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麻生副総理兼財務大臣兼内閣府特命担当大臣閣議後記者会見の概要

(令和2年11月27日(金)10時32分~10時42分)

【質疑応答】

問)

財政制度等審議会がこのほど令和3年度予算の編成等に関する建議をまとめました。建議は新型コロナの感染拡大防止、経済回復、財政健全化という三兎を追い、いずれも実現しなければならないという厳しい現状認識を示しております。政府内では令和2年度第3次補正予算、また3年度予算の検討も行われているかと存じますけれども、大臣はこのたびの建議をどのように予算編成に反映させていくお考えでしょうか。

答)

一昨日、財政審の方から令和3年度の予算の編成等に関する考え方に対しての建議を頂戴したんですが、各委員、大変活発な議論がなされたと承知しています。建議に書かれた趣旨にも合致していると思いますけれども、経済再生と財政再建の両立というのはしっかりやっていかないといけないのですけれども、同時に新型コロナによって起きました一連の危機に対応して次の世代にきちんと未来をつないでいかなければいけないというのが我々の責任なんだと思っています。今後は、これまで対策をいろいろやらせていただき、10カ月たってそれなりの知見も得ましたし、それなりの効果があったもの、なかったもの、いろいろ評価の分かれるところもあろうかと思いますけれども、そういったものを見ながらポストコロナを見据えて、経済の構造変化への対応や、生産性の向上に支援を重点化するに当たっても、構造変化に対応しているものに対しての支援をきちんとやっていくとか、ワイズ・スペンディングとかスクラップ・アンド・ビルドをさらに徹底していくべきものだと思っています。いずれにしてもいただいた建議の趣旨を踏まえて、令和2年度の3次補正と令和3年度の予算を今編成しているわけですけれども、質の高い将来を見据えたものにしていかなければならないというように思っています。

問)

昨日、自民党の議員が官邸を訪れて、森前法務大臣など、ひとり親世帯への給付金について要望をしました。これに対しての大臣のお考えについて教えてください。

答)

決定をしたという事実はありません。一般論で申し上げれば、ひとり親に対するものはこれまでもいろいろやらせていただいているんですが、まずは所管の厚生労働省でよく話を詰めてもらわなければいけないところであって、財務省に聞く前に厚生労働省で聞かれたほうがいいと思います。

問)

地銀の合併を独禁法の適用から除外する特例法が今日施行されたことについて伺いたいのですが、この法律の狙いを改めてお話しいただけますでしょうか。

答)

独占禁止法特例法が施行されて、この間法律の改正をやらせていただいて、今日から施行になるんですけれども、これは世の中、人口減、しかも地域によって格差がありますので、長崎の銀行を合併して地域の要望にきちんと応えようということだったのですけれども、その2行が合併すると独占禁止法に引っかかるというようなご指摘が委員会の方から出されて、したがってそれに対応するために両行苦労し、金融庁もいろいろ指導をさせていただいて、今年10月からスタートをしたというのが今の現状です。これは我々に言わせていただくと、合併するとかしないとかという話は金融機関が自分達で判断をしてもらわなければいけないので、我々が合併しろなんて言っている話じゃありません。そういった意味で金融機関の経営判断に基づくというのがまず第一なんだと思いますけれども、これは我々としては金融機能が強化されて銀行が生き残ればいいというのではなくて、銀行というのは金融仲介機能というものを使って地域企業の付加価値を上げてもらうとか、地域企業の存続を図ってもらうことの一助になるように銀行の方も体質がしっかりしておかないと、それに対する資金の提供を要求されたときにそれに対応できるだけの体力がないというようなことになると地域にとっては非常に大きな影響を受けますので、我々としては経営基盤というものの強化がなされるためにできるだけサポートする、それに当たって今回独禁法というものの改正もその一助だと思っています。いずれにしても地方銀行の経営を統合して再編等するサポートなど、そういったものに対するサポートデスクというものを金融庁に設置させていただきたいと思っています。このサポートデスクを通じて地域金融において再編を行うに当たって、両行の内容に格差がありますから、例えばコンピュータのシステムが違うとか、いろいろそういった難しい問題があるので、コンピュータがわかっていない人が上にいて、一緒に合併すると、3社の機械がそれぞれ違ったためにごちゃごちゃしたという大銀行もあったろう。みずほ銀行ですな。これは3行、正確に言えば第一勧銀と富士と興銀とそれぞれコンピュータが違ったのを一緒にして、どうやって言葉が通じるんだねといって、通じる機械が発明されたかのごときことを言っていたんだけれども、全然つながらなかったな。結果としてこの銀行がトラブルを起こしましたが、ああいったことが起きないように我々としてはいろいろ課題がありますので、そういったものについて一元的にかつ一緒に考えながら走るというような対応で支援を行っていかなければなりません。地域の金融機関は地域によって人口が減っているとか、その地域にあった産業基盤がちょっと具合が悪くなったとか、いろいろあるとは思いますけれども、そういった中にあって地域銀行のあり方をいろいろ考えなければいけないところだと思いますが、地域の金融機関の目的は地域金融機関の存続ではなくて、存続することによって地域の企業とか、その地域の人に貢献することができないと意味がないと思っていますので、それをできるだけの体力、経営能力等をいかに維持してもらうかを我々としては全面的にサポートできればと思っています。

(以上)

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