麻生副総理兼財務大臣兼内閣府特命担当大臣閣議後記者会見の概要

(令和2年9月8日(火)10時31分~10時37分)

【冒頭発言】

本日の閣議において、ワクチンの供給契約の締結を進めるための緊急に必要な6,714億円について、新型コロナウイルス感染症対策予備費の使用を決定いたしております。今後とも、新型コロナウイルス感染症への対応には万全を尽くしてまいりたいと考えております。

【質疑応答】

問)

消費増税から来月で1年を迎えます。事業者の中には消費税を商品販売価格に転嫁できず利益が減ったという声が年々少なくはなっておりますが一定数ございます。実際、公正取引委員会に寄せられた相談件数も2019年度は増えております。前回増税時に成立した特措法も来年3月末に期限を迎える中、今後消費税の納税環境の整備にどういうことが必要なのでしょうか。大臣のご見解を伺えれば幸いでございます。

答)

中小企業庁のアンケート調査という数字を見てみますと、事業者間取引で88.5%、消費者向け取引で78.9%というものが転嫁できていると回答した事業者数です。それを見ますと消費税の引上げに当たって積極的に、消費される品物に対して転嫁できるかできないかというのは非常に大きな話なのであって、これは事業者の方々が消費税を価格に転嫁できることは極めて重要で、引き続き重要であることは変わりはありません。消費税転嫁対策特別措置法が、今言われるように期限が来年3月、それまで行われた買いたたき等の行為については、この法律に基づいて規制とか取締りとか監視とかをすることができるようになっているんですが、これが失効されたら何もなくなるのではないかと言われるかもしれませんが、消費税転嫁の拒否を含む買いたたき等についてはこれまで独占禁止法という法律がありますし、下請法がありますので、こちらの法律の方が厳しいです。そういった意味では厳正に対処していくことになると考えておりますので、転嫁がしやすいように引き続き我々としては適切に対応してまいりたいと考えております。

問)

日本政策投資銀行、政投銀による日産自動車への危機対応融資についてでございます。融資額1,800億円のうち1,300億円に政府保証をつけたという報道がございました。返済が滞った場合、国庫が融資額の8割を補填する損害担保契約になっているため、国民負担が増すおそれもあるのではないかという懸念もございますが、その点に関しまして大臣のご所見を伺えればと思います。

答)

金融機関というものと個別の事業者との契約上の守秘義務は、銀行というのは当然ありますから、それに対して私共として政投銀と会社がどうなったということにコメントすることは差し控えさせてもらいたいと思っています。コロナ対応策の危機対応における、政投銀等の損害担保付き融資に関しては、我々政府としては貸付先などについていろいろ厳格な要件を課しているのはご存じのとおりなので、その上で政投銀等が融資判断を行う仕組みとなっていますので、個別案件の融資判断について我々政府として関与するということはないということだと理解しておいてもらえればと思います。

(以上)

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