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平成27年12月14日

(令和8年3月27日更新)

金融庁

FinTechサポートデスクについて

金融庁では、「平成27事務年度 金融行政方針」(別紙(PDF:128KB))を踏まえ、FinTech(金融・IT融合の動き)を活用した動きが広がりつつあることに着目した新たな取組みとして、平成27年12月、FinTechに関する一元的な相談・情報交換窓口「FinTechサポートデスク」を設置しました。

当デスクでは、FinTechをはじめとした様々なイノベーションを伴う事業を営む、または新たな事業をご検討中の皆様から、具体的な事業・事業計画等に関連する事項をはじめとした様々な点について、幅広く金融面等に関するご相談を受け付けます。また、併せて、FinTechをはじめとした様々なイノベーションを伴う事業に関連する一般的なご意見・ご要望・ご提案などもお伺いし、積極的な情報交換・意見交換等を行っております。

なお、FinTechサポートデスクにおいて、開設以来受け付けた相談のうち、共通して寄せられた質問事項及び回答内容の概要(FAQ)については、以下に掲載しております。

受付方法

  • 金融庁FinTechサポートデスク担当宛に電話にてご相談ください。
    受付時間:
    平日9時30分~18時15分
    電話番号:
    03-3506-7080

留意事項

  • 必要に応じて、事業概要に関する資料のご提出等をお願いする場合がございます。
  • ご相談の内容に応じて、より適当と思われる他機関の窓口をご紹介する可能性がございます。
  • 金融庁に設置されている各種窓口のご案内は、こちら新しいウィンドウで開きますをご覧ください。

FAQの公表について

FinTechサポートデスクにおいて、開設以来受け付けた相談のうち、共通して寄せられた質問事項及び回答内容の概要(FAQ)について、以下のとおり公表します。

目次

1.規制全般について

Q1-1:FinTechに関する新規事業を検討中だが、どのような規制が存在しているのか。事業を開始するに際しては金融庁・財務局に登録・届出をする必要があると聞いたが、どうすればよいか。

A1-1:FinTechには多種多様なビジネスがありえるところ、銀行法、金融商品取引法、資金決済法等の法令との関係でどのような規制にかかるかは、個別具体的な事業内容に応じて判断されます。事業の内容によっては、金融関連法令の規制がかからず、登録・届出が不要な場合もあります。そのため、まずは検討されている事業内容についてご相談下さい。アイディア段階でのご相談も受け付けております。

2.犯罪収益移転防止法関係

Q2-1:犯罪収益移転防止法におけるオンラインで完結可能な本人確認方法としては、どのようなものが認められるか。

A2-1:令和7年6月の犯罪収益移転防止法施行規則改正により、オンラインで完結可能な本人確認方法として、顧客から写真付き本人確認書類の画像と本人の容貌の画像の送信を受ける方法等を廃止し、新たにカード代替電磁的記録を追加する等の改正が行われました。

当該改正後のオンラインで完結可能な本人確認方法については、「犯罪収益移転防止法におけるオンラインで完結可能な本人確認方法に関する金融機関向けQ&A」新しいウィンドウで開きますをご参照ください。

Q2-2:犯収法施行令13条1項1号の一般的な解釈について教えてほしい。

A2-2:同号の解釈は下記のとおりです(関係省庁に確認済)。なお、個別具体的なご相談につきましては、関係当局にご連絡下さい。

  • 犯収法施行令13条1項1号の規定は、犯収法4条3項の「これに準ずるものとして政令で定める取引」として、特定事業者Aが、他の特定事業者Bに委託して行う犯収法施行令7条1項1号に掲げる取引であって、B自らが他の取引の際に既に取引時確認を行っている顧客等との間で行うものを規定したものです。このとき、Bが、既に取引時確認を行っている顧客等であることを確かめる措置をとれば、Aには取引時確認義務(犯収法4条1項)の規定を適用しないこととされています。
  • また、AはBに契約締結に至る全部の過程を委託していない場合であっても、BがAと顧客等との間に入って紹介やあっせんを行うなど、社会通念上、取引の一部と評価できる行為の委託があれば、犯収法施行令13条1項1号の規定を適用し得るものと解されますが、取引時確認事務のみを委託する場合に当該規定を適用することは認められません。
  • なお、どのような場合に「社会通念上、取引の一部と評価できる行為の委託」があると解されるかは個別具体的に判断されることになります。

