平成30年4月24日
金融庁

株式会社ユアテック株式外1銘柄に係る相場操縦に対する課徴金納付命令の決定について

金融庁は、証券取引等監視委員会から(株)ユアテック株式外1銘柄に係る相場操縦の検査結果に基づく課徴金納付命令の勧告新しいウィンドウで開きますを受け、平成30年3月26日に審判手続開始の決定(平成29年度(判)第33号金融商品取引法違反審判事件)を行ったところ、被審人から課徴金に係る金融商品取引法(以下「金商法」といいます。)第178条第1項第14号に掲げる事実及び納付すべき課徴金の額を認める旨の答弁書の提出があり、これを受けた審判官から金商法第185条の6の規定に基づき、課徴金の納付を命ずる旨の決定案が提出されたことから、下記のとおり決定(PDF:118KB)を行いました。

1 決定の内容

被審人に対し、次のとおり課徴金を国庫に納付することを命ずる。

  • (1) 納付すべき課徴金の額 金47万円

  • (2) 納付期限 平成30年6月25日

2 課徴金に係る金商法第178条第1項第14号に掲げる事実

被審人(A)は、

(1)   (株)ユアテック(以下「ユアテック」という。)の株式につき、同株式の売買を誘引する目的をもって、別表記載のとおり、平成28年9月23日午後0時52分頃から同年10月13日午後0時55分頃までの間、14取引日にわたり、B証券株式会社、C証券株式会社及びD証券株式会社を介し、自己及びE名義の証券口座を用いて、上値売り注文を大量に入れた上で、自身の売り注文と買い注文を下値で対当させるなどの方法により、同株式を下値で買い付けた後、上値に大量に入れた売り注文を取り消すとともに下値買い注文を入れた上で、自身の売り注文と買い注文を上値で対当させるなどの方法により、同株式を上値で売り付けるなどして、同株式合計64万4000株の売付けの委託を行う一方、同株式合計67万3000株を買い付けるとともに、同株式合計35万株の買付けの委託を行う一方、同株式合計67万3000株を売り付け、

(2) 前田道路(株)(以下「前田道路」という。)の株式につき、同株式の売買を誘引する目的をもって、別表記載のとおり、平成28年10月6日午後0時52分頃から同年11月8日午後2時31分頃までの間、22取引日にわたり、B証券株式会社、C証券株式会社及びD証券株式会社を介し、自己、E及びF名義の証券口座を用いて、前記同様の方法により、同株式合計115万1000株の売付けの委託を行うとともに、同株式合計144万9000株を買い付ける一方、同株式合計25万7000株の買付けの委託を行うとともに、同株式合計144万9000株を売り付け、

もって、自己の計算において、ユアテック及び前田道路各株式の売買が繁盛であると誤解させ、かつ、同市場における前記各株式の相場を変動させるべき一連の売買及び委託をしたものである。

3 課徴金の計算の基礎

別表の各違反行為に係る課徴金の額の計算の基礎は以下のとおりである。

(1) 金商法第174条の2第1項の規定により、当該違反行為に係る課徴金の額は、

ア 当該違反行為に係る有価証券の売買対当数量に係るものについて、自己の計算による当該有価証券の売付け等の価額から、自己の計算による当該有価証券の買付け等の価額を控除した額

   及び

イ 当該違反行為に係る自己の計算による有価証券の売付け等又は買付け等の数量が、当該違反行為に係る自己の計算による有価証券の買付け等又は売付け等の数量を超える場合、当該超える数量に係る有価証券の売付け等の価額から当該違反行為が終了してから1月を経過するまでの間の各日における当該違反行為に係る有価証券の買付け等についての金商法第67条の19又は第130条に規定する最低の価格のうち最も低い価格に当該超える数量を乗じて得た額を控除した額、又は当該違反行為が終了してから1月を経過するまでの間の各日における当該違反行為に係る有価証券の売付け等についての金商法第67条の19又は第130条に規定する最高の価格のうち最も高い価格に当該超える数量を乗じて得た額から当該超える数量に係る有価証券の買付け等の価額を控除した額

   の合計額として算定。

(2) 上記(1)で算定された課徴金の額につき、金商法第176条第2項の規定により1万円未満の端数を切り捨てて算定。
 

の別表に掲げる事実につき

1. ユアテック株式の取引について

(1) 当該違反行為に係る自己の計算による有価証券の売付け等の数量は、673,000株であり、当該違反行為に係る自己の計算による有価証券の買付け等の数量は、673,000株であることから、

ア 当該違反行為に係る有価証券の売買対当数量(673,000株)に係るものについて、自己の計算による当該有価証券の売付け等の価額から、自己の計算による当該有価証券の買付け等の価額を控除した額

