「ベンチャーキャピタルに関する有識者会議」(第4回)議事録

  1. 日時:令和8年6月18日(木曜日)15時00分~17時00分
  2. 場所:中央合同庁舎第7号館 13階 共用第1特別会議室 ※オンライン併用

「ベンチャーキャピタルに関する有識者会議」(第4回)

令和8年6月18日

【幸田座長】

それでは、皆様おそろいでございますので、始めさせていただきます。ただいまより、「ベンチャーキャピタルに関する有識者会議」第4回会合を開催いたします。皆様方、御多忙のところ御参加いただきまして、誠にありがとうございます。

本有識者会議の座長は、2年前に引き続き、京都大学の幸田が務めさせていただきます。どうぞ皆様よろしくお願いいたします。

メンバーにつきましては、前回の会合より、日本政策投資銀行の山口メンバーから関メンバーに替わっております。どうぞよろしくお願いいたします。

本日の出欠状況といたしましては、佐村メンバーが途中からオンラインでの御参加、それ以外のメンバーの皆様には会場より御参加いただいております。

また、本日は、岩田内閣府副大臣、金子内閣府大臣政務官に御出席をいただいております。ありがとうございます。初めに、岩田副大臣より御挨拶をいただきたいと思います。岩田副大臣、どうぞよろしくお願いいたします。

【岩田内閣府副大臣】

金融を担当いたします内閣府副大臣の岩田和親でございます。本日はお忙しい中、皆様にはお集まりをいただきまして、誠にありがとうございます。

「ベンチャーキャピタルに関する有識者会議」の開催に当たりまして、一言御挨拶と本会合の開催趣旨を申し上げたいと思います。

2024年に本有識者会議で議論をいただきました「ベンチャーキャピタルにおいて推奨・期待される事項」、通称VCRHsにつきましては、策定から1年半ほどが経過したところです。その後、高市内閣へと政権は交代し、この夏に取りまとめられます日本成長戦略において、スタートアップは8つの分野横断的課題の一つに掲げられております。

これまで、政府全体では2022年の「スタートアップ育成5か年計画」に基づいて官民一体でスタートアップ施策を推進してまいりましたが、我が国のスタートアップエコシステムを世界に伍するものとしていくためには、スケールアップのための成長資金の供給強化が引き続き大きな課題となっております。

そうした問題意識を基に、私も副分科会長として出席をいたしました日本成長戦略会議の「スタートアップ政策推進分科会」では、スタートアップのスケールアップを柱の一つに掲げまして、関係省庁が今後取り組んでいく政策強化の方向性を報告書に盛り込んだところでございます。

こうした流れの中で、VC業界につきましても、VCからスタートアップへの資金供給の促進を通じたエコシステムのさらなる拡大が期待をされております。

今回の有識者会議では、VCRHsに関連したVCの取組状況や市場環境の変化を踏まえて、改めて内外機関投資家にとってのアセットクラスとしてのVCの魅力を高めるため、VCにどういった役割が求められているのかという観点から、見直し案の検討を行いたいと考えております。

皆様におかれましては、ぜひ活発な御議論をいただきまして、VCからスタートアップへの資金供給の促進、そしてエコシステムのさらなる拡大につながることを祈念いたしまして、私の御挨拶とさせていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。

【幸田座長】

岩田副大臣、ありがとうございました。

報道カメラの方々は、カメラ撮りはここまでとなりますので、御退出をお願いいたします。

(報道カメラ退出)

【幸田座長】

それでは、議事に移らせていただきます。

本日は、まず、事務局より、足下のベンチャーキャピタルを取り巻く環境と金融庁の取組について御説明をいただいた後、経済産業省、日本ベンチャーキャピタル協会(JVCA)から、それぞれの取組について御説明をいただきます。その後、事務局から、「ベンチャーキャピタルにおいて推奨・期待される事項」、略してVCRHsのフォローアップの一環として実施したアンケート調査結果、そしてVCRHsの見直しに向けて御議論いただきたい事項について御説明をいただき、メンバーの皆様から御意見を賜りたいと思います。

まず、事務局説明資料につきまして、事務局より御説明をお願いします。

【齊藤企画市場局市場課長】

事務局の市場課長の齊藤でございます。よろしくお願いいたします。資料1といたしまして、「VCを取り巻く環境、足下の金融庁の取組について」をまとめております。

1ページ目の目次ですが、VCを取り巻く環境と足下の金融庁の取組という2つのパートで資料を用意しております。

次に3ページでございます。スタートアップによる資金調達の状況でございます。我が国スタートアップの資金調達額は、2022年にかけて増加しましたが、足踏みの状況となっています。一方、米国は金利上昇などの影響を受けて、近年スタートアップの資金調達額は低迷しておりましたが、足下ではAI関連等のブームにより大きく伸びている状況です。いずれにいたしましても、資金調達規模や対GDP比を見ると、日米では大きな差が見られております。我が国においてより一層の拡大が求められる状況であると考えております。

次の4ページをお願いします。機関投資家からVCに対する投資についてでございます。VCへの資金供給者を日米で比較しております。日本では、いわゆる機関投資家からのフローは限定的で、銀行等の預金取扱金融機関や事業法人が半数以上を占めております。一方で米国では、年金基金や財団、保険会社といった機関投資家が6割程度を占めている状況にございます。

次の5ページをお願いします。規模別・属性別VCの組成・投資状況でございます。左側の円グラフが、規模別VCファンドの日米比較でございます。日本のデータは不明なものが多く、御参考までですが、やはり日本のほうが全体的に小粒な状況かと思います。右側の円グラフは、スタートアップのステージ別のVCからの資金供給の状況です。米国では、ステージごとの件数はバランスがよく、調達規模が大きくなるレーターステージへの投資もしっかりと行われている状況かと思います。一方、日本では、アーリーステージへの投資に偏っている状況となっております。

次の6ページでございます。東証グロース市場活性化に向けた取組でございます。東証におきましては、昨年グロース市場の上場維持基準の見直しを行っております。2030年から、上場5年経過後、時価総額100億円以上ということになっております。それに合わせて、右側のIIでございますけれども、高い成長を目指した経営の働きかけを行うとともに、下側のIIIでございますけれども、積極的に取り組む企業のサポート、メリットの創出も併せて行うこととしております。また、一番下のところでございますが、上場前においても、上場後の高い成長を見据えたIPOの推進に取り組んでいるところと承知しております。

次の7ページをお願いします。スタートアップのエグジットに関する状況でございます。スタートアップの新規上場数でございますが、これは減少傾向にございます。一方、右側の棒グラフでございますが、スタートアップのM&A、事業譲渡については増加傾向にあり、エグジットの手段として活用されつつある状況にございます。

次の8ページをお願いします。VCの投資パフォーマンス状況でございます。国内VCファンドに対して、米国VCファンドは投資パフォーマンスのボラティリティは高いですけれども、上位4分の1に属するVCファンドのパフォーマンスは、中央値と比べて大きくアウトパフォームしている状況にあります。そうしたアップサイドのリターンへの期待がVC投資の魅力になっているのではないかと思われます。

次のページから、足下の金融庁の取組でございます。

10ページ目でございます。スタートアップへの資金供給における目指すべきエコシステムの姿を図で示しています。単にスタートアップのためにということではなくて、スタートアップへの資金供給を活性化し成長を後押しするとともに、関係する各主体にも裨益するエコシステム、これを創出していくことが重要と考えております。

次の11ページをお願いします。スタートアップ企業等への成長資金の供給促進に向けた金融庁の取組の全体像を示しています。AからDまでの各ルートについてそれぞれ取組を進めているところでございます。右側の赤囲みは、本年春以降に改正し、または改正を予定している事項でございます。また、星印がございますが、現在国会で審議中の金商法等の改正法案により対応しようとしているものでございます。新規に取り組む事項のもう少し詳しい解説は、次のページにございますので、御参照いただければと思います。

私からのご説明は以上になります。

【幸田座長】

御説明ありがとうございました。

それでは引き続きまして、経済産業省から御説明をお願いします。

【石川イノベーション創出新事業推進課長】

ありがとうございます。経済産業省のイノベーション創出新事業推進課長の石川です。よろしくお願いします。資料2に基づいて御説明申し上げます。

次の2ページをお願いします。現状の評価ということで、「スタートアップ育成5か年計画」でユニコーン創出数100社を目標に掲げておりますが、現状におけるユニコーンの数は、現状8社ということで、まだまだでありますけれども、上場ユニコーンとかその手前のユニコーン予備軍を見ると、この数年の間にも着実に伸びているということでございますし、スタートアップの数そのものも、約2万5,000社に増えています。中でも大学発ベンチャーも増えていて、「スタートアップ育成5か年計画」に基づく施策で着実にスタートアップエコシステム自体は成長してきているということだと認識をしています。

次の3ページをお願いします。資金供給の状況でございます。先ほど齊藤課長からもありましたけれども、資金調達額そのものはなかなか伸びておらず、7,600億円程度でございますけれども、M&Aやセカンダリー取引が着実に増えつつあるということでございます。今後の取組として、特に2027年度に資金調達額10兆円を目標に掲げておりますけれども、それに向けて特に大型な案件をいかにつくっていけるかということが一つの課題だと認識しております。

次の4ページをお願いします。VCのサイズということで、日米の比較については先ほど金融庁からも御説明がありました。左側のグラフでいきますと、ファンドサイズも、米国の大きなファンドと比べるとかなり差があるというような状況でございます。

次の5ページをお願いします。そうした中で、スタートアップそのものの経済全体へのインパクトを我々のほうで試算をしておりますけれども、それによると、着実に伸びてきてはいるということでございます。現状でスタートアップの創出するGDPについては、直接効果でGDP比2%程度、間接波及効果を含めるとGDP比4%程度となっており、毎年15%程度成長してきているということでありますので、日本経済にとってもスタートアップが成長のドライバーになってきていることは変わらないということだと思います。

次の6ページをお願いします。そうした中で、日本成長戦略会議の中で議論をし、5月20日に「スタートアップ政策推進分科会」の取りまとめとして、「スタートアップ総力創出パッケージ」を公表しております。スタートアップのスケールアップ、そしてディープテック・スタートアップの支援、地域の経済社会を担うスタートアップの創出・育成という3本柱で掲げております。特に、左上のスケールアップの中で、グロースファイナンスの強化や、M&Aの推進といったことを成長戦略の中でも位置づけて取り組んでいくことになっています。右上のディープテックにつきましては、政府調達の強化ということで、SBIR制度の抜本強化に取り組むという方針が定められたところでございます。

次の7ページをお願いします。経済産業省のほうでは、そういったエコシステムの発展のために、「スタートアップ投資契約ガイドライン」を定めております。昨年に増補版も出させていただいて、こうしたベンチャーキャピタルとスタートアップの投資契約の実務もアップデートしていく取組を進めております。

次の8ページをお願いします。上場後の東証グロースマーケットも含めて、M&Aの活性化の必要性が高いということで、取組をさらに強化できないか検討を進めているところでございます。

次の9ページをお願いします。これも5月20日に公表をしましたけれども、「スタートアップM&Aガイダンス」を作成して公表しております。これはスタートアップ、いわゆる売り手向けのガイダンスとしては、IPOとM&A双方を見据えた経営を早期から行い、それに基づいて、資本政策、ガバナンス、事業戦略を構築すること、すなわちデュアルトラック経営を推奨し、留意すべき論点を記載して公表しております。

加えて、右側の大企業をはじめとする買い手向けのガイダンスとしては、より一層企業経営の中にスタートアップのM&Aを位置づけることを推奨するものでございます。それに関連するケーススタディも盛り込んだものを作成しております。

次の10ページをお願いします。昨年の税制改正によってオープンイノベーション促進税制も延長・拡充を実現しておりまして、今年の4月から新制度を執行しているところでございます。