Q2-3:犯収法施行令13条1項1号を適用し得る委託関係の具体例を教えてほしい。

A2-3:犯収法施行令13条1項1号を適用し得る特定事業者Aと他の特定事業者Bとの委託関係としては、下記の例が挙げられます(あくまでも個別具体的に判断されることとなります。)。なお、いずれの場合においても、同号の適用に際して、Bは、同条2項等に基づき、顧客等しか知り得ない事項の申告を受けるなど、当該顧客等の取引時確認を既に行っていることの確認が必要です。

  • (具体例1)銀行代理業を取得している証券会社が銀行の口座開設の代理・媒介を行っているなど、銀行法や金融商品取引法等に基づき、BがAの行う犯収法施行令7条1項1号に定める取引について、代理や媒介等を行い、契約締結そのものの委託又は社会通念上、取引の一部と評価できる行為の委託がある場合。
  • (具体例2)当該顧客等がAと取引を行うに当たり、下記の事項を全て満たすなど、社会通念上、取引の一部と評価できる行為の委託がある場合。
    • 犯収法施行令13条1項1号の適用に当たり、当該顧客等は、既にBと取引関係(取引時確認済)にある(Bの取引時確認が完了しない限り、Aは当該顧客等と犯収法施行令7条1項1号に定める取引を行うことができない。)。
    • Bは、Aと当該顧客の取引申込手続の際に、Bの社名をAのウェブサイト等に明示した(Bのウェブサイト等へと遷移させる場合を含む。)上で、Aと当該顧客等との間に入ってアカウントのID・パスワードの入力を当該顧客等に要求する。
    • BがAに当該顧客等に紐づく識別番号を提供することなどにより、AはBが保有する当該顧客等の情報を確認することが可能である。

Q2-4:犯収法施行規則13条1項1号又は2号に規定する方法により顧客等の取引時確認を行った他の特定事業者に委託して行う取引について、犯収法施行令13条1項1号の規定を適用することは可能か。

A2-4:当該解釈については、警察庁ウェブサイト新しいウィンドウで開きますを御参照下さい。

Q2-5:特定事業者Aは、犯収法施行令13条1項1号に規定された、他の特定事業者Bに委託して行う犯収法施行令7条1項1号に定める取引(Bが他の取引の際に既に取引時確認を行っている顧客等との間で行うもの)を行ったことがある場合において、Aが再び当該顧客等と同号に定めるいずれかの取引を行うに際し、過去Bに委託して当該顧客等の取引時確認を行ったことを確認することで、当該取引は犯収法施行令13条2項に規定する取引に該当することになると解釈し、犯収法4条3項の規定により、取引時確認済みとして取引時確認の義務を免れることは可能か。

A2-5:Aにとっては、当該顧客等は既に取引時確認を行っている顧客等に該当しないため、当該取引は犯収法4条3項の規定の適用の対象にはならず、Aは自ら取引時確認を行う必要があります。

ただし、Aが改めて当該取引をBに委託し、犯収法施行令13条1項1号に規定された取引として、Bが同条2項に規定する「確かめる措置」を行った場合には、Aは当該取引について取引時確認を行う必要はありません。

3.暗号資産関係

Q3-1:暗号資産に関するビジネスを始めたいと考えているが、規制の内容や、事業開始に当たって法令上必要な手続について教えて欲しい。

A3-1:資金決済法では、

  1. 暗号資産の売買又は他の暗号資産との交換を行う業務
  2. 1の業務の媒介、取次ぎ又は代理を行う業務
  3. 1又は2の業務に際して利用者の金銭の管理を行う業務
  4. 他人のために暗号資産の管理をする業務(当該管理を業として行うことにつき他の法律に特別の規定のある場合を除く。)

は、「暗号資産交換業」に当てはまるため、当該業務を行う事業者は暗号資産交換業の登録が必要です。

登録業者には、利用者保護やマネー・ローンダリング対策の観点から、例えば、以下のような規制が課せられます。

  • 暗号資産は、①法定通貨ではないこと、②法定通貨に基礎付けられておらず、価値が購入対価を下回るおそれがあること、③その価値が保証されていないこと等の利用者への説明・情報提供義務
  • システムに係る安全管理体制の構築義務
  • 利用者から預託を受けた金銭や暗号資産と、自己が保有する財産とを分別管理し、その状況について、公認会計士又は監査法人による外部監査を受ける義務
  • 取引時確認、記録の作成・保存、疑わしい取引の当局への届出等、犯収法に基づく義務

