伸びている理由を聞きたい。
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⇒ソリューション営業部に事業承継の担当者を置いたことと、外部との連携効果の表れ。
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・三重県南部の地域振興の取組みはどうか。
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⇒プロジェクトチームを立ち上げ、4名を地域に常駐させてそれぞれの地域ごとの課題に取り組ませている。また、地域商社への出資・参画等金融仲介機能の発揮にとどまらず、地域経済活性化への取組みを強化し、各地域をしっかりサポートしていきたい。
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○高知銀行の和田専務取締役より、経営強化計画の追加の説明が行われた。主な質疑応答は以下のとおり。
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・銀行全体の貸出金残高に占める高知県内の割合と、個人取引強化の理由を聞きたい。
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⇒貸出金残高約7割が高知県内で、県内シェアは第二地銀では二番目に高い。個人取引の強化は、県内預金が銀行の生命線と考えて取り組むもの。
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・信用リスク量(UL)が趨勢的に減少していることの認識と、資本の活用について聞きたい。
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⇒企業の倒産が減ったことや正常先の融資残高が増えたことでULは減少している。配賦資本は、信用リスク及び有価証券を含むその他のリスクに、それぞれ半分程度配賦している。また、公的資金も顧客企業の抜本再生に適切に充てている。
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・地方創生の取組みはどうか。
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⇒高知県の産業振興計画に沿って、基幹産業の第一次産業では林業や水産業の会社に行員を出向させ、融資や投資もしてサポートしている。県は、中心市街地の施設の整備に加えて港からのインバウンド客の呼び込みなど幅広く取り組んでいる。
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○東和銀行の吉永頭取より、経営強化計画の追加の説明が行われた。主な質疑応答は以下のとおり。
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・経営改善の取組みが増加した要因を聞きたい。
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⇒取引先に対してお客様応援活動をしており、特にビジネスマッチングに注力した。お客様の景況感も相対的に良くなっており、継続的に続けてきたことの成果の表れ。
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○宮崎太陽銀行林田頭取より、経営強化計画の追加の説明が行われた。主な質疑応答は以下のとおり。
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・他行と比べて相対的に高い金利を取れているようだが、その理由についてどのような認識をしているか。
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⇒企業への財務リストラ支援に力を入れたことの成果、また他行よりリスクの高い先に貸出していることによるものと認識している。
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○みちのく銀行の経営強化計画の追加の説明について、当庁事務局より代弁が行われた。
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※当行は、やむを得ない事情により欠席
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○この後、じもとホールディングス(仙台銀行・きらやか銀行)、フィデアホールディングス(北都銀行)、三十三フィナンシャルグループ(第三銀行)、みちのく銀行、東和銀行、高知銀行及び宮崎太陽銀行の新たな経営強化計画について討議が行われた。主な意見は以下のとおり。
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・各行から、ミドルリスク層に対して事業性評価に基づく融資を行うことで相応のリターンが得られるという説明があった。これは従来の審査会ではあまりフォーカスされていなかった視点なので、そのような説明があったことはとても良かった。
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・顧客本位のビジネスモデルへの転換に取り組んでいるかという観点は、金融庁による顧客企業アンケート結果やヒアリングによって分かりやすくなった。
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・経営統合などによるコスト面での影響、効果等を十分に踏まえた計画である必要。
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・公的資金を活用している銀行は、顧客本位のビジネスモデルの構築に取り組むチャンス。金融庁は、この点について各行がどのような状況になっているか、しっかりモニタリング・監督いただきたい。
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・地域銀行にとって地方創生は喫緊の課題。この点に関し、銀行はどうやったら資金需要が生まれてくるかについて、もっと知恵を働かせていかなければならない。
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・将来の道行きを考える上でも、顧客本位のビジネスモデルができているかが重要になってくる。
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○討議の結果、今般提出を受けた、じもとホールディングス(仙台銀行・きらやか銀行)、フィデアホールディングス(北都銀行)、三十三フィナンシャルグループ(第三銀行)、みちのく銀行、東和銀行、高知銀行及び宮崎太陽銀行の新たな経営強化計画について、審査会として了承することとされた。
お問い合わせ先
金融庁 Tel 03-3506-6000(代表)
監督局 総務課・銀行第二課
(内線3393・2553)本議事要旨は暫定版であるため、今後変更があり得ます。