次の11ページをお願いします。今回のVCRHsにも関係するものとして、インクルーシブなスタートアップエコシステムの形成ということで、一部にVC等の投資家と、起業家の間でハラスメント的な行為があると、そういった指摘もされるわけですけれども、そういった声に対して今般中小機構において、相談窓口を設けるというような取組をスタートすることにしております。加えて、これまでもやってきておりましたけれども、女性起業家支援ネットワークの構築支援、こういったことも引き続きやっていくということでございます。

次の12ページをお願いします。これがその前段となっている調査でありますけれども、今回、東京大学の先生方とも協力してインクルーシブなスタートアップエコシステムの形成に向けた調査もしております。そうしてみると、必ずしもVCと起業家ということだけではなくて、取引先も含めて様々な者がハラスメントの加害者となっていること等が改めて認識されましたので、この調査結果も踏まえて先ほど申し上げたような対応をとるということでございます。

次の13ページをお願いします。先ほどのパッケージの中にもありましたけれども、政府調達をより加速するために、今般SBIR制度の抜本強化に取り組むということで、政府調達に連なる研究開発の支援を強化し、加えて政府側で試験導入・運用のためのフレームをつくるということで、今後、実行に向けて具体的に検討を進めることになってございます。

次の14ページをお願いします。PE課税特例につきましても、これは昨年の税制改正によって大幅に改善、緩和をしておりますので、こういったことの利用も引き続き働きかけていくということでございます。

16ページをお願いします。最後になりますけれども、引き続きグローバルなスタートアップエコシステムづくりを推進するということで、昨年大阪万博の際に初めて開催した「Global Startup EXPO 2025」について、各国の投資家、スタートアップを集めて行いました。17ページのとおり、今年も引き続き行うということで、10月5日から7日、大阪において「Global Startup EXPO 2026」を開催し、ここで、海外の著名な投資家をはじめ、様々な海外のイノベーション人材・資金を呼び込み、日本のエコシステムとつないでいくことをさらに進めたいと思っております。

私のほうからは以上でございます。

【幸田座長】

御説明ありがとうございました。

それでは次に、日本ベンチャーキャピタル協会から御説明をお願いします。

【日本ベンチャーキャピタル協会】

ありがとうございます。日本ベンチャーキャピタル協会の白木でございます。よろしくお願いいたします。本日はお時間を頂戴して、当協会の足下の取組を中心に御説明させていただきます。

2ページをご覧ください。まず、当協会ですけれども、2002年に設立されまして、現在415社のメンバー企業が加盟をしております。共同会長として、UTEC代表の郷治さん、それからジェネシア・ベンチャーズ代表の田島さん以下、23名の理事で運営をさせていただいております。現在のメンバーは、スタートアップ投資専業のVCのみならず、大企業の投資部門であるコーポレート・ベンチャーキャピタル(CVC)の登録が非常に多くなってきております。

2024年の金融庁、経済産業省で開催された「ベンチャーキャピタルに関する有識者会議」に参加をさせていただきまして、11月の「ベンチャーキャピタルにおいて推奨・期待される事項」の策定にも協力をさせていただきました。

キャピタリストの育成を中心としたGPの実務能力の向上に加えて、今般、そのVCRHsに記載されているコンプライアンス、ダイバーシティ、フィデューシャリー・デューティーに関する業界内の教育啓蒙活動を積極的に実施しております。また、注力エリアとしては、ベンチマークの整備、それに関わる公正価値の導入、デューデリジェンスクエスチョネア(DDQ)の作成など、VCにぜひ投資をしていただきたいという投資家の拡大に向けた取組を積極的に行ってきております。

次の3ページを御覧になっていただきますと、申し上げたようにメンバーの数が足下415社となっておりますが、右肩上がりに増加をしてきた経過を御覧になっていただけると思います。176社のベンチャーキャピタル会員のみならず、特にコーポレートベンチャーキャピタルの伸びというのが、2014年6社だったのが今139社いるというところは象徴的な数字かと思います。

次の4ページを御覧になっていただきますと、現状の当協会の委員会・部会体制を書いてございます。中心となっているキャピタリストの育成のほかに、特にLPリレーション部会では、機関投資家とのVCエコシステム構築に関する活動を積極的に行っておりますのと、今回、特にコンプライアンス推進室、それからダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン室を増設いたしまして、こちらの活動、特にメンバーの方向けの教育を中心に行わせていただいております。

次の5ページにございますベンチマークデータの作成というところで、日本の、あと海外の機関投資家の皆様に日本のVCにぜひ投資をしていただきたいという中で、必須のベンチマークのデータを作っております。2020年6月ですから6年前、こちら、データ提供会社であるPreqinと共同で始めた「国内VCパフォーマンスベンチマーク」を今年含めて毎年継続的にアップデートをしております。こちらにデータを提供してくださっているVCの方々の数が、現在71社227ファンドということになっていまして、金額ベースで申し上げますと、国内のVCの75%のデータをカバーしているという状況になってきております。こちらのデータを御覧になっていただいて、国内外の機関投資家の方々が日本のVCに投資をしやすくなったというお声もたくさんいただいております。

ちなみに、次のページに掲げておりますのが、こちらのベンチマークデータに提出をしていただいているVCの皆様のリストとなっております。

7ページ目にございます公正価値評価の取組と海外PRというところです。国内のVCに投資をしていただくに当たって、海外、特にアメリカのベンチマークは全て時価評価、公正価値を使っています。ここまで国内のベンチマークがなかなか公正価値を採用できていなかったというところの反省を踏まえまして、ベンチマークデータの採集に当たって、GPに対して、公正価値の採用を実施していただくように働きかけてきております。現状、金額ベースで48%のGPの方々に公正価値を採用していただいているというところもございます。

こういった情宣活動ということでは、公正価値評価の重要性ということで、機関投資家の皆様にも御登壇を頂戴し、こちらの7ページ目にございますような勉強会を開催して活発にベンチマークの呼びかけ、公正価値評価の採用の呼びかけをしているという状況です。加えて、海外の機関投資家の方々に、国内のVCに御投資をいただくというための活動も行っております。昨年は香港、一昨年はアメリカ、その前はイギリスで、海外の機関投資家の方々に国内VCアセットクラスの魅力をお伝えするためのツアーを組んで、各海外で海外の機関投資家の方とのミーティングを行ってきております。

8ページ目を御覧になっていただきますと、VCRHsに関連して、当協会では「コンプライアンスハンドブック」を作成し、全会員に配布をしております。業界としての法令遵守、コンプライアンスに対する意識の向上を皆様に伝えていくということでこういったハンドブックを作成し、かつエデュケーションを並行して行っているという状況です。

加えて、次の9ページにございますように、DE&I、ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョンについても、各協会メンバーの皆様にハラスメントポリシーの表明を必須化するということで、各協会のメンバーにホームページ上こういったポリシーを開示していただくという取組を行っております。

現在、各勉強会等でガイドラインを設けておりまして、女性の登壇の割合を一定数以上必須化しているのと、理事・委員のメンバーについてもマイノリティー比率の30%以上を実現しております。今後もこういった取組に関しては、ハラスメント根絶、DE&Iの推進というところで継続して行っていく状況になっております。

併せて、次の10ページにございますように、各会員に対して、ダイバーシティ促進がパフォーマンスに影響を及ぼす重要事項と認識していただくためのアンケートというところで回答をいただいております。9割が配慮しているというところで御回答をいただいているという状況です。

加えて、11ページ目にございますように、勉強会・研修を通じて、DE&Iの重要性ということについては継続的に情宣を行っている、エデュケーションを行っているという状況です。

12ページ目、「アセットオーナー/ゲートキーパー・ベンチャーキャピタルミートアップ」というものを足下2回ほど開催させていただいております。VCRHsの公表を受けまして、昨年2025年2月に金融庁、経済産業省とJVCAの共催で初めてのこういったミートアップの場を開催させていただいておりまして、本年も2月に2回目ということで開催しております。大手の日本の機関投資家の皆様にお越しをいただきまして、現状の日本のVCにおける足下の状況、それから課題ということについて活発に議論をさせていただいております。

最後、少し数字を書いております。13ページ目、スタートアップの調達状況でございます。我が国におけるスタートアップによる資金調達総額自体は、右肩上がりと増加傾向にあったわけですけれども、昨年2025年に関しては、前年比14%の減少というところで少し逆風が吹いている状況になっております。

また、そういった状況を見ますと、次の14ページにございますように、日米の比較というところで格差がかなり開いてきている状況になります。2024年、日本とアメリカのスタートアップの資金調達が約36倍の格差だったところが、昨年約63倍に拡大をしているという状況下でもございますので、私どもも足下さらに活動を活発化してこのギャップを埋めていきたく思ってございます。

新産業の創造をスタートアップから、そしてVCがそれを支援していくために高い熱量を持って私どもも活動しておりますので、今後とも御支援のほどどうぞよろしくお願いいたします。

【幸田座長】

御説明ありがとうございました。

それでは次に、事務局より、VCRHsのフォローアップの一環として実施したアンケート調査結果と、見直しに向けて御議論いただきたい事項について御説明をお願いします。

【神宮企画市場局市場課課長補佐】

事務局の市場課の神宮と申します。よろしくお願いいたします。まず初めに私のほうから、アンケート調査結果を資料4に沿って御説明させていただきます。内容も多いため、要点を絞って説明させていただきます。その点御了承のほどよろしくお願いいたします。

では、3ページ目までお願いします。初めに、アンケート調査の趣旨・概要について御説明いたします。本調査の趣旨でございますが、VCRHsの中では、業界関係者に対して実態調査を行った上、必要に応じてフォローアップ・見直しを検討すると記載されております。これを踏まえ、今回はVC、LP、スタートアップそれぞれに対して、資金調達環境やVCの投資先支援等に関する現状・課題についてアンケート調査を実施いたしました。

VC事業者については、日本ベンチャーキャピタル協会に御協力いただきまして、機関投資家から資金調達を行う独立系VCを対象に実施いたしました。LPにつきましては、LP研究会に御協力いただき、機関投資家等を対象に実施いたしました。また、スタートアップについては、三井住友信託銀行に御協力いただきまして、三井住友信託銀行が実施するスタートアップサーベイに一部設問を組み込む形で実施いたしました。

これらのアンケート調査結果について御説明いたします。5ページ目をお願いします。まず、スタートアップの資金調達環境についてです。VC、LP、スタートアップいずれの立場から見ても、スタートアップの資金調達環境は、「中立からやや厳しい」との認識が多数となっております。また、VCやLPからは、実績のある企業に資金が集まる一方で、二極化が進んでいるといったコメントも見られました。

次の5ページをお願いいたします。LPから見たVCの資金調達環境についてでございます。左側のグラフのとおり、こちらについても「やや厳しいから中立」との見方が中心となっております。一方で、右側の円グラフのとおり、LPの多くはVC投資の組入比率を引き続き維持する方針としておりまして、投資意欲自体は見られるところでございます。

8ページ目をお願いします。続いて、VCのガバナンス・コンプライアンス管理についてです。上段の円グラフのとおり、VCにおける各種規程の整備は一定程度進んでいるところでございます。一方で、下段の円グラフのとおり、LPからの各種評価になりますが、「どちらとも言えない」が多く、VCにはさらなる実効性の向上が期待されております。

続きまして、10ページ目を御覧ください。公正価値評価についてです。左側のグラフは、VCにおける公正価値評価の整備状況についてでございます。ファンドレイズを重ねたVCでは、導入が比較的進んでいる一方で、全体としては進展途上と見られます。また、右側のグラフのとおり、公正価値評価の実施有無はLPの投資判断にも一定の影響を与えるということが示されております。

次の11ページをお願いします。公正価値評価を導入・運用する際の課題について、VC及びLPからのコメントをまとめたものです。大きく分類すると、実務ノウハウの不足、人的リソースや金銭コストの負担、監査法人側のリソースの制約などが指摘されております。特に実務ノウハウの不足については、業界全体として公正価値評価に係るプラクティスの蓄積が必要というコメントもありました。

