(仮訳)
バーゼル銀行監督委員会

プレス・リリース

バーゼル委員会が銀行の内部監査、および監督当局と内部・外部監査人の関係について市中協議ペーパーを公表

バーゼル銀行監督委員会(バーゼル委員会)は、本日、銀行組織における内部監査人の作業の重要性、および銀行監督当局と銀行の内部・外部監査人との協力関係の必要性に焦点を当てた市中協議ペーパーを公表する。

この市中協議ペーパーは、バーゼル委員会の会計タスク・フォースが作成したものであり、銀行内において職業的専門性を有する独立した内部監査機能を求めるものである。ペーパーでは、銀行の全ての業務・組織が内部監査の対象になるべきことが述べられている。

バーゼル委員会の議長を務めるニューヨーク連邦準備銀行総裁のWilliam J McDonoughは、「内部・外部監査の強固な文化は、銀行の財務諸表の万全さに対する投資家や取引相手の信頼の基礎である。透明性は、金融市場の効率的な運営や資本の合理的配分に必要不可欠なものであるが、公表財務諸表の正確性に多くを負っている。さらに、銀行監督当局もまた、銀行業界の安全かつ健全な運営を確保するという責任を全うする上で、銀行の財務記録やデータの正確性に依存している」と述べている。

内部監査人が銀行の自己資本の内部評価プロセスにおいて果たす役割もまた、銀行監督当局の関心事である。バーゼル委員会のメンバーであり、その傘下の会計タスク・フォース議長でもあるオランダ中央銀行理事のArnold Schilderは、「銀行のリスクおよび自己資本についての監督上の検証は、新しい自己資本合意において重要な役割を果たすことになると我々は期待しており、また内部監査人はこの検証の過程で重要な支援を提供し得ると信ずる」と述べている。

監督当局、内部監査人および外部監査人の間での相互作用について、Schilderはまた、「内部監査の役割ならびに監督当局、内部監査人および外部監査人の関係についての明確な指針もまた、銀行の内部管理を強化するものである」とも述べている。

銀行の中には、内部監査機能の様々な部分をアウトソーシングしているところもある。本日公表されたこの市中協議ペーパーでは、アウトソーシングがなされた場合でも取締役会および上級管理職は引き続き、内部監査機能を含む内部管理システムの機能の仕方について責任を負うものであることが強調されている。


バーゼル銀行監督委員会
バーゼル銀行監督委員会は、1975年にG10諸国の中央銀行総裁会議により設立された銀行監督当局の委員会である。同委員会は、ベルギー、カナダ、フランス、ドイツ、イタリア、日本、ルクセンブルグ、オランダ、スウェーデン、スイス、英国及び米国の銀行監督当局ならびに中央銀行の上席代表により構成される。現在の議長は、ニューヨーク連邦準備銀行総裁のWilliam J. McDonoughである。委員会は通常、常設事務局が設けられているバーゼルの国際決済銀行において開催される。
会計タスク・フォース
バーゼル委員会の会計タスク・フォースは、当委員会が会計および監査にかかる諸問題を検討するに当たって主たる責任を有する。同タスク・フォースは、オランダ中央銀行の理事であるArnold Schilderを議長とし、バーゼル委員会に参加している機関の会計専門家により構成されている。
本市中協議ペーパーの全文をどこで入手できるか
本日公表された市中協議ペーパーのテキストは、2000年7月26日の中央ヨーロッパ標準時(CET)の9時より、インターネット上のBIS website( www.bis.org 新しいウィンドウで開きます)から入手することができる。また、バーゼル委員会の事務局からも入手可能である。

<本件に関する照会先>

金融庁 総務企画部 国際課 渉外第2係(内線3185)


サイトマップ

ページの先頭に戻る