(1)金融庁では、金融サービス利用者の利便性の向上を図るとともに、寄せられた情報を金融行政に有効活用するため、金融サービス等に関する利用者からの電話・ホームページ・ファックス等を通じた質問・相談・意見等に一元的に対応する金融サービス利用者相談室（以下「相談室」）を平成17年7月19日に開設しました。

(2)利用者からの相談等については、専門の相談員が電話で対応しています。相談員からは、問題点を整理するためのアドバイスを行ったり、業界団体が開設している紛争処理機関等を紹介しています。なお、寄せられた相談等の内容や処理状況等については、金融庁内の関係部局に回付し、検査・監督等の参考として活用しています。

(3)相談室に寄せられた利用者からの相談件数や主な相談事例等のポイント等については、四半期毎に公表しています。平成18年7月1日から9月30日までの間（以下「今期」）における相談等の受付状況及び特徴等は、以下のとおりです。

(1)預金・融資等に関する相談等の受付件数3,540件のうち、個別取引・契約の結果に関するものが733件（21％）、一般的な照会・質問に関するものが635件（18％）等となっています。

業態別では、銀行に関するものが1,731件（49％）、信用金庫・信用組合等の協同組織金融機関に関するものが474件（13％）、その他1,335件（38％）となっています。

業務別では、融資業務に関するもの_注１が918件（26％）、預金業務に関するもの_注２が800件（23％）、その他1,822件（52％）（うち、デリバティブ商品等の販売に関するもの119件）となっています。

今期の受付件数は、前期と同水準（3,527件→3,540件）となっています。

• 注１ ： 融資業務では、融資の実行・返済についての相談等が寄せられています。

• 注２ ： 預金業務では、本人確認手続など預入れ時の態勢についての相談等が寄せられています。

(2)保険商品等に関する相談等の受付件数4,562件のうち、個別取引・契約における顧客説明及び個別取引・契約の結果に関するものが合計2,625件（58％）（うち保険金の支払に関するもの2,045件）、金融機関の態勢・各種事務手続に関するものが815件（18％）（うち保険金請求時等における保険会社の対応に関するもの511件）等となっています。

業態別では、損害保険会社に関するものが2,570件（56％）、生命保険会社に関するものが1,336件（29％）、その他656件（14％）となっています。

今期の受付件数は、前期に行った損害保険会社に対する行政処分の実施や損害保険会社の付随的な保険金の支払漏れに係る一斉点検等を背景として、保険金の支払いに関する相談等が大幅に増加（1,353件→2,045件）したことから、前期に比べて増加（3,882件→4,562件）しています。

(3)投資商品等に関する相談等の受付件数2,484件のうち、一般的な照会・質問が969件（39％）、行政に対する要望等に関するものが502件（20％）等となっています。

業態別では、証券会社に関するものが683件（28％）、未公開株関係に関するもの注３が517件（21％）、企業内容等開示関係に関するもの注４が181件（7％）、その他1,103件（44％）となっています。

今期の受付件数は、未公開株関係及び外国為替証拠金取引に関する相談等が減少（未公開株関係：903件→517件、外国為替証拠金取引関係：211件→155件）したことから前期に比べて減少（3,053件→2,484件）しています。

• 注３ ： 未公開株関係では、個別取引についての相談、制度等についての一般的な質問、業者の登録の有無及び信用性についての照会等が寄せられています。

• 注４ ： 企業内容等開示関係では、電子開示システム（ＥＤＩＮＥＴ）の利用方法や有価証券報告書に関する質問等が寄せられています。

(4)貸金等に関する相談等の受付件数2,339件のうち、行政に対する要望等に関するものが900件（39％）、一般的な照会・質問に関するものが543件（23％）（うち、業者の登録の有無についての照会171件）、個別取引・契約の結果に関するものが285件（12％）となっています。

今期の受付件数は、貸金業法の改正に係る議論等を背景として、前期に比べて増加（1,915件→2,339件）しています。

(5)金融行政一般・その他に対する意見・要望等の受付件数550件のうち、行政に対する要望等が333件（61％）、一般的な照会・質問が81件（15％）等となっています。

(6)貸し渋り・貸し剥がしに関する情報提供は、29件寄せられています（「貸し渋り・貸し剥がしに関する情報の受付・活用状況について」は、別紙２をご参照ください。）。

(7)預金口座の不正利用に関する情報提供は、54件寄せられています（詳細については、同日公表の「預金口座の不正利用に係る情報提供件数等について」をご参照ください。）。

(1)預金・融資等の「預金口座の不正利用に関する情報の提供」、

(2)保険商品等の「保険内容の顧客説明に関する相談等」、「告知義務に関する相談等」、「保険金の支払いに関する相談等」、

(3)投資商品等の「外国為替証拠金取引に関する相談等」、「証券会社との取引に関する相談等」、「未公開株の取引に関する相談等」

(4)貸金等の「違法な金融業者等からの借入れに関する相談等」、

＊その他、当庁のホームページ（「一般のみなさんへ」）では、金融サービスを利用する皆様にご注意いただきたい情報を掲載しております。