続きまして、13ページ目をよろしくお願いします。スタートアップとの投資契約についてです。スタートアップとVCの投資契約において、論点になりやすい条項を示したグラフです。VCによるスタートアップの規律づけと、スタートアップ側の迅速な意思決定、この2つのバランスを図る上で、「経営関与条項」や、「買取請求権条項」、「強制売却権条項」などが特に論点として生じやすいことが示されております。

続きまして、16ページ目をお願いします。VCの経営支援についてです。こちらは、VC側の強み及び強化していきたい支援内容、そしてスタートアップ側のニーズのある支援内容をグラフ化したものです。VC側では、「事業戦略策定支援」や「業界ネットワークのアクセス」を強みとする先が多く、今後は「経営人材の採用支援」を強化していく傾向が見られます。スタートアップ側でも同様に、「事業戦略策定支援」や「業界ネットワークへのアクセス」のニーズが見られたほか、「営業・マーケティング支援」や「経営人材の採用支援」のニーズも強いことが示されました。

次の17ページをお願いします。こちらのページではその主なコメントをまとめております。例えば、選択の多かった「経営人材の採用支援」につきましては、VC、スタートアップ双方からCXOクラスの採用支援強化の必要性が挙げられております。

次の18ページをお願いします。LPがVCに期待する経営支援の強化項目になります。「M&Aの支援」、「人材紹介」、「海外進出支援」など、スケールアップに資する支援強化の期待に加えまして、「ガバナンスの向上」といった経営管理面での支援もLPから期待されているところでございます。

次の19ページをお願いします。続いて、海外展開支援についてです。左側のグラフのとおり、海外展開支援に対する体制整備を評価すると回答するVCでは、例えば海外VCとのネットワーク構築などの取組も進む一方で、課題として認識し、不十分と回答する先も幾つか見られました。他方で、右側のグラフのとおり、LPにおいてその効果の実感はまだ限定的でございまして、今後の強化、広がりがLPからも期待されているところでございます。

次の20ページをお願いします。VCの資本政策支援についてです。こちらもVC側の強み及び強化していきたい支援内容、そしてスタートアップ側のニーズのある支援内容をグラフ化しております。VC側では、「資金調達ラウンドへのアドバイス」、「エクイティストーリーのブラッシュアップ」、「投資家紹介」を強みとする先が多く、今後としましては、「多様なエグジットオプションの設計」や「M&A支援」といった出口戦略を強化していく、そういう傾向が見られます。一方でスタートアップ側では、「投資家紹介」や「資金調達ラウンドへのアドバイス」など、足下の資金調達に関する支援のニーズが相対的に高くなっております。

次の21ページをお願いします。こちらでもその主なコメントをまとめております。例えば双方で選択の多かった「投資家紹介」について、VC側では、チームで投資家ネットワークや知見を共有し合って紹介を行う、そういう取組も見られました。さらに、出口戦略の観点では、「多様なエグジットオプションの設計」におけるVCのコメントとして、M&A支援も念頭に置いた大企業とのネットワークの構築でしたり、M&A、セカンダリー売却など最適な出口を早期から設計・提案していくことを強化していきたいというコメントも見られました。

次の22ページをお願いします。LPがVCに強化を期待する資本政策支援についてです。「エグジット戦略に向けた支援」が多く選択されておりまして、IPOに限らない多様な出口の実現がLPからも期待されております。

次の23ページをお願いします。エグジット戦略についてです。左側のグラフは、VCにおけるIPO支援の状況についてですが、一部のVCでは取組が進んでいる一方で、課題として認識される先も見られました。右側のグラフは、LPから見たVCにおける複数の出口シナリオの検討に係る評価でございますが、一部のVCの取組はLPから評価されているものの、業界全体への広がりが期待されております。

次の24ページをお願いします。こちらはエグジット時期の適切性に係る評価のグラフとなりますが、VC、LPともに、「どちらとも言えない」というのが多く選択されております。また、LPからは、IPO以外のエグジットの活性化を期待するコメントも見られました。

次の25ページをお願いします。M&A支援に関する設問になっております。左側のグラフは、VCにおけるM&A支援に係る体制整備状況についてですが、多くのVCが「整備中」と回答しておりまして、業界として強化していく方向性が見られました。右側のグラフは、VCのM&A支援体制に係るLPの評価です。VC側のM&A経験値もまだ少なく、これからの広がりを期待する旨のコメントが複数見られたところでございます。

最後に、27ページ目を御覧ください。VCRHsの普及・活用状況についてです。左側のグラフ、2つの円グラフは、LP及びスタートアップに対するVCRHsの認知状況になります。LPにおいては8割近くが知っていると回答しておりまして、一定程度認知度は高まっていると考えられます。他方で右側の円グラフ2つですが、LP及びVCに対するVCRHsの活用状況になります。双方3から4割程度にとどまっておりまして、今後、VCRHsを踏まえた意思疎通がより図られていくことが肝要かと考えております。

以上のとおり、アンケート結果を通じまして、VCのガバナンスや公正価値評価についての現状、そしてこれからの課題が見えてきたほか、投資先支援につきましても、経営支援の高度化でしたり、エグジットの多様化といったところがLPやスタートアップから期待される中、業界として取組が広がりつつあることが確認されました。これらのアンケート調査結果も参考に、VCRHsの見直しの検討を議論していただきますと幸いです。

以上で説明を終わります。

【齊藤企画市場局市場課長】

引き続きまして、資料5を御覧ください。御議論いただきたい事項についての資料でございます。

1ページ目です。目次ですが、まず見直しの趣旨についてまとめております。その後、見直し案について具体的に示す流れにしております。

3ページの見直しの趣旨でございます。このVCRHsは、2024年10月に策定されて以降、周知・普及に取り組んできたところでございますが、日本成長戦略会議の「スタートアップ政策推進分科会」報告書に記載されているとおり、VCからスタートアップへの資金供給の促進を通じたエコシステムのさらなる拡大が期待されているところでございます。また、個別企業の不祥事を受けて、投資先企業のコンプライアンスの重要性が改めて認識されております。その他にも、スタートアップのエグジットの多様化が求められるなど、VCを取り巻く環境は変化しております。VCにおいてより一層の対応の高度化が必要な状況になっていると考えています。

このため、先ほど御説明したアンケート調査の結果等を踏まえつつ、アセットクラスとしてのVCの魅力を高め、内外機関投資家等からの資金供給のさらなる拡大に資するよう、VCRHsの見直しを行うことが適当ではないかと考えております。

5ページの具体的な見直しの方向性についてでございます。まず、受託者責任についてでございます。昨年発覚した上場直後の企業による不正会計事案では、未上場の段階でVCも多く投資されていたものと承知しています。上場前の段階から行われていた不正会計、循環取引は、VCにおいても見抜けなかったわけでありますけれども、投資先企業の不祥事は、出資持分の毀損につながり、VCファンド及びLPにも不測の損失が生じかねないものと考えます。このため、受託者責任の観点からは、GPは投資先企業の事業、ビジネスの将来性だけではなく、コンプライアンスも含めた経営状況について十分に把握することも重要ではないかと考えます。

VCRHsにそうした旨を追記するとともに、その具体的な方法の例として、デューデリジェンスを行う際に、必要に応じて外部の知見を活用することや、取引先へのヒアリングを行うことを追記してはどうかとしております。併せて、受託者責任の意識は、ファンドの責任者のみではなくファンドの役職員に浸透させていくことが肝要であることも追記してはどうかとしております。

具体的な見直し案は、次の6ページを御覧ください。なお、注3の2行目ですけれども、コンプライアンスも含めた経営状況の例として、会計基準に準拠した会計処理、法令遵守、反社会的勢力との関係排除、企業の成熟度に応じたサイバーセキュリティを含むBCP対応を記載しております。

次の7ページ目でございます。コンプライアンス管理に関する見直しでございます。ハラスメント防止につきましては、先ほどの御説明もありましたとおり、VC業界におかれましては浸透を図る取組が行われているところと承知しております。一方で、インクルーシブなエコシステムの形成に向けてより一層の体制整備や意識向上を図ることが重要と考えます。そうした観点から、コンプライアンス管理の中で、ハラスメント防止に係る規程の整備、これを明記し、定期的な研修の受講等を通じて意識啓発を図ることや相談窓口を設置することが考えられることを注記してはどうかとしております。具体的な見直し案は8ページを御覧ください。

続きまして、9ページ目でございます。利益相反管理に関する見直しでございます。利益相反管理につきましては、JVCAの取組などにより業界内にその意識は浸透しつつありますが、一方で近年はファンド運営の多様化等が進展し、構造的に利益相反が生じる得る場面が生じていることが指摘されています。特に複数ファンドを運営する場合にはファンド間の利益相反が生じやすく、利益相反が生じてはいけないというわけではございませんけれども、GPには一層の利益相反管理の徹底が必要と考えられます。

このため、GPが複数ファンドの運営等を行う場合、GPにおいては、利益相反が生じやすい運営構造にあることをしっかり認識し、利益相反のおそれがないかを広く検証することが推奨される旨を追記してはどうかとしております。具体的な見直し案は10ページを御覧ください。

続きまして、11ページでございます。保有資産の公正価値評価に関してでございます。VCRHsでは公正価値評価が推奨されることは既に記載されておりまして、VCにおいて導入に向けた動きが進んでいるところでございますけれども、アンケート結果でも現れているように、業界関係者の中で専門的なノウハウやプラクティスが十分に蓄積されているとは言えない状況にあるということが指摘されております。

今後、公正価値評価のさらなる普及を図っていく上では、実務で活用可能な好事例や評価プロセスを整理し、海外事例も含めたプラクティスを監査法人も含めた業界関係者の中で蓄積していくことが重要と考えられます。そうした観点から、公正価値評価に係るプラクティスの蓄積を目的に、GPやLP、監査法人等の実務者を交えた協議・研究の場を設けて、事例集の作成等を目指すこととしてはどうかとしております。

次の12ページ目でございます。続きまして、投資方針に関してでございます。現行のVCRHsでは、VCの投資方針に関する記載はございませんが、新たに推奨される事項として追記することを提案しております。

足下、内外の機関投資家において、運用対象の多様化あるいは運用の高度化の観点からオルタナティブ投資が注目されているところでございますけれども、国内においてはVCファンドよりもバイアウトファンド等のプライベートエクイティ(PE)ファンドが選好されがちであることが指摘されます。その要因は様々あると思いますけれども、PEファンドに比べましてVCファンドはボラティリティが高いということに加えて、リターンの実現に時間を要することなどが指摘されております。

VC投資は高いアップサイドのリターンが期待されるものであり、内外機関投資家がVC投資を拡大していくためには、GPにおいてより高いアップサイドの創出をどのような戦略で実現しようとしているのかを明確にし、それを投資家に訴求していくことが不可欠ではないかと考えます。

このため、VCRHsの推奨事項を1つ新設し、GPはLPの今申し上げたような期待を意識し、他のアセットクラスや他のVCファンドとの差別化戦略等を明確にした方針を定めるとともに、LPに対して分かりやすく説明することが推奨される旨を追記してはどうかとしております。

また、13ページ目ですけれども、当初策定した投資方針について、状況の変化が生じた場合でございます。必要に応じてその方針を見直すとともに、理由をLPに説明することが考えられる旨も併せて記載してはどうかとしております。具体的な見直し案は、その下の赤字のとおりでございます。

次のページから、期待される事項の見直し案に移ります。15ページ目でございます。まず、スタートアップとの投資契約についてでございます。スタートアップとの投資契約については、VCの視点では、投資先企業の規律づけと投資先企業の迅速な経営判断による企業価値向上とのバランスをいかに図るかが重要でございます。そしてまた、経営の規律づけの度合いにつきましては、投資先企業の成長フェーズやガバナンスの成熟度に応じて変化していくものであり、投資契約の内容についても投資先企業との対話を通じて適時に見直すことが考えられます。

