アクセスFSA 第108号(2012年6月)
【金融ここが聞きたい!】
このコーナーは、大臣の記者会見における質疑応答などの中から、時々の旬な情報をセレクトしてお届けするものです。
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Q:本日の日経平均株価なのですけれども、3カ月ぶりに8,900円を一時割り込むなど、ちょっと低迷した状況が続いております。背景には、JPモルガンの(巨額損失の)問題であるとか、欧州の債務問題などがあると市場では言われておりますけれども、大臣のほうでは今の市場状況について、ご所感をお願いします。
A.市場については、私の立場からはコメントを基本的にはしないようにしておりますが、今お話がございました、やはり欧州の問題ですね、特にギリシャの(問題は)、もう皆さん方、新聞、テレビでご存じのように、一遍、総選挙をしましたけれども、パプリアス大統領の仲介による連立協議が本日も継続されるようになっていますが、非常に調整が難航していると報じられております。あそこの憲法だと、1党、2党、3党と連立協議をしていって、ある程度目途がつかなかったら再選挙という規定のようでございます。市場では、これまで欧州が今までとってきた、これもEUあるいはユーロ17カ国で(ドイツの)メルケル首相と当時の(フランス)サルコジ大統領が主導権を持って、色々各国各圏、議会制民主主義の国でございますから、色々手順、手続がございますから、非常に苦労している過程を我々も見せていただいたわけでございますが、欧州では今まで進められてきた財政再建の取組みに対する不透明感、ギリシャではああいった緊縮財政を受け入れるべきではないという政党の方がずっと議席を伸ばしたわけでございまして、そういった不透明感などから、ユーロを中心とする為替を含め、リスクオフ、(すなわち)リスクから出来るだけ回避しようという動きが生じているとの見方が多いわけでございます。これもご指摘のように、非常に世界中で株価が動揺しているというか、変動あるいは低迷している理由の大きな要因になっているのではないかと一般的には思います。市場の動向については、今さっき最初に申し上げましたように、逐一コメントすることは、私の立場としては差し控えるというのが原則でございますが、しかし、金融担当大臣としては、関係閣僚や日本銀行と連携しつつ、引き続き大変高い関心を持って、緊張感を持って注視してまいりたいと思っております。
Q:銀行決算が一通り終わりましたけれども、どのように総括されますでしょうか。
A.これまで公表された主要行等7グループの決算を見ると、各行でばらつきがございますが、全体としては資金利益が悪化し、貸出金利による利益、これは一番銀行のある意味で基本的な部分でございますが、これが悪化をいたしておりまして、株式等関係損益が不調である中、与信関係費用が減少しております。企業の倒産なんかはお蔭様で減っておりますので、与信関係の費用が減少していると。しかし、国債等の債券関係損益が好調であることなどから、2012年3月末までの最終的な利益、当期純利益は前年度比で増益となっているものと承知しております。
いずれにいたしましても、当庁といたしましては、引き続き、銀行経営の状況について注視してまいりたいというふうに思っております。
【5月の報道発表】
【5月のアクセス数の多いページ】
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- 金融庁が検査実施中の金融機関
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- 中小企業等に対する金融円滑化対策について
- 「中小・地域金融機関向けの総合的な監督指針」、「中小企業者等に対する金融の円滑化を図るための臨時措置に関する法律に基づく金融監督に関する指針(コンサルティング機能の発揮にあたり金融機関が果たすべき具体的な役割)」及び「金融検査マニュアル」の一部改正(案)に対するパブリックコメント結果等について
- 金融商品取引法施行令等の一部を改正する政令について
- 投資勧誘等にご注意ください!
- 平成22年金融商品取引法等改正(2年6ヶ月以内施行)に係る内閣府令案等の公表について
- 髙木証券株式会社に対する行政処分について
- 「中小・地域金融機関向けの総合的な監督指針」、「中小企業者等に対する金融の円滑化を図るための臨時措置に関する法律に基づく金融監督に関する指針(コンサルティング機能の発揮にあたり金融機関が果たすべき具体的な役割)」の一部改正(案)に対するパブリックコメントの結果等について
- 「保険業法施行令等の一部を改正する政令(案)」等の公表について
以上