令和7年6月19日
令和7年8月12日更新
金融庁

FATFによる「Payment Transparencyに関するFATF勧告
16の改訂」の公表について

金融活動作業部会(以下、FATF)は、令和7年(2025年)6月18日、「Payment Transparencyに関するFATF勧告16の改訂」(原題:FATF updates Standards on Recommendation 16 on Payment Transparency)を公表しました。

今回の改訂は、新たな技術の登場等による決済市場構造の変化を踏まえ、"Payment Transparency” (ペイメントの透明性) に関するFATF勧告16が"technology neutral” (技術中立的)となり、"same activity, same risk, same rules” (同じ活動・同じリスクには同じ規制を適用する)の原則に則ることを目的として進められてきたものです。また、安全及びセキュリティを維持しつつ、クロスボーダー送金をより迅速で、より安価で、透明性の高い、包摂的なものとするG20ロードマップの優先アクションの一部にも対応しています。

主要な改訂項目としては、以下が挙げられます。

  1. クロスボーダー送金の始点・終点の定義の明確化に伴うペイメントチェーン内の異なる主体の責任の明確化
  2. クロスボーダー送金における送付情報の見直し(送金人・受取人情報の内容・質の改善)
  3. クロスボーダー送金における受取人情報の整合性の確認
  4. カード決済に関する勧告16適用除外の規定の見直し
  5. クロスボーダーにおける現金引き出しへの限定的な基準の適用

今回の改訂は、令和6年(2024年)・令和7年(2025年)と2度にわたり実施した市中協議を踏まえたものであり、今後FATFでは、勧告を踏まえ、より詳細な内容を説明するガイダンスの作成を進めていくとともに、民間ステークホルダーとの対話を継続する予定です。

今回の改訂勧告の実施に向けては、官民それぞれで必要な対応に鑑み、2030年末を対応期限の目途としてリードタイムを取りつつ、必要に応じてFATFが期限を修正することになっています。

詳細につきましては、以下をご覧ください。

  • 公表ページ(原文新しいウィンドウで開きます)<FATFウェブサイトにリンク>
  • 改訂の概要説明資料(当庁作成)(PDF資料
    ※8月12日追加掲載
(参考1)

G20ロードマップの優先アクション:金融安定理事会による「クロスボーダー送金の改善に向けたG20ロードマップ:G20目標達成のための優先アクション」の公表について

(参考2)

金融活動作業部会(FATF:Financial Action Task Force)

1989年のアルシュ・サミット経済宣言を受けて設立された資金洗浄(マネー・ローンダリング)対策の国際協調を推進するための多国間の枠組み。2001年の米国同時多発テロ事件を機に、その任務にテロ資金供与対策が追加され、さらに2012年のFATF勧告改訂により、大量破壊兵器の拡散に関する資金供与対策なども追加されている。G7を含む38カ国・地域、2国際機関がメンバー。

関連サイト:
金融活動作業部会ウェブサイト(https://www.fatf-gafi.org/新しいウィンドウで開きます
以 上
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所管

総合政策局総務課国際室国際資金洗浄対策室(庁内用2324)

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