こうした点につきまして、先ほど経済産業省からプレゼンがあったとおり、日本の投資契約実務をグローバルスタンダードに近づける観点から、「我が国における健全なベンチャー投資に係る契約の主たる留意事項(増補版)」が整備されています。VCRHsにおいても、この留意事項(増補版)を参考にすることが考えられる旨を追記してはどうかとしております。具体的な追記案は次の16ページを御覧ください。

続きまして、17ページでございます。投資先の経営支援についてでございます。アンケート結果においても、スタートアップ側、VC側双方から各種経営支援に対するニーズあるいは強化意向が確認されております。特にディープテック等のスタートアップにおいては経営人材や事業化に向けた経営ノウハウが不足していることが指摘されており、VCによる経営体制の構築支援が有効と考えられます。また、スタートアップが大きくスケールアップするためには海外進出も重要ですが、VCによる海外ネットワークを活用した海外展開支援も有効であることが指摘されております。

こうした支援をVCが効果的に行うためには、GPにおける体制整備が重要であり、GPにおいて専門チームを設置したり、海外人材の採用あるいは現地VCとの協業といったネットワークを構築するなどの体系的な支援体制を構築していくことが考えられます。

そうした観点から、次の18ページに記載のとおり、VCRHsの本文及び注の追記をしてはどうかとしております。

次に、19ページ目、投資先の資本政策支援についてでございます。スタートアップのエグジットについては、IPOに限らず、M&A等の最適な手法を検討することは、VCにとっても投資回収の機会が広がるものと考えられます。現行のVCRHsにおいては、M&Aを含めた最適なエグジットの方法・タイミングを検討することが期待される旨既に記載されておりますが、GPにおいてはそうした意識の向上を図っていくことが重要と考えられます。このため、GPにおいては、複数の出口シナリオを計画的に検討し、方向性について投資先企業と早期から対話を行うことが期待される旨を追記してはどうかとしております。

また、次の20ページ目でございます。IPOまたはM&Aでエグジットすることを検討する場合に、留意すべき事項を注記として追記してはどうかとしております。具体的にはIPOによるエグジットの場合ですが、小粒での上場を進めることは必ずしもLPのリターン向上につながらないケースもあるため、GPは、投資先企業がその成熟度に応じた適切なタイミングで上場を行うことができるようサポートを行うことが期待されるのではないかということ。M&Aによるエグジットの場合につきましては、GPにおいてそのノウハウの蓄積や体制整備を図ること。また、経済産業省が公表された「スタートアップM&Aガイダンス」を参考にすることが考えられるということ。

これらの追記案につきましては、次の21ページを御参照ください。なお、本文の中で、ファンドのエグジットに関しまして、投資先企業の持分について、他の投資家等への譲渡、いわゆるダイレクトセカンダリーの活用についても記載を追加しているところでございます。

続きまして、23ページを御覧ください。最後に、その他の項目として本VCRHsの対象についてでございます。VCRHsは、内外機関投資家からの資金調達を目指すGPとLPの間で活用することが想定されています。他方、我が国では、VCファンドへ出資するLPとして、機関投資家以外の事業会社や戦略投資を行う金融機関等もかなりの割合を占めております。そうしたLPは、スタートアップとの戦略的シナジーの創出やオープンイノベーションの促進などを目的にしておりますけれども、そうしたLPにとっても、GPにおいてVCRHsに記載されている取組が行われることは、LPの不測の損害を回避し、また、投資先企業の価値向上あるいは連携機会の実現等につながるため、有益ではないかと考えられます。

それに加え、日本版EMPの取組を行っている金融機関においても、VCRHsを活用した対話を通じて新興運用業者のファンド運営の高度化を促していくことは、将来的な顧客向け商品の充実の観点から有益ではないかと考えられます。このため、VCRHsの対象として、機関投資家以外のLPや日本版EMPに取り組む金融機関等においても、その投資目的に照らし、必要に応じてVCRHsを参照することが期待される旨を追記してはどうかとしております。具体的な追記案は次の24ページを御覧ください。

事務局からの説明は以上になります。

【幸田座長】

皆様方、御説明ありがとうございました。それでは、意見交換に移らせていただきます。これまでの説明全体に対して、御意見や御質問があればお伺いしたいと思います。御発言時間といたしましては、メンバーお1人当たり4から5分をそれぞれ目安に御発言をお願いします。

御発言を希望される際は、対面で参加されている方におかれましては、机上の名札を縦にしていただき、オンラインで参加されている方におかれては、オンライン会議システムのチャット上で発言がある旨御入力ください。なお、御発言の順番に関しましては前後する可能性がございますので、あらかじめ御了承いただきますようお願いいたします。

それでは、どなたからでも結構ですので、御発言をお願いいたします。

では、村田メンバーお願いします。

【村田メンバー】

御説明ありがとうございました。一つ一つブレークダウンしながら、意見を申し述べさせていただければと思います。

まず、受託者責任に関しましては、そもそも我々VCのレベル向上も重要ですが、発行体の成熟レベルに合わせ外部機関を使ってDDを行うこと自体は普通だと思っております。また、発行体のガバナンスのレベルを上げることがそもそも重要と認識しております。そのための施策に関してはまた後ほど述べさせていただきます。

続きまして、コンプライアンスでございます。JVCAでハラスメントに関連する規程の整備や研修の受講の推奨と、第三者機関の窓口設置を業界の皆で強く推進してきておりまして、各GPの中でより意識を高めていくことが非常に重要と認識しております。

それから、利益相反管理に関しまして、こちらも昨年JVCAのほうで「コンプライアンスハンドブック」を改訂し、第2版を策定しておりまして、会員への配布、それから勉強会を実施して皆で受けているというところでございますので、これもしっかり意識を高めていくことが重要かなと思っております。

公正価値評価に関しましては意見がございます。一部の機関投資家のLPあるいは金融機関におきまして、公正価値評価の実施を必ずしも必須条件としていない先が存在すると思っています。そこにGPが甘えてしまっている状況が、この公正価値評価の普及を阻害しているものと私は考えております。

その中身を掘っていくと、LP側の会計上において金融商品会計基準で時価が取り込めなかったことが昨年までの論点としてあったわけですが、実務指針を含めて選択的に取り込めるように制度改正がなされておりますので、LPサイドもぜひ積極的な公正価値評価の採用をお願いしたく、特に日本のVCファンドでは、LPのアンカーにメガバンクが入っていることが非常に多いため、メガバンクの皆様にこれの導入推奨をお願いしたいと思っております。

それから、海外LPの方から、国内監査法人が推奨する公正価値評価手法に一部違和感があると言われることが一GPとして多々ございます。そのため、特にBIG4の監査法人の皆様におかれましては、海外のプラクティスをもっと国内に流通していただきたいです。こちらも既に記載いただいている内容ではありますが、前回の場でも私からこの件を申し述べさせていただいた経緯もありましたので、ぜひこれは金融庁の皆様からも推奨いただければと思っております。そういった意味で、機関投資家のLPの皆様と監査法人の皆様は、ぜひ国内・海外との差分に関するすり合わせをしていただきたいと思います。これは国内外も含めて見ていただくのが重要かなと思います。

それから、投資方針に関連する部分ですが、こちらはあまりにGPとして通常行うべきもの過ぎて、わざわざ盛り込むべきなのかと思った次第でございます。

続いて、投資契約と株主間契約に関連する部分でございますが、そもそも株主として株主間契約で権利を確保、ガバナンスをする日本と、取締役会で権利を確保、ガバナンスをするアメリカの差分というのを強く理解する必要があります。よく、アメリカではこれが普通だと、日本がおかしいということが論じられやすいのですが、そもそもガバナンスの構造自体に差があるということを留意する必要があると思っています。

加えまして、市況によってスタートアップ寄りだったり、投資家寄りだったりということが常に変化し続けています。リクイデーションプレファレンス(残余財産優先分配条項)が参加型なのか非参加型なのかといった論点は市況感によって全くプラクティスが異なってくるものであるため、ルールを固定化すること自体が難しいのかとも思っております。それから、違反があった場合に訴訟がアメリカではすぐに起きるといった訴訟文化の違いも含めて考慮すべきではないかと考えました。

それから、投資先の経営支援に関連するところでございます。そもそも経営支援の強化はVCの方針に委ねられるべきものであって、このVCRHsにわざわざ盛り込むような内容ではないのではないかと考えました。

それよりも、取締役会のガバナンスが非常に重要だと考えております。VCによる社外取締役派遣や独立社外取締役設置などを積極的に推進すべきで、株主間契約ではなくて取締役会を通じたガバナンスを日本でも強く推進すべきと思っています。ボードシートの権利をVCの皆様は確保するのですが、行使されないVCが非常に多過ぎると私は思っていますので、ガバナンスのレベルを向上させること自体をここではうたうべきかと考えました。

それから、資本政策の支援に関連しましては、M&Aの位置づけは既にVCの中で大きく変化しておりまして、経済産業省でおつくりになったガイダンスはどんどん活用すべきかと考えております。

これに加えまして、最後に付記いただいたようなセカンダリー取引を積極的に業界プラクティスとしてぜひ定着させるべきと思っております。特に先日上場したスペースX社においては、創業24年間でありまして、VCの存続期間を大きく超えながらも、投資しているVC全てがファンドの期限を延長するみたいなこともされているようにも聞いています。セカンダリー取引をかなり積極的に行っていて、創業者の方々、社員の皆様も含めてストックオプションの流動性機会と古くに入ったVCの流動性機会の提供というのは、もう毎年のように行われてきました。

そして、昨年で申し上げると、米国のスタートアップにおけるセカンダリー取引において、大手のスタートアップ5社だけで5兆円程度実施されているというような話も聞いておりますが、十兆レベルでセカンダリー取引がアメリカでは行われているということ、世界各国でもこれが推進されているということを考えると、国内でも、IPOの制度設計が変わったことも考慮してセカンダリー取引をぜひ推奨いただきたいと考えております。

セカンダリー取引を実施する上でも、証券会社を通じたオファリングを推奨いただくのも一つの手かなと思っております。日本証券業協会のほうでも目標設定をされて動かれているとも聞いておりますが、特に昨年の金商法改正によって、非上場有価証券の特例仲介業の制度も新しく出てきておりますので、こういった制度活用等も推奨されるべきではないかなと考えました。

私からは以上です。

【幸田座長】

村田メンバー、ありがとうございます。今の村田メンバーの御意見の中で、基本的には今回のVCRHsの見直しの方向性については違和感がないということかと思います。一つだけ確認までですが、このVCの投資方針あるいは経営支援のところについて、言うまでもないという部分に関しては、記載することにある種のスタンダードに乗せていくという意味合いもあると思うのですが、VCとしてそこまで言われなくてもいいよというレベル感の問題を、御指摘いただいたと思います。その点そういう理解でよろしいですか。

【村田メンバー】

はい。各VCの投資戦略にも当然よる話ですし、スタートアップ企業からすると、余計な口出しをしないVCのほうが逆に重要視されるケースも発行体の状況によってはございますので、これが必ず推奨されないといけないということ自体には違和感があるということは付言しておきます。

【幸田座長】

ありがとうございます。

それでは、片田江メンバー、お願いします。

【片田江メンバー】

御説明ありがとうございました。この1年半を振り返りますと、VCRHsは、VCに対して新たな規制や義務を課すということではなく、VCを機関投資家から見てより魅力的なアセットであるということを発展させるための施策であったことを改めて現場を見ながら感じていたところです。

今回様々な見直しの御提案をいただいたところで、全般賛同するところが多い中で、特に3点追記・修正を賛同するところについてコメントさせていただき、最後に1点、追加で御検討いただきたいところお話できればと思います。