(543円×1,000株+544円×3,000株+545円×5,000株+547円×4,000株+548円×7,000株+549円×20,000株+550円×2,000株+551円×1,000株+552円×13,000株+553円×25,000株+554円×20,000株+555円×65,000株+556円×11,000株+557円×14,000株+558円×4,000株+559円×30,000株+560円×27,000株+561円×8,000株+562円×10,000株+563円×49,000株+564円×11,000株+565円×6,000株+566円×5,000株+568円×12,000株+569円×5,000株+570円×4,000株+571円×15,000株+572円×9,000株+573円×29,000株+574円×12,000株+575円×5,000株+576円×2,000株+577円×12,000株+578円×9,000株+579円×10,000株+580円×30,000株+581円×13,000株+582円×7,000株+583円×25,000株+584円×3,000株+585円×14,000株+586円×5,000株+587円×12,000株+588円×3,000株+589円×11,000株+590円×5,000株+591円×28,000株+592円×2,000株+593円×23,000株+594円×4,000株+595円×23,000株)

-(543円×2,000株+544円×9,000株+546円×2,000株+547円×5,000株+548円×7,000株+549円×16,000株+550円×3,000株+551円×3,000株+552円×18,000株+553円×26,000株+554円×28,000株+555円×50,000株+556円×8,000株+557円×16,000株+558円×15,000株+559円×23,000株+560円×26,000株+561円×7,000株+562円×14,000株+563円×49,000株+564円×4,000株+565円×10,000株+568円×17,000株+569円×2,000株+570円×1,000株+571円×19,000株+572円×6,000株+573円×33,000株+574円×13,000株+577円×12,000株+578円×10,000株+579円×7,000株+580円×36,000株+581円×10,000株+582円×11,000株+583円×23,000株+584円×4,000株+585円×12,000株+586円×14,000株+587円×5,000株+588円×3,000株+589円×15,000株+590円×5,000株+591円×22,000株+592円×4,000株+593円×25,000株+594円×3,000株+595円×20,000株)

=173,000円

及び

イ 当該超える数量が0株であることから、0円

の合計額173,000円となる。

(2) 金商法第176条第2項の規定により、上記(1)で計算した額の1万円未満の端数を切捨て、170,000円となる。

2.前田道路株式の取引について

(1) 当該違反行為に係る自己の計算による有価証券の売付け等の数量は、1,449,000株であり、当該違反行為に係る自己の計算による有価証券の買付け等の数量は、1,449,000株であることから、

ア 当該違反行為に係る有価証券の売買対当数量(1,449,000株)に係るものについて、自己の計算による当該有価証券の売付け等の価額から、自己の計算による当該有価証券の買付け等の価額を控除した額

(1,773円×7,000株+1,774円×15,000株+1,775円×1,000株+1,776円×19,000株+1,777円×7,000株+1,778円×19,000株+1,779円×1,000株+1,781円×1,000株+1,783円×1,000株+1,784円×1,000株+1,785円×1,000株+1,786円×5,000株+1,787円×21,000株+1,799円×2,000株+1,802円×3,000株+1,803円×7,000株+1,804円×13,000株+1,806円×1,000株+1,807円×5,000株+1,808円×4,000株+1,809円×19,000株+1,810円×6,000株+1,811円×3,000株+1,812円×4,000株+1,813円×9,000株+1,814円×3,000株+1,815円×2,000株+1,817円×1,000株+1,818円×4,000株+1,819円×4,000株+1,820円×2,000株+1,821円×17,000株+1,822円×16,000株+1,823円×26,000株+1,824円×35,000株+1,825円×21,000株+1,826円×48,000株+1,827円×43,000株+1,828円×33,000株+1,830円×10,000株+1,831円×18,000株+1,832円×7,000株+1,833円×9,000株+1,834円×6,000株+1,835円×10,000株+1,836円×12,000株+1,837円×5,000株+1,838円×21,000株+1,839円×5,000株+1,840円×8,000株+1,841円×35,000株+1,842円×3,000株+1,843円×20,000株+1,844円×37,000株+1,845円×3,000株+1,846円×2,000株+1,847円×1,000株+1,848円×1,000株+1,849円×9,000株+1,850円×1,000株+1,851円×11,000株+1,853円×1,000株+1,856円×5,000株+1,857円×13,000株+1,858円×27,000株+1,861円×25,000株+1,864円×4,000株+1,867円×1,000株+1,869円×6,000株+1,871円×5,000株+1,872円×5,000株+1,891円×1,000株+1,892円×1,000株+1,893円×15,000株+1,894円×1,000株+1,895円×1,000株+1,896円×1,000株+1,897円×1,000株+1,898円×5,000株+1,899円×5,000株+1,900円×8,000株+1,901円×6,000株+1,902円×13,000株+1,903円×18,000株+1,904円×5,000株+1,905円×5,000株+1,906円×14,000株+1,907円×10,000株+1,908円×56,000株+1,909円×16,000株+1,910円×3,000株+1,911円×4,000株+1,912円×12,000株+1,913円×33,000株+1,914円×41,000株+1,915円×3,000株+1,916円×17,000株+1,917円×30,000株+1,918円×35,000株+1,919円×38,000株+1,920円×12,000株+1,921円×7,000株+1,923円×14,000株+1,924円×7,000株+1,925円×9,000株+1,926円×8,000株+1,927円×10,000株+1,928円×28,000株+1,933円×1,000株+1,935円×3,000株+1,936円×1,000株+1,937円×1,000株+1,938円×7,000株+1,939円×1,000株+1,940円×27,000株+1,941円×4,000株+1,942円×18,000株+1,943円×24,000株+1,944円×4,000株+1,945円×14,000株+1,946円×9,000株+1,947円×6,000株+1,948円×2,000株+1,949円×7,000株+1,950円×46,000株+1,951円×14,000株+1,952円×8,000株+1,953円×1,000株+1,954円×2,000株)

