平成22年4月6日
金融庁

モジュレ株式会社に係る有価証券報告書等の虚偽記載に対する課徴金納付命令の決定について

金融庁は、証券取引等監視委員会から、モジュレ(株)に係る有価証券報告書等の虚偽記載の検査結果に基づく課徴金納付命令の勧告新しいウィンドウで開きますを受け、平成22年3月12日に審判手続開始の決定(平成21年度(判)第48号金融商品取引法違反審判事件)を行ったところ、被審人から課徴金に係る金融商品取引法(以下「法」といいます。)第178条第1項第4号に掲げる事実及び納付すべき課徴金の額を認める旨の答弁書の提出があり、これを受けた審判官から法第185条の6の規定に基づき、課徴金の納付を命ずる旨の決定案が提出されたことから、本日、下記のとおりPDF決定(PDF:144KB)を行いました。

1 決定の内容

  • 納付すべき課徴金の額及び納付期限

  • 金900万円  平成22年6月7日

2 課徴金に係る法第178条第1項第4号に掲げる事実

  • 被審人は、関東財務局長に対し、下表のとおり、平成20年法律第65号による改正前の金融商品取引法(以下「旧金融商品取引法」という。)第172条の2第1項及び第2項並びに金融商品取引法第172条の4第2項に規定する「重要な事項につき虚偽の記載がある」有価証券報告書等を提出したものである。


  • 有価証券報告書等 虚偽記載
    提出日 書類 会計期間 財務計算に
    関する書類
    内容(注) 事由
    平成20年
    8月28日
    第9期事業年度会計期間に係る有価証券報告書(平成20年5月期有価証券報告書) 平成19年6月1日~平成20年5月31日の会計期間 損益計算書 ・経常損益が46百万円であるところを102百万円と記載
    ・当期純損益が1百万円であるところを61百万円と記載
    貸倒引当金の
    過少計上等
    平成20年
    10月14日
    第10期事業年度第1四半期会計期間に係る四半期報告書(平成20年8月第1四半期四半期報告書) 平成20年6月1日~平成20年8月31日の第1四半期累計期間 四半期
    損益計算書
    ・経常損益が▲144百万円であるところを▲26百万円と記載
    ・四半期純損益が▲144百万円であるところを▲16百万円と記載
    貸倒引当金の過少計上等
    平成20年6月1日~平成20年8月31日の第1四半期会計期間 四半期
    貸借対照表
    純資産額が417百万円であるところを606百万円と記載
    平成21年
    1月14日
    第10期事業年度第2四半期会計期間に係る四半期報告書(平成20年11月第2四半期四半期報告書) 平成20年6月1日~平成20年11月30日の第2四半期累計期間 四半期
    損益計算書
    ・経常損益が▲215百万円であるところを▲96百万円と記載
    ・四半期純損益が▲261百万円であるところを▲144百万円と記載
    貸倒引当金の過少計上等
    平成20年9月1日~平成20年11月30日の第2四半期会計期間 四半期
    貸借対照表
    純資産額が295百万円であるところを473百万円と記載
    平成21年
    4月14日
    第10期事業年度第3四半期会計期間に係る四半期報告書(平成21年2月第3四半期四半期報告書) 平成20年6月1日~平成21年2月28日の第3四半期累計期間 四半期
    損益計算書
    ・経常損益が▲271百万円であるところを▲166百万円と記載
    ・四半期純損益が▲440百万円であるところを▲337百万円と記載
    貸倒引当金の過少計上等
    平成20年12月1日~平成21年2月28日の第3四半期会計期間 四半期
    貸借対照表
    純資産額が119百万円であるところを281百万円と記載
    平成21年
    8月27日
    第10期事業年度会計期間に係る有価証券報告書(平成21年5月期有価証券報告書) 平成20年6月1日~平成21年5月31日の会計期間 損益計算書 ・経常損益が▲241百万円であるところを▲145百万円と記載
    ・当期純損益が▲459百万円であるところを▲366百万円と記載
    貸倒引当金の過少計上等
    貸借対照表 純資産額が99百万円であるところを253百万円と記載
    平成21年
    10月14日
    第11期事業年度第1四半期会計期間に係る四半期報告書(平成21年8月第1四半期四半期報告書) 平成21年6月1日~平成21年8月31日の第1四半期会計期間 四半期
    貸借対照表
    純資産額が118百万円であるところを262百万円と記載 貸倒引当金の過少計上等

    (注)金額は百万円未満切捨てである。また、▲は損失であることを示している。

3 課徴金の計算の基礎

  • (1)旧金融商品取引法172条の2第1項の規定により、平成20年5月期有価証券報告書に係る課徴金の額は、

     ○ 当該法人が発行する算定基準有価証券の市場価額の総額に10万分の3を乗じて得た額(30,305円)が  ○ 3,000,000円を超えないことから、3,000,000円となる。

  • (2)旧金融商品取引法第172条の2第1項及び第2項の規定により、平成20年8月第1四半期四半期報告書、平成20年11月第2四半期四半期報告書、平成21年2月第3四半期四半期報告書及び平成21年5月期有価証券報告書に係る課徴金の額について、個別決定ごとの算出額は、

     ○ 当該法人が発行する算定基準有価証券の市場価額の総額に10 万分の3を乗じて得た額(11,368円)が  ○ 3,000,000円を超えないことから、  平成20年8月第1四半期四半期報告書については、1,500,000円  平成20年11月第2四半期四半期報告書については、1,500,000円  平成21年2月第3四半期四半期報告書については、1,500,000円  平成21年5月期有価証券報告書については、3,000,000円 となる。

    ここで、これらの書類が同一の事業年度に係るものであることから、金融商品取引法第185条の7第6項の規定により、下記のとおり300万円を個別決定ごとの算出額に基づき按分した金額が課徴金の額となる。

    平成20年8月第1四半期四半期報告書に係る課徴金の額は  3,000,000×1,500,000/(1,500,000+1,500,000+1,500,000+3,000,000)=600,000円

    平成20年11月第2四半期四半期報告書に係る課徴金の額は  3,000,000×1,500,000/(1,500,000+1,500,000+1,500,000+3,000,000)=600,000円

    平成21年2月第3四半期四半期報告書に係る課徴金の額は  3,000,000×1,500,000/(1,500,000+1,500,000+1,500,000+3,000,000)=600,000円

    平成21年5月期有価証券報告書に係る課徴金の額は  3,000,000×3,000,000/(1,500,000+1,500,000+1,500,000+3,000,000)=1,200,000円

  • (3)金融商品取引法第172条の4第2項の規定により、平成21年8月第1四半期四半期報告書に係る課徴金の額は、

     ○ 当該法人が発行する算定基準有価証券の市場価額の総額に10 万分の6を乗じて得た額(13,398円)が  ○ 6,000,000円を超えないことから、6,000,000円の2分の1に相当する額である3,000,000円となる。

  • 以上より、課徴金の額は次のとおりとなる。

    3,000,000円+600,000円+600,000円+600,000円+1,200,000円+3,000,000円=9,000,000円

お問い合わせ先

金融庁 Tel 03-3506-6000(代表)
総務企画局総務課審判手続室(内線2398、2404)

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