まず、受託者責任の浸透のところですが、従前、ファンド責任者ということになっていましたが、これはファンド責任者、運営の責任者だけではなく、ファンド運営の中核を担うキーパーソンも含めてファンドに関わる役職員に対して受託者責任の考え方を十分に浸透させていくことが重要であるというのを改めて感じております。将来的には本来そのファンド運営に関わる全ての役職員がここの重要性を理解し実施することが理想ではありますが、現在のVCの規模や成長段階を踏まえると、まずはGP及びそのキーパーソンへの浸透というところを起点として段階的に組織全体に広がっていくということが現実的かと思っています。

2つ目として、ハラスメント防止のところです。これは、GP内部におけるハラスメント防止の体制に加えて、投資先企業においてもハラスメント防止に関する意識や適切な組織運営が浸透していくということが非常に重要だと思っています。

特にスタートアップは、創業初期には人事的な機能がまだ足りず、管理体制が不十分であるということから、やるべきことと認識していながらもなかなか実行されていないのが現実だと思います。ハラスメント事案が企業価値の毀損や将来の資金調達の課題につながる可能性が十分ありますので、VCから見たときに、投資先企業の成長支援、ガバナンス向上の一環として、投資先企業のハラスメント防止に対する意識向上というものを重要な役割の一つだと認識することが非常に大事ではないかと思っています。

3つ目は、投資方針やファンドの差別化戦略を明確化するというところです。この点はもう既に複数のファンドを運営され明確化されているファンドもあれば、まだ出来上がったばかりで差別化が明確ではないファンドもあり、様々です。その中で近年国内のVCの数は徐々に増加しているということと、LPから見たときに、どのVCに資金を委託するべきか見極める非常に重要なポイントとなりますので、自らの強みや投資領域、ステージ、価値向上、エグジット戦略等をより明確化して示すということが大事と思っています。さらに、ファンドの期間は10年を超えて非常に長いもので、その間に市場の環境の変化や技術トレンドは刻々と変わっていきますので、当初の想定から修正などが必要になった場合には適切に修正をして、その合理的な理由をきちんとLPにもお伝えして対話を行っていくことが非常に重要かと思います。

最後に、1つ追加で御検討いただきたいところが、投資先企業の価値向上のところで、今回これまでの支援に加えて海外展開支援など具体的に入れていただいたと思いますが、先ほどのアンケートで、資金調達の支援が企業側のニーズとして明確に回答が出ていました。

資金調達の支援というのは、通常の第三者割当増資によるエクイティ調達ももちろんですが、公的助成金や各種支援制度の活用も昨今非常に増えてきている中、これを企業の成長段階に応じて適切な資金調達の手段として検討する、あるいは実行するということも含まれてくると思います。具体的には例えばAMEDが行っている「創薬ベンチャーエコシステム強化事業」のように、VCとの協調を前提とする公的資金は非常に増えてきています。エクイティのみならず、こうした環境変化を踏まえてVC自身が、民間資金のみならず公的資金も含めて資金調達の全体を俯瞰して投資先の成長に必要な資金確保をサポートしていくという役割への期待がこれまで以上にどんどん高まってきていますので、その点も御検討いただければと思います。

以上です。

【幸田座長】

片田江メンバー、ありがとうございました。最初の3点については、基本的には本見直しの方向性とは合っていると、こういう理解でよろしいかと思いますが、最後の点は、もう少し俯瞰した形で読めるように追記していくことを御検討いただきたいという趣旨でしょうか。

【片田江メンバー】

はい。

【幸田座長】

ありがとうございます。それでは、渡辺メンバー、お願いします。

【渡辺メンバー】

ありがとうございます。今回の会議の準備、開催を含め、このような場を設けていただき、ありがとうございます。

まず、総論としてですが、米国ではスペースXやAIラボの大きな上場が起こったり、これから起こる予定だったりとしておりますし、あと、AIに係るエコシステムの急激な変化が見られます。一見、非常に極端な変化のように見えますけれども、このような極端な変化やボラティリティこそがスタートアップエコシステムの通常の状態でございまして、自然淘汰を通じた進化の過程そのものであると認識しています。

そのため、日本のスタートアップエコシステムにおいても、市場の反応に応じて機動的に政策やガイドラインを打ち出して、それをまた修正していくという姿勢が極めて重要だと認識していますので、今回の金融庁、経済産業省、JVCAをはじめとする関係各所の本件に関する御尽力に深く感謝申し上げます。

具体的に3点ほど、僭越ながら意見を申し上げさせていただきます。総じて今回の見直しには賛成をしておりますので、少し補足というような形になります。

まず1点目、これは資料5の11ページの公正価値評価についてです。プラクティスの蓄積のため、協議・研究を推進していくということに関しては大賛成でございます。その際、日本ではまだあまり見られないですが、米国では広く利用されているCartaといったソフトウエアサービスプロバイダーや、このためのバリュエーションを専門に行う会社などの果たす役割が非常に実務的に重要だと認識しています。そのため、今後の協議・研究を推進するに当たって、そうしたベンダーや海外のプレーヤーも交えて幅広く情報収集を図ることがより実効性の高いプラクティスの構築につながるのかなと思います。

次に、投資先の経営支援、資料5の18ページについてです。ここはまさに村田メンバーがおっしゃったとおり、私もVCの立場として補足なのですが、米国の著名なVCの中にも、あえてこの手の経営支援のプラットフォームを行わないということを明確に戦略として掲げて非常に成功しているVCも存在します。この手のVCの戦略の多様性は、日本国内にも重要だと思います。

そのため、例えば、プラットフォーム型の支援が、一律に「期待される」とするよりも、例えば「考えられる」などの表現にとどめるというのもあるのではないかと思います。多様な戦略を持つVCやスタートアップが競争し合って淘汰されていくことでどんどんエコシステムが進化されていくということが重要ですので、公的な働きがそうした多様性の妨げにならないように、ニュアンスの配慮があったほうが広く受け入れられるのかなと考えます。

最後に、投資先の資本政策支援に関するエグジットの手法、資料5の19ページから21ページについてです。こちらも補足的な視点になります。19ページで、日米のエグジットにおけるM&A件数の比率の違いが示されています。その上で、日本でもM&Aによる独立戦略をより充実させるべきという方向性には賛同します。一方でこの課題設定の前提の一つとして、米国のエグジットにおけるM&Aの件数の比率に注目されています。実態としては、その件数のうち圧倒的な大多数は、VCファンドの大きな収益源となるようなディールではなく、いわゆるアクハイヤーを中心とした、伸び悩んでいる企業の軟着陸としての案件が多くを占めています。このアクハイヤーそのものは、スタートアップエコシステムにいる優秀な人材を大企業や次の成長企業へ再配置することでエコシステム全体の新陳代謝を促すメカニズムとして極めて重要な機能です。

1点少し留意したい点としまして、米国のVCの収益構造が、ポートフォリオの中のごく一部の大成功がファンド全体のリターンを牽引する、いわゆるパワーローの原則に基づいているという点です。GPやLPが優先したいのは、ポートフォリオから大きく成長するスタートアップを創出して、それを利益の主な源泉とするといった、エグジットケースよりも言わばリターン金額であるべきではないかと思います。事実、米国のエグジットの種類の内訳を件数ではなく金額ベースで見ますと、その圧倒的大部分はIPOが占めています。M&Aに限定して金額ベースで見た場合でも、上位のごく一部の大型M&A案件が全体の大部分を占める構造になっています。

20ページ及び21ページで、GP自身がM&Aに関するノウハウの蓄積や体制整備を図ることが期待される旨が追記されています。関連してですが、本質的にスタートアップが順調に成長を続けていれば、IPOはもちろん、ファンド期間内にM&Aを実現したり、セカンダリーによってエグジットしたりすることの難易度は格段に下がります。逆に成長が踊り場にある、もしくは苦戦している企業群のエグジットで収益を上げようとすると、M&Aやセカンダリーに関しては、知見だけでなく膨大な労力が必要となります。

そのため、指針のトーンとして、M&A活性化は重要である一方で、収益の源泉としての本質である成長企業の創出や支援へのフォーカスがぶれてしまうことのないように、若干バランスに御配慮いただけるとよりよくなるのではないかと感じています。例えばなんですけれども、こちらで触れられています、出口戦略を見据えた株主構成というふうな記載がありますけれども、一方で継続的な成長を見据えた株主構成とは必ずしも一致しないケースがあるというふうにも認識しています。そういうことも実務上の留意点として議論の余地があるのではないかと考えています。

以上が私からのコメントになります。ありがとうございます。

【幸田座長】

渡辺メンバー、ありがとうございました。今御指摘いただいた点の中でいうと、先ほど投資方針、経営支援について村田メンバーとの御指摘の類似性は認識をしました。特に一律色が強過ぎるというふうにならないことが多様性を一定程度確保していくことの重要性と、こういう理解かと思います。

【渡辺メンバー】

はい。

【幸田座長】

ありがとうございます。

【齊藤企画市場局市場課長】

事務局から1点補足させていただければと思います。資料5の18ページ目、投資先の経営支援のところの見直し案でございます。赤字で書いているところは今回追記するものということで、経営体制の構築支援や海外展開支援などについて何か一律にそういったことに取り組むことが期待されるかのように読めてしまったかもしれませんが、1行目のところで、「VCの戦略や投資先企業の意向に応じて」ということは記載させていただいておりまして、これは当初の策定に当たってもそういった御指摘があったことを踏まえてのものとなっております。

当然フォロー投資を戦略とするVCもあり、そういったVCの戦略も尊重されるべきですし、投資先企業においても支援は不要というところもあろうかと思いますので、そうした点に配慮した記載になっているものと思っております。

【幸田座長】

ありがとうございました。

それでは続いて、増田メンバー、お願いします。

【増田メンバー】

ありがとうございます。三井住友トラストインベストメントの増田でございます。お時間の関係もあるかと思いますので、ストレートに私のほうからコメント3点申し上げます。

1点目が資料5の10ページの利益相反に関わる事項でございます。ここには記載されていませんが、近年、個人投資家を含めてプライベートアセットがかなり市場ではデリバーされるという状況もございます。かつ金融庁の資料の中にもある通り、例えば投信を通じてベンチャーへの投資を行うといったケースも出てくるかと考えております。

ここで1つのGPが、例えばクローズドエンドの機関投資家向けの商品と、それから個人向けの商品の双方の運用に関与される場合に、機関投資家への情報提供のタイミングやボリュームと、それから個人投資家向けの情報開示のレベルとタイミング、こういったものが異なってくる可能性が起こり得るということもございます。そのため、いわゆる取引における利益相反だけではなく、情報開示まで含めた利益相反等についてもある意味で配慮された上で的確な管理を行っていく体制が求められるのではないかということがございます。

例えばこれに当たって、場合によっては外部を使うとかいうこと含めて、幾つかスキーム上での対応で情報開示をコントロールする方法もあるのかもしれませんが、少し今後の市場の発展を見越した場合における管理体制は視野に入れられるほうがよいのではないかと、これが1点目のコメントでございます。

それから2点目として、資料5の6ページのガバナンス面における事項でございます。昨今のインシデントもお考えになられた上での追記だと思います。入り口におけるデューデリジェンスをかなりポイントに置かれているかと思うのですが、実際に私ども自身でポートフォリオ管理あるいは投資のポートフォリオのモニタリングをしている限りにおきましては、例えばサイバーセキュリティの問題あるいはサイバー攻撃の問題については、例えば事業者の事業の発展のレベルや、それから逆に攻撃する側のレベルも上がってきているといったこともございます。

どちらかというと入り口だけではなく恒常的にこの辺りは改善していかないと、我々の見ている限りでもこの手の事案がかなり増加しているのが実態だと思っておりますので、入り口だけではなく絶え間ないサイバーアタックに対する対応・管理の向上、こういったものは念頭に置いた形での投資先の支援あるいはその指導といったものを我々としては期待させていただきたい事項と考えております。実際に本当に増えております。