なお、どのような場合に法令上の暗号資産に該当するかについては、資金決済法2条14項に則して、個別具体的に判断されることとなります。

Q3-2:ICO(Initial Coin Offering)を実施したいと考えているが、規制の内容について教えて欲しい。

A3-2:一般に、ICOとは、企業等が電子的なトークンを発行して、公衆から法定通貨や暗号資産の調達を行う行為の総称です。ICOの仕組みやトークンの性質によっては、資金決済法や金融商品取引法の適用対象になる場合があります。

  • 資金決済法の適用
    • ICOにおいて発行されるトークンが、下記のいずれかを満たす場合、当該トークンは資金決済法上の暗号資産に該当すると考えられます。
      • 不特定の者に対して代価の弁済に使用でき、かつ、不特定の者を相手に法定通貨と相互に交換できること
      • 不特定の者を相手に暗号資産と相互に交換できること
    • ICOにおいて発行されるトークンが暗号資産に該当する場合、当該トークンを業として売却又は他の暗号資産と交換する行為は、暗号資産交換業に該当します。
  • 金融商品取引法の適用
    • ICOにおいて発行されるトークンが、収益分配型であって、かつ、法定通貨又は暗号資産で購入される場合、当該トークンは金融商品取引法上の集団投資スキーム持分に該当するものと考えられます。
      • ※金融商品取引法、集団投資スキーム持分は、概ね、①金銭を出資し、②当該金銭を充てて行う事業から生ずる収益の配当等を受けることができる権利とされています。

なお、どのような場合に資金決済法や金融商品取引法等の適用対象となるかについては、個別具体的に判断されることとなります。

Q3-3:プロ向けトークン販売について教えて欲しい。

A3-3:プロ向けトークン販売とは、企業等が発行者となって暗号資産の発行を行い、その売却又は他の暗号資産との交換(以下「販売」といいます。)を暗号資産交換業者に依頼することにより、適格機関投資家(金融商品取引法2条3項1号に規定する適格機関投資家をいいます。)から法定通貨や暗号資産の調達を行う行為をいいます。プロ向けトークン販売は、ICOに際して行われる各種の審査を経ていない暗号資産の販売によって資金調達を行うものであるため、かかる暗号資産の販売の相手方は適格機関投資家に限定されています。

暗号資産交換業者によるプロ向けトークン販売は、PDF事務ガイドライン(第三分冊:金融会社関係)「16 暗号資産交換業者関係」及び日本暗号資産等取引業協会の定める規則等に従って行う必要がある(例えば、以下の移転制限措置を講ずることが求められます。)ほか、ある暗号資産をプロ向けトークン販売において取り扱うために資金決済法63条の6第1項の規定による届出を行う場合には、取り扱う暗号資産の名称中に「プロ向け」の文言を付していただく必要があります。

  • ICOの審査を経た新規暗号資産の販売又は取扱いの開始等の事由が発生した場合を除き、暗号資産を適格機関投資家以外の者に当該暗号資産を移転することができないようにする技術的措置を講じること
  • 暗号資産の販売に係る契約において、当該契約上の権利義務及び法的地位等の適格機関投資家以外の者への譲渡等を禁止すること

4.オープンAPI・電子決済等代行業関係

Q4-1:オープンAPIに向けた平成29年銀行法等改正の目的は何か。

A4-1:平成29年銀行法等改正において、情報通信技術の急速な進展等の金融サービスをめぐる環境変化に対応し、金融機関と金融関連IT企業等との適切な連携・協働を推進するとともに利用者保護を確保するため、電子決済等代行業者に関する法制の整備(※)等の措置が講じられました。

※電子決済等代行業者に登録制を導入し、利用者に関する情報の安全管理や接続先の金融機関との契約の締結等を求めるとともに、金融機関に対して、電子決済等代行業者との契約の締結に係る基準の作成・公表等を求めるもの。

Q4-2:電子決済等代行業の定義について教えて欲しい。

A4-2:電子決済等代行業とは、ITを活用した例えば次のようなサービスを提供することをいいます。

  1. 複数の振込先への銀行振込の依頼をワンクリックで行うことができるサービス
  2. 預金口座の残高や利用履歴等の情報を銀行から取得・集計し、自動的に家計簿を作成するサービス