-(1,773円×11,000株+1,774円×13,000株+1,775円×8,000株+1,776円×14,000株+1,777円×4,000株+1,778円×19,000株+1,781円×1,000株+1,783円×2,000株+1,784円×1,000株+1,785円×3,000株+1,786円×8,000株+1,787円×15,000株+1,799円×2,000株+1,802円×6,000株+1,803円×10,000株+1,804円×7,000株+1,806円×1,000株+1,807円×5,000株+1,808円×11,000株+1,809円×13,000株+1,810円×5,000株+1,811円×3,000株+1,812円×9,000株+1,813円×7,000株+1,815円×2,000株+1,817円×2,000株+1,818円×4,000株+1,819円×9,000株+1,820円×2,000株+1,821円×18,000株+1,822円×20,000株+1,823円×34,000株+1,824円×33,000株+1,825円×15,000株+1,826円×57,000株+1,827円×30,000株+1,828円×22,000株+1,830円×6,000株+1,831円×19,000株 +1,832円×3,000株+1,833円×11,000株+1,834円×9,000株+1,835円×20,000株+1,836円×13,000株+1,837円×3,000株+1,838円×23,000株+1,839円×5,000株+1,840円×4,000株+1,841円×39,000株+1,842円×4,000株+1,843円×14,000株 +1,844円×38,000株+1,845円×5,000株+1,846円×2,000株+1,847円×3,000株+1,849円×7,000株+1,851円×10,000株+1,853円×1,000株+1,855円×4,000株+1,856円×3,000株+1,857円×12,000株+1,858円×27,000株+1,860円×2,000株+1,861円×22,000株+1,864円×5,000株+1,869円×6,000株+1,871円×7,000株+1,872円×3,000株+1,891円×4,000株+1,892円×2,000株+1,893円×11,000株+1,894円×3,000株+1,896円×5,000株+1,897円×1,000株+1,898円×2,000株+1,899円×1,000株+1,900円×8,000株+1,901円×13,000株+1,902円×13,000株+1,903円×15,000株+1,904円×6,000株+1,905円×1,000株+1,906円×13,000株+1,907円×19,000株+1,908円×56,000株+1,909円×10,000株+1,910円×3,000株+1,911円×3,000株+1,912円×13,000株+1,913円×24,000株+1,914円×39,000株+1,915円×15,000株+1,916円×21,000株+1,917円×34,000株+1,918円×28,000株+1,919円×40,000株+1,920円×10,000株+1,921円×7,000株+1,922円×3,000株+1,923円×11,000株+1,924円×7,000株+1,925円×6,000株+1,926円×11,000株+1,927円×9,000株+1,928円×26,000株+1,933円×1,000株+1,935円×4,000株+1,936円×2,000株+1,938円×6,000株+1,939円×4,000株+1,940円×30,000株+1,941円×6,000株+1,942円×16,000株+1,943円×19,000株+1,944円×9,000株+1,945円×10,000株+1,946円×4,000株+1,947円×7,000株+1,948円×3,000株+1,949円×13,000株+1,950円×44,000株+1,951円×14,000株+1,952円×6,000株+1,954円×2,000株)

=304,000円

及び

イ 当該超える数量が0株であることから、0円

の合計額304,000円となる。

(2)  金商法第176条第2項の規定により、上記(1)で計算した額の1万円未満の端数を切捨て、300,000円となる。

3.上記1.ないし2.により算定した額の合計

170,000円+300,000円=470,000円となる。

お問い合わせ先

総務企画局総務課審判手続室

03-3506-6000(代表)(内線2398、2404)

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