それから、3点目、出口戦略についてでございます。先ほど村田メンバーのほうからスペースXのケースのコメントがございました。実際私ども自身でも、上場する前のところで流動化はやっているのですが、この際にコンティニュエーションビークルが使われております。いわゆるコンティニュエーションビークルについても、昨今におきましてはもう市場では極めて一般的なものになっておりまして、恐らくグローバル市場の中で半分ぐらいはコンティニュエーションビークルあるいはそれに類似した形での取引と、こういうふうになってきているというのが実態でございます。そういう点では、このような形での取引も含めたセカンダリー市場でのいわゆる流動化もあるのではないかと思います。私自身、この戦略あるいは出口戦略そのものは、一定の範囲においては、投資家間における不平等性みたいなものを解消することができる一つのやり方ではないかと考えておりますので、そういった面があるかなと考えております。

併せまして、私ども自身はベンチャーもバイアウトも両方見ている立場でございますけれども、ここのところ、バイアウトファンドにおけるグローバルなトレンドとして、いわゆるエグジットコミッティーやポートフォリオマネジメントコミッティーと呼ばれるような形の内部における統制機構を設置しているケースが非常に増えております。この中で、投資のフロントだけではなく、ファームレベルにおいてどのような形でファンドとしての流動性をつくっていくかというものも管理していて、これがかなり一般的な流れになっております。

VCにおかれては、規模感等がございますので、機構を設置すればいいということではないのは重々承知した上ではございますけれども、やはり一定のいわゆる出口戦略を策定するだけではなく、その出口戦略をどういう形で統制していくかについても、ファームレベルにおけるマネジメントの一つとしてお考えいただくというのも一つのアイデアあるいは考え方ではないかと、考えている次第でございます。

私のほうからは以上でございます。

【幸田座長】

増田メンバー、ありがとうございました。基本的には、利益相反、ガバナンス、出口戦略という3点について、表現ぶりの強弱の置き方とか、あるいは留意事項等をもう少し工夫するかどうかというような論点だろうと思いますので、その辺りを含めて検討したいと思います。

それでは、片岡メンバー、お願いします。

【片岡メンバー】

第一ライフグループの片岡と申します。今日はありがとうございます。最初に、我々の投資と少し見えている環境を少し話して、あと、今回の見直し案の感想をお伝えしたいと思います。

まず、中核となる第一生命保険でございますけれども、ベンチャーは2016年から投資をしまして、国内・海外合わせて80ファンド以上の投資をしています。また、直接投資もミドルステージにおいて70社以上やってきております。これらは全て第一生命保険の一般勘定からの純投資でございます。したがって、我々の目線は純投資としてのリターンとなります。

昨今の環境を見た感想として、アメリカでもファンド投資をやっておりますけれども、今回も幾つか御発言のあったスペースXしかり、その他に続きそうな案件しかり、ユニコーンどころかデカコーンがどんどん出てきています。そして、1つの投資の成功案件で元本を大きく回復するというような事態を経験しております。

比較感で日本はどうかというと、やはりユニコーンはまだまだ少ないところがあります。これは投資家層が薄いからユニコーンが出てこないのか、ユニコーンが出てこず魅力がないから投資家層が増えないのか、これは鶏と卵かなということを自問自答しながら投資をしております。結局、日本では、アメリカほどの成功体験がない、こうやってやれば勝ち切れるというところまでの体験がないということであって、これはGPもLPも試行錯誤をしていくしかないと思っています。

そんな中で何が重要かをいま一度基礎に振り返り考えるわけでございますけれども、1つ目は時間がかかるということ、2つ目はディシプリンの重要性ということを最近強く思うようになってきております。

時間のところですけれども、一般的にプライベート投資はリターンの獲得まで長い時間がかかります。これはアメリカでも同じでして、今話題の成功案件も仕込んだのは大分前でございます。そのため、LPも、時間がかかるということは覚悟が必要と思っています。時間がかかるのであれば、時間の分散も必要だとなります。

2つ目がディシプリンの重要性ですが、やはり時間がかかるからこそディシプリンが重要かなと思います。スポーツに例えると、短距離走とマラソンの違いで、マラソンは長い時間軸のため規律が重要と言われますけれども、ここがしっかりしてないと安心して投資がしづらいと思っております。以上がここ数年で自分が投資活動をしている中で考えているところでございます。

今回の見直し案に関しては、そういった中で感想を3点申したいと思います。いずれも見直し案に書いてあることは賛同するものでございますけれども、感想でございます。

1つ目は、受託者責任のところです。これにつきましては、やはり意識の浸透というのは引き続き必要かなと思っております。

そして、不正事案もありましたので、外部の知見を活用することに意義があると、こういう修正案だと思いますけれども、これについては、本質的な投資スキルの話として、賛同するところでございます。我々が感じることとして、ベンチャー企業は一般的な上場企業と比べて、やはり構想やアイデア勝負でございますので、どこまでが事実で、どこまでが構想なのか、これが混ざり合っていることが多いと思います。そのため少し不正を働く余地があるのかなと思うわけですけれども、ここで第三者のデューデリジェンスを活用する、あとは、原始的ですが取引先やユーザーへのヒアリングをしていくといった、いわゆるこつこつしたベーシックなデューデリジェンスというのはやはり必要であり、これが受託者責任につながるのかなと改めて思っております。

2つ目は利益相反管理のところですけれども、ここも大変重要と思っております。ほかのオルタナティブファンド、例えばバイアウトファンドであれば銀行からお金を借りる、ヘッジファンドであれば証券会社にアカウントをつくるということで、結構参入障壁があるのですが、VCファンドは、マイノリティーでレバレッジなしで出資をするわけですのであまり参入障壁が高くないのかなと思っております。

そのため、業界の活性化という意味ではどんどん参入が進むということで、すごく良い面もある一方、兼業・兼任しながらVCファンドを設立することは起こりやすいのかなと思います。そうすると、兼業・兼任する場合、GPは自己の利益・ビジネスと、LPのための運用義務の間に、利益相反が生じやすい構造があるかなと思うので、ここをしっかり認識していくことは重要かなと思いまして、それが追記されたことに関しては非常に賛同しております。

最後に3点目ですが、投資方針のところです。投資方針は重要ですが、他メンバーがおっしゃいましたけれども、あまりに基本的なことなので、わざわざ投資方針を定めよと書くほどかなと思ったところはございますが、それでも重要だと思っています。何で差別化し、どのセクター、どのステージでどういったリスクを取っていくか、これも非常に重要なことでございます。

加えて、最後の感想としては、後段の部分に関して思うところがあります。要は、ディシプリン一辺倒ではなくて、柔軟性も必要と思っております。試行錯誤が続いている業界でございますので、投資方針も試行錯誤があり得るのかなと最近思うようになりました。

例えばソーシングルートについて、最初こういうやり方でやると標榜して資金を集め、知見を蓄えたところで少しソーシングルートを拡大する又は少し横にずらす、テーマも少し横にずらす、こういうことがあるわけですけれども、一般的にはスタイルドリフトと言われて、LPは少しそれを避けようとする、嫌がるところがございます。ただ、VCについては、投資家も過度に当初の方針に固執することなくこれを認めていく、GPと対話しながら受け入れていくということも必要なのかなと、そういった感想を持ちました。金融機関で働いていますから、投資のときの決裁書にこう書いてしまったからもう変えないでくれということはありがちですが、そうではなくて必要に応じて柔軟に変更していくこともLPの度量として必要かなと、こういった感想を持ちました。

以上です。

【幸田座長】

片岡メンバー、ありがとうございました。見直し案については、受託者責任の項目、利益相反、そして投資方針に関して、感想を含めて御指摘いただきました。最後の投資方針の後段の見直し部分については、機関投資家の立場から見た重要性を指摘いただいているということかと思いますので、その辺りも含めて整理をしていきたいと思います。

それでは、関メンバー、お願いします。

【関メンバー】

日本政策投資銀行の関でございます。本日はこのような貴重な機会をいただきまして、誠にありがとうございます。また、VCRHsの策定及び普及に御尽力をされている皆様に心より敬意を表します。

私たち日本政策投資銀行としましては、今回のVCRHsの改訂につきまして全面的に賛同するスタンスでございます。私たち日本政策投資銀行としましては、国内のVC市場が米国に比べて小さいという課題感、これにつきましては、齊藤課長、石川課長からも御説明をいただきましたけれども、同様の問題意識を持ってございます。私たちとしましては、できる限り、スタートアップ企業への直接投資及びVCへのLP投資双方を通じて、VCの発展に貢献したいと考えて活動しているところでございます。

そういった中で日々、VCの役割というものについては、極めてこのスタートアップエコシステムを発展する意味で重要な存在であると認識しております。すなわち、単なる資金供給主体ということにとどまらず、創業者へのメンタリングや経営支援、こういったものを通じてスタートアップ企業の成長を伴走しているということでエコシステムの発展を支えている非常に重要な役割でございます。

一方で、こうした状況の中でも、国内のVC市場で昨今発生しました会計不正等の残念な事象、これは海外の機関投資家と話をしていても、日本にはそういう事象が発生するのかというような話を受けることもあったりしまして、非常に残念であると思っております。今回のVCRHsの改訂は、国内のVC業界がますます規律ある形で健全に発展していくためには非常に重要な指針であると、そのように理解しております。とりわけ、投資家の関係性やガバナンス、利益相反といったところを明確化することで、VC業界全体の信頼性向上に資するというふうに評価させていただいております。

ただ1点、御説明資料4のアンケートの最後のページにございましたけれども、必ずしもこのVCRHsの認知及び活用が十分に進んでいないという部分がまだまだあるのかなと考えてございます。したがいまして、今後はこの指針の整備のみならず、実務の現場でどのように運用・定着をさせていくかという重要なフェーズに入ってきているのではないかと認識しておりますので、本指針の浸透がスタートアップや事業会社を含めたエコシステム全体の行動変容につながっていくことを期待しているところでございます。

私たちDBJとしましては、微力ながらでございますけれども、このエコシステムを発展させるべく、関係者の皆様と連携しながら寄与できたらと考えております。

以上でございます。

【幸田座長】

関メンバー、ありがとうございました。基本的には今回の改訂に方向性を含めて御賛同いただいているということかと思いますが、認知と活用の仕方というようなことで御指摘をいただいたということかと思います。

それでは、田中メンバー、お願いします。

【田中メンバー】

森・濱田松本法律事務所の弁護士の田中光江です。機関投資家のアドバイザーとして、また、VCのアドバイザーとしてファンド実務に関与しておりまして、その立場から今回の改訂案についてコメントを申し上げたいと思います。

本改訂案は、2024年10月のVCRHs策定以降の市場環境の変化やVC業界の実態、具体的には投資先事業のコンプライアンス問題や利益相反リスク管理等の課題にタイムリーに的確に対応するものであって、内外機関投資家からの資金供給のさらなる拡大とスタートアップエコシステムの発展に資するものであるということで評価しております。

また、本改訂案は、画一的な遵守を義務づけるルールベースのアプローチではなくて、LP及びGPの自己判断に委ねる柔軟なアプローチを維持しており、多様なVCの戦略やファンド規模に応じた運用が可能な設計となっている点は引き続き高く評価できるものと考えています。

個別の改訂案についてですけれども、まず、受託者責任及びガバナンスのところについて、投資先企業のコンプライアンスを含めた経営状況の把握義務を追記することは、個別企業の不祥事を受けて、LP保護の観点から重要な追加事項であると考えます。加えて、外部の知見を借りたデューデリジェンスの活用や、取引先ヒアリングによる第三者目線での検証といったような具体的な手法が示された点が、実務上の指針としてとても有用であると考えます。また、ファンド役職員への受託者責任の意識浸透についても、ファンドの投資責任者個人にとどまらず、組織全体の認識向上を図るという方向性は適切であると考えます。

次に、利益相反管理の強化についてです。複数ファンドの並行運営やGPの兼任・兼業が増加する中で、構造的に利益相反が生じ得る局面を明示して、GPに対して利益相反が生じやすい運営構造にあることを認識し、広く検証するということを推奨する追記は、忠実義務を具体的に履行するに当たり重要な事項を示していて適切であると考えます。

次に、ハラスメントについてです。赤字で追記されている部分がGP内及び投資先企業へのハラスメントの防止ということになっていまして、この文言の読み方としては、基本的にVCが社内でハラスメントを起こさないというようなこととか、投資先へ投資をするに当たってハラスメントを行わないといったようなことを主眼に置かれていると理解しています。

ここの文言の読み方として、投資先企業内でのいろいろなハラスメントまでも防止措置をとるということがVCに求められているのかについては、ここのワーディングが投資先企業へのハラスメント防止となっているところもあって、投資先企業内でのハラスメント防止は含まれないのかなと思っていたところであります。

投資先企業内でのハラスメントを防止すべきであるというところはもちろん言うまでもないと思うのですが、このVCRHsの対象というのは、投資先企業ではなくて、VCが投資をするに当たってどのように対応するかということで、投資先企業の中のハラスメント防止体制についてまでコメントをするようなポジションにない場合もあり得るかと思いますので、個人的にはこの箇所については、VCが投資先企業へのハラスメントをすることの防止について述べたものであると理解しており、そのようなことで明確化ができればいいのかなと思っています。

最後に、対象範囲の広がりについてなんですけれども、機関投資家以外のLPや日本版EMPに取り組むLPにもVCRHsの参照を期待するという追記は、エコシステム全体の底上げという意味で大変前向きな取組でよいと思います。ここでファンドの規模、体制等の実情に応じて参照するといった柔軟な記載がされることによって、実情に応じて各VCに過度な負担を課さないということが企図されている点も適切であると考えます。今後の普及の過程で新興運用業者にとってVCRHsが過度なハードルとして受け止められることがないように、契約自由の原則を念頭に、引き続き丁寧な周知と対話がなされることを期待しております。

以上です。

【幸田座長】

田中メンバー、ありがとうございます。基本的にはルールベースではなくてソフトアプローチであるという位置づけには引き続き変更ございませんので、そういう意味では高い評価をいただいているということかと思います。コメントのあった、受託者責任、利益相反、ハラスメント、それから対象範囲のうち、ハラスメントについては御指摘のとおりで、投資先企業内のことについては記載をしていないということで、こういう位置づけであります。その点はコメントいただいたとおりかと思います。

それでは引き続いて、玉木メンバーからお願いします。

【玉木メンバー】

株式会社LINEAイノベーション、玉木と申します。本日は、このような機会をいただきまして、ありがとうございます。私からは、資金の受け手であるスタートアップの立場から、期待される事項について2点ほど申し上げさせていただければと思っております。何かスタートアップにとってメリットがあるというだけではなくて、やはりGPの皆様、LPの皆様の中長期的なリターンにつながるような意見を述べられればなと考えております。

まず1点目は、11番目の投資先の資本政策支援についてです。本日の経済産業省の資料の中でも、いわゆるディープテックと言われる分野に分類されるような産業分野が国の戦略分野にも位置づけられまして、SBIRなどを通して政府が長期にわたってコミットしていくというところが示されております。これは策定時点からこの2年間の間、明確に変化が起きた分野かなと考えております。

こうした分野はどうしても実証から事業化、さらにその先の事業のスケールというところまでは、10年とか下手したら20年かかるような時間軸で考えられる事業だったりもします。その一方で、ファンドの一般的な存続期間は10年ぐらいと考えているんですけれども、やはりそことのミスマッチというか、ちぐはぐみたいなところがあって、なかなか投資が促進されない、もしくはエグジットをどうやって描くかというところにスタートアップ側が苦慮するところもあるのかなと考えております。ここはスタートアップ側とVC側の折り合いを何とかつけたいけれども、なかなかつきづらい部分かなと考えております。

改訂案の中身に関しては、例えば存続期間の延長や、セカンダリー取引、先ほどお話にも出た継続ファンドの活用なども記載されています。もちろんそこについて、こういうふうに記載していただくことはすごくありがたいと思う一方で、どういった手段を取り得るかというところは、スタートアップといってもいろいろな事業形態や事業戦略を持っている会社があるので、何か画一的に当てはめるというわけではなくて、あくまで投資先の事業特性に応じて、その事業特性から判断されるような時間軸で設定するのがよいのかなと考えております。

そういう意味でいうと、LPとGPの間で十分に意思疎通しておくことと記載しているところに、例えばなんですけれども、そういった投資先の事業特性に応じて、長期育成型に当たるようなものに関しては、単に例外として扱うのではなくて、それを標準的なシナリオとして扱っていくといったニュアンスを本文に記載していただくと、そこのめり張りをつけるというところも意識づけられるのかなと考えております。

もう1点に関しましては、同じ期待される事項の中の9番目のスタートアップとの投資契約の見直し案についてです。ここも既にお話としては出ている部分ではあると思いますが、今回の改訂案については、いわゆるスタートアップ側、発行体側のガバナンスの体制やその成熟度と、投資契約の統制的な条項とのバランスをちゃんと取りましょうということが基礎としてあると思うのですが、今の記載ですと、どうしても十分に意思疎通を図ることが期待されるという形で、どこまでそれの実効性が担保されるのかまでは踏み込めていないのかなと感じております。

ここをもしもう一歩踏み込むとすると、GPと投資先は、実際に対話を行って、ガバナンスの成熟度に応じて投資契約の内容を適宜見直していくというような、ちょっとアクションも含めたような書きぶりにしていただくこともあるのかなと考えております。これは必ずしも投資契約の条項を何か緩和する方向に動かすというわけではなくて、スタートアップ側としても自社のガバナンス体制をちゃんと事業のフェーズに応じて整えていくということを投資家からちゃんと指摘を受けるという機会にもなると思いますので、そういったアクションにつながりそうな記載にしていただくというところも一つ大事なのかなと考えております。

以上2点ですが、述べさせていただきました。

【幸田座長】

玉木メンバー、ありがとうございました。資本政策のところの時間軸の書きぶりのところと、それから投資契約についての若干のニュアンス等も含めて御指摘いただいたと思います。

それでは、藤本メンバー、お願いします。

【藤本メンバー】

会計士の藤本でございます。今回、この推奨・期待される事項についてかなり丁寧に御検討いただいて、本当にありがとうございます。ぜひこれを浸透させていただきたいと思っております。

私からは、この資料5の御議論いただきたい事項のうち2点ほどコメントをさせていただきたいのと、あとは全体として、直接この記載に関わるものではないですが、アンケートの結果なども少し確認をさせていただきたいと考えております。

まず1点目ですけれども、受託者責任、ガバナンスの点でございます。こちらは先ほども幾つかコメントが出ておりますけれども、外部の知見も借りながら会計、財務、法務等に関するデューデリジェンスを実施すること、この内容について賛同いたします。新興上場企業の会計不正等も事案として生じている中においては、投資先の魅力がなければ、投資に資金が振り向けられないということがございます。投資先も、シード、アーリー、レーターとステージによって状況が変わっていき、ステージ、ビジネスによっても、会計、財務、法務に関する様々な課題があると認識していますので、適切なタイミングで検討、かつ前広に実施していただき、大きくなった後に何か問題が生じないような形で取り組んでいただけるとよいのではないかと考えております。

それから2点目、保有資産の公正価値評価についてです。こちらも関係者と協議・研究の場を設けて事例集の作成を目指していくということについて賛同いたします。こちらも、企業によって、ステージやビジネスの内容、規模が全く異なるような状況もございます。事例集の中でどういった内容を入れていくのかということはありますけれども、いずれにしても公正価値評価が適切に行われるための実務を浸透させていくに当たって、一助になるようなものになるとよいと思っております。

他方で、個々のスタートアップによって状況が異なるということでございますので、事例集があるからといって必ずそれが唯一の正解ということではございませんし、また、お墨つきを与えるようなものでもないと思っておりますので、利用するに当たっては十分御留意をいただくということかと思います。

それから、記載の中に、海外事例も含めたプラクティスを蓄積していくということがあります。これも非常に重要な点だと思うのですが、必ずしも海外の事例がそのまま日本に当てはまるかどうかという点に関しては、やや分からない部分もあると思っております。例えば、アメリカの場合にはマーケットの詳細情報が比較的提供されているケースが多いと思うのですが、日本の場合にはこうした情報収集をするのが難しい部分もあるのではないかと考えております。このマーケットデータを日本のマーケットとしてどこからどのように収集できるのか、限られた情報にどうアクセスするのか、あと、そのマーケットデータをどのように見たらいいかというインプット面でのフォローも必要になってくるのではないかと思っております。

また、アメリカの場合はセカンダリーマーケットが発達していることもございますので、公正価値を算定する実務も醸成されていると理解しております。日本の場合にはまだそこまで活性化されておらず、相対取引が中心になっているとも理解をしておりますので、セカンダリーマーケットの活性化や情報収集のインフラを整えないと、適切な情報開示や適切な公正価値評価もできないのではないかと考えておりますので、この辺も含めて整備を期待したいと考えております。

最後に、全般的な内容としては全面的に賛同するところではございますが、この推奨・期待される事項を改訂して、資金がうまく流れていくかというと、それだけではないと思います。この推奨・期待される事項を改訂したことによって、その効果をどのように見ていくかということも一つ視点としてはあると思っております。

そういう意味でいいますと、先ほどアンケートの御紹介があった中で、例えば資料4の8ページのVCのガバナンス・コンプライアンス管理について、VCとLPの認識にかなりギャップがある部分もございます。やはりLPの要求水準が実際には満たせていないという面もあると思いますが、この点、情報提供が十分でないのか、あるいは対話が足りていないのか、もう少しこのギャップをどのように埋めるのかということも併せて検討していく必要があると思っております。

それから、この推奨・期待される事項の普及・活用状況についても、もう少し活用していただけるとよいと思っているのですが、さらなる周知とか、これを活用していただくために引き続き検討するような工夫も必要だと考えております。当初はプリンシプルという話もございましたが、どのような周知徹底、徹底というのはやや厳しい言い方かもしれないですが、より活用していただくためにどのような対応を進めていくのか、もし御検討されていることがあれば教えていただきたいと思っております。

私からは以上でございます。

【幸田座長】

藤本メンバー、ありがとうございました。受託者責任と公正価値評価、特に後者の公正価値評価について海外事例、プラクティスについて、表現ぶり等を含めてコメントをいただいたと理解しております。

それでは、メンバーから最後になりますけれども、オンラインで佐村メンバー、お願いします。

【佐村メンバー】

エー・アイ・キャピタルの佐村でございます。本日は現場に行くことができずに大変恐縮ですが、オンラインで失礼いたします。

私はLPの立場からの発言になりますが、既にもう増田メンバーや関メンバー、片岡メンバーが、LPの立場からお話をされていまして大分網羅されているので、私から何か細かく追加でということではなく、コメントというか感想めいたことを申し上げます。

前回VCRHsが策定された際も、このような共通の物差しが出来たということは非常によかったですねという発言をさせていただきました。また、市場環境や投資家のニーズの変化に応じてこうやってアップデートをしていくということも非常にいい試みですし、今回のアップデートに関しては、特にLPの立場からすると、受託者責任、ガバナンス、利益相反、この辺のところがLPの意見も反映され、よく改善されたものになっていると思います。

一方で、我々はLP、ゲートキーパーという立場ですが、後ろ側のお客様は、VCだけではなく、同じプライベートアセットであるプライベートエクイティ、不動産、インフラ、それから上場株式やヘッジファンドといったいろいろなアセットクラスを運用しており、VCはその中の一つのアセットクラスということになります。そのため、VCも、そういった投資運用業の一つとして見ているというところがございます。

先ほど片岡メンバーのほうから、VCは参入障壁がそれ程なくて参入しやすいとご発言があったとおり、やっぱり数も多いのですが、LPの基準から見ると、ガバナンス、受託者責任、利益相反、この辺のところは高いレベルで水準を置いているのではないかと思います。先ほどのアンケート結果の中でも、LPとGPのギャップはそこから来ているのではないかと思っていますので、その辺りは、VCの皆様方も、運用機関としてこういったことを高い水準で満たしていかなくてはいけないということを御理解いただければと思います。この推奨される事項は最高レベルではなくて、やはり入り口というか物差しだと思っていますので、今後もこの推奨される事項というのはもちろん高度化していく場面もあろうかと思いますので、今後も引き続き我々としても注視していきたいと思っております。

コメントですけれども、LPは、いろいろな流動性をギブアップして、ほかの運用商品等ではなくてVCを選んでいるということで、結局求めていることはやはり高いリターンだと思います。そこで、今回投資方針のところに改めて書いてありますが、高いリターンは、最終的にエグジットして何倍になりましたという話だと思いますけれども、VCでずっとイシューになっている途中経過のアンリアライズのリターンがやっぱり見えにくい点も関連してくると考えます。

それが公正価値評価にもつながってきますけれども、私の感覚ですと、やはり10年前、5年前に比べると非常に日本のLPも感度が高くなってきています。これは海外のVC、プライベートエクイティも投資をしている中で一方は公正価値、一方は公正価値でないというところの対比が大きく見えてきているのだと思っています。加えて、これはいいことだと思いますが、日本のVCに対するエクスポージャーも増えていくと、それなりのリターンインパクトが出てきているということがございますので、公正価値評価については非常に重要なイシューになっているのだと思っています。

我々も公正価値評価を推進する立場でもございますけれども、村田メンバーのほうからコメントありましたとおり、プラクティスがいろいろばらばらだったり、少し違和感があったりといったところもございますし、藤本メンバーのほうからもコメントありましたとおり、私どもLPとしても、海外の事例やベストプラクティスを、GPの方々と可能な範囲で意見交換しながら進めていくものかなと思いました。

それからパフォーマンスの観点ですと、アンリアライズ以外に、やはり途中経過のキャッシュも重要です。それがいわゆるM&Aやセカンダリー、増田メンバーからも話がありましたコンティニュエーションビークル、といったところを付け加えてリターンを出していく、最後のリターンだけではなくアンリアライズのリターン、それから途中経過のキャッシュのリターン、これを出していくための高度化はやはり図られる必要があります。その意味で今回セカンダリーに対するコメントもあったことは私にとっては非常によかったと思っています。

全体的にこのVCRHsの浸透度が、GP・LP間とスタートアップ間でもちょっと温度差があるようでございますので、ここを広めていくために、私もメンバーとして、LPとして、対GP、それから我々どものお客様に向けて、VCRHsがただの物差しではなく本当に共通言語となるべく努力をしていきたいと思っていますので、この広め方については、引き続き皆様とアイデアを出していければなと思っております。

私からは以上でございます。

【幸田座長】

佐村メンバー、ありがとうございました。基本的にはこの見直しの方向性について高い評価をされているということで理解をいたしました。

全メンバーから御意見いただきまして、ちょうど17時になっておりますけれども、恐縮ですが、あと5分程度引き続きお願いできればと思います。

オブザーバーの方からお一人だけ、クイックにお願いできればと思います。日本取締役協会会長補佐の宮下さんお願いします。

【日本取締役協会】

ありがとうございます。まず、今回の見直しの方向性について、これはもう大賛成です。ただ、報道を見ると、明らかに誤解を受けている面もあって、もしかしたらこのまま誤解を受けるかもしれないのは非常にもったいないなと思われる箇所があるので、5点あったのですが、2点に絞ってコメントさせてください。

まず、1点目はデューデリジェンスで、資料5の6ページの注3の部分です。ここがまさに誤解を招いていて非常にもったいないなという部分です。事前の報道を見ると、VC投資に事前の外部チェックを推奨なんていう見出しも躍っていましたけれども、曲解も甚だしくそんなことは言っていないと理解しています。改訂案が強調したいのは、外部という部分ではなくて、VCが投資の前に実効的なデューデリジェンスをしっかりやりましょうという部分であって、こういう強調するべき部分がやっぱり取り違えられて、発信が広がるということを私は強く懸念しています。

そもそもデューデリジェンスがなぜ重要なのかというと、今までこれがなんちゃってレベルだったことから非常にゆがんだ実務が生じていたのかと思います。要するに、そのリスクが顕在化したときに、プットオプションと経営者保証の枠組みでそのリスクを回避しようとするという、ゆがんだ契約実務が生まれていたということです。そのため、石川課長からも御紹介がありましたけれども、経済産業省の投資契約留意事項の増補版では、ゆがみを解消するために契約実務におけるプットオプションや経営者保証を設けるべきではないと、はっきりとしたポジションを明示しています。VCRHsも、まさにそれに呼応するものとして実効的なデューデリジェンスが重要なんだと位置づけていることについて、正しい発信をぜひしていただきたい。そうじゃないとちょっともったいない。

そのデューデリジェンスに関しては、重要な実務上の観点が2つありますので、それも少し補足させていただきます。1つ目の観点は、まずデューデリジェンスをしっかりやるといっても何でもかんでもコストと時間をかけて外部の専門家を起用するということではないです。例えば投資先の成長段階や事業の成熟度によって、当然規模や複雑性も違いますから、どこまで、どのように、どれだけのコストをかけてやるかは、投資先によって当然変わってきます。すなわち、実効的なデューデリジェンスといっても、それは一律のものではなくて、比例原則、相対的なものであるというのが1点目です。

あともう1点が、こちらは非常に重要なことですけれども、実効的なデューデリジェンスの実施責任が誰にあるのかという部分です。これはリードインベスターの責任であって、この実務を前提にしておかないと何が起きるかというと、結局、投資家の集合行為問題、要するに、連帯無責任が生じかねません。いいことを言っているのに、逆回転しかねないので、こういう実務を踏まえた上で、強調すべき部分を正しく伝播していく、普及させていくことが重要かなと思っています。

2点目ですけれども、M&Aについてで資料5の21ページになります。見直し案の本文として、「最適なエグジットの方法・タイミングについて投資先企業と早期から対話を行い」という部分があるのですが、これは具体的に何を早期から対話するのか、また、同じ問題意識として、注5のところで、「M&Aによるエグジットに関しては、~GP自体において予めM&Aに関するノウハウの蓄積や体制整備を図ることが期待される」というふうにあるのですが、そこで備えるべきGPの組織能力とは一体何なのか、ここももしかして曲解される可能性があると思います。そのため、解像度を上げて認識を共有化しておくことが重要ではないかと思っています。

例えばこの部分に関して、GPにおいて、M&Aのエグゼキューション能力を内製化するべきというふうに捉えられるのは全く的外れな方向であって、ここで言っているのは、例えばIPOとM&Aを同じ土俵でどちらを選ぶかという話ではないと思います。どちらがいいかというのは、事業の性質や事業の仕立てで決まってきます。

私はIPOと親和的な事業を独立価値の高い事業と呼んでいますけれども、AIのアルゴリズム開発のように全方位でサービスを提供していくほうが当然価値を高めやすい事業が該当します。今度、M&Aと親和的な事業について、私は結合価値の高い事業と呼んでいますけれども、創薬、ファーマーが典型で、メガファーマのように経営資源を豊富に持つような事業会社と結合して、非連続的な価値創出が非常にしやすい性質の事業を指します。

このような事業の性質に加えて、事業の仕立ても重要で、例えばM&Aを考えたときに、あるスタートアップがこの事業会社に買ってもらいたいと考えた場合、同じようなビジネスモデルをつくっていこうとすると、ディスシナジーが大きくなるため、結合価値は毀損します。そうすると、本当にM&Aで結合価値を高めるような事業の仕立てというのは、買主である事業会社がやっていないことをやるというような事業の仕立てをやらなければいけないです。

要するに、VCがスタートアップと対話しなければいけない内容や、VCが備えるべきM&Aの組織能力というのは、M&Aのエグゼキューション能力ではなくて、今私が申し上げたような戦略的な対話の力や、別のところからそれができるような人材を選んできてボードに据えるような人的ネットワークの力といったことを指しているという正しい発信をぜひしていただきたいということで、私から補足のコメントをさせていただきました。

方向性に関しては賛成いたします。

【幸田座長】

ありがとうございました。2点御指摘いただいたということかと思います。

もう一方、クイックにお願いします。Fintech協会、落合さん。Fintech協会、落合さん、聞こえていますか。

じゃあ、よろしいですかね。

それでは、時間になっておりますので、最後に取りまとめをさせていただければと思います。VCRHsの改訂案については、大筋では皆様から御賛同いただけたということでよろしいかと思います。その点については、メンバーの方々、御異存ないということでよろしいでしょうか。

特に御異存ないということで、ありがとうございます。私自身は、今回の改訂のタイミングは非常によいタイミングだと思います。一昨年の10月に公表いたしまして、その後の環境変化もかなり大きいですし、その当時にまだ十分関係者で議論が整っていなかったところも多々あったというようなことで、今回、受託者責任、ガバナンス、利益相反、それから企業価値向上的な視点に関してかなり的確に改定をしていこうという方向観について皆様の御理解はいただいているのではないかと思います。

恐らくスタートアップ、VCを取り巻く環境が、皆様からも御指摘があったように踊り場に来ているというようなことかと思いますので、このVCRHsの浸透をこういう改訂を通じながら広げていくことの重要性は非常にあるのではないかと思います。

本日いただいた御意見や御指摘を踏まえて検討をさせていただいて、併せて表現の平仄なども精査させていただければと思います。よろしければ、こうした点について、座長であります私に御一任いただき、取りまとめをさせていただきたいと思いますが、よろしいでしょうか。

(「異議なし」の声あり)

【幸田座長】

ありがとうございます。それでは、今後の取扱いといたしましては、できるだけ早く改訂案を取りまとめて公表し、パブリックコメントを実施したいと考えております。その後、パブリックコメントで寄せられた御意見等を踏まえて最終化したいと考えております。

なお、本日皆様方から寄せられた御意見を踏まえた対応につきましては、事務局より改めて御連絡を差し上げたいと思います。

最後に、金子政務官より御挨拶をいただきたいと思います。金子政務官、よろしくお願いいたします。

【金子内閣府大臣政務官】

本日は、本有識者会議にお集まりをいただきまして、誠にありがとうございました。皆様より大変活発で、そして示唆に富む御意見を頂戴いたしました。心より御礼を申し上げたいと思います。本日の議論を踏まえまして、VCRHsの改訂に向けた準備を着実に進めてまいりたいと考えております。

政府におきましては、高市内閣が掲げる17の戦略分野への投資を促進するなど、金融を通じて成長戦略を加速させていくため、これまでの資産運用立国の実現に向けた取組をさらに発展させた、新たな金融戦略の策定に向けた検討を進めております。その中で、具体的な施策として、スタートアップに成長資金を供給するVCの健全な発展を図っていくことを盛り込む予定でございます。本日御議論いただきましたVCRHsがその一助となることを期待しております。

そのためには、VCRHsが、VCのガバナンス向上やスタートアップエコシステムの発展に資する指針として広く活用されることが重要でございます。金融庁及び経済産業省といたしましても、VCRHsがGP・LP双方により一層活用されますよう、周知・普及に尽力してまいりますが、ぜひ本日御参画いただきました皆様におかれましても、それぞれのお立場から周知・普及に向けた御協力を賜りますようお願いを申し上げます。

最後になりますが、日本のスタートアップエコシステムがますます発展し、日本の経済成長、ひいては世界各地の課題解決に貢献していくことを祈念いたしまして、私の御挨拶とさせていただきます。本日は誠にありがとうございました。

【幸田座長】

金子政務官、ありがとうございました。

それでは、本日は皆様方より貴重な御意見を賜りまして、誠にありがとうございました。

それでは、以上をもちまして本日の会議を終了させていただきます。ありがとうございました。

―― 了 ――

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