電子決済等代行業の具体的な定義については、銀行法2条17項をご参照ください。

Q4-3:電子決済等代行業の規制対象外となる行為類型(適用除外)について教えて欲しい。

A4-3:銀行法施行規則1条の3の3では、上記の電子決済等代行業の定義に該当する行為のうち、利用者の保護に欠けるおそれが少ないと認められる行為として、

  1. 預金者による特定の者に対する定期的な支払を目的として行う決済指図の伝達
  2. 預金者による当該預金者自身への送金を目的として行う決済指図の伝達
  3. 預金者による国・地方公共団体等への支払を目的として行う決済指図の伝達
  4. 預金者による商品の売買契約等の相手方に対する支払を目的として、当該相手方又は当該契約の締結を媒介した者が行う決済指図の伝達

であって、預金者からID・パスワード等を取得して行う行為以外の行為を適用除外類型として規定しており、当該業務のみを行う事業者の登録は不要となります。

Q4-4:電子決済等代行業の具体的な登録要件について教えて欲しい。

A4-4:電子決済等代行業の主な登録要件としては、以下が規定されています。

  1. 純資産の額が負の値ではないこと
  2. 電子決済等代行業を適正かつ確実に遂行する体制の整備が行われていること

このうち上記2に関しては、電子決済等代行業者の業務は日々進化・高度化するITを活用するものであり、顧客の口座に係る情報の取得等を行うため、情報漏えいや認証情報を悪用した不正送金等により、利用者が不利益を被るおそれがあることを踏まえて、利用者保護を確保するため、システムリスク管理の審査に重点を置くこととしています。

当該審査については、当該電子決済等代行業者の規模、電子決済等代行業の内容、取り扱う情報の重要度、電子決済等代行業におけるコンピュータシステムの仕組みや占める役割などの特性を踏まえつつ、例えば以下の項目を審査することとしています。なお、当該審査は、リスクベースで行い、利用者保護の観点から特段の問題がないと認められる場合には、必ずしも以下の項目全てに着目するものではありません。

(審査項目の例)
  • 当該電子決済等代行業者におけるシステムリスクに対する認識等
  • システムリスク管理態勢
  • システムリスク評価
  • 情報セキュリティ管理
  • サイバーセキュリティ管理
  • システム企画・開発・運用管理
  • システム監査
  • 外部委託管理
  • コンティンジェンシープラン
  • 障害発生時等の対応

登録審査に当たっての留意事項等については、PDF「電子決済等代行業者の登録申請時の留意事項等」をご参照ください。

Q4-5:電子決済等代行業を営む場合、銀行と契約を締結しなければならないと聞いたが、どのような契約を、いつまでに締結する必要があるのか。

A4-5:電子決済等代行業者は、電子決済等代行業に該当する行為を行う前に、銀行との間で電子決済等代行業に係る契約を締結しなければなりません(銀行法52条の61の10第1項参照)。また、当該契約には、最低限、利用者に損害が生じた場合における賠償責任の分担に関する事項、電子決済等代行業者が取得した利用者に関する情報の適正な取扱い及び安全管理のために当該電子決済等代行業者が行う措置等並びに電子決済等代行業再委託者が取得した利用者に関する情報の適正な取扱い及び安全管理のために電子決済等代行業者が行う措置等を定める必要があります(銀行法52条の61の10第2項、銀行法施行規則34条の64の16参照)。

Q4-6:電子決済等代行業と銀行代理業の違いを教えてほしい。また、どちらか一方の登録・許可を取得することで足りるのか。

A4-6:銀行代理業とは、銀行のために、①預金又は定期積金等の受入れ、②資金の貸付け又は手形の割引、③為替取引のいずれかを内容とする契約の締結の代理又は媒介を行う営業をいいます。銀行代理業は銀行からの委託を受けて行われる行為である一方、電子決済等代行業は、上述のとおり、預金者からの委託を受けて行われる行為です。例えば、ある行為が銀行と預金者の双方から委託を受けて行われる場合、当該行為は銀行代理業と電子決済等代行業の双方の定義に該当することも考えられ、その場合には、銀行代理業者と電子決済等代行業者それぞれの規制が適用されることになります。例えば、銀行代理業者が電子決済等代行業を営む場合は、電子決済等代行業の登録及び銀行代理業の許可を受ける必要があります。

5.前払式支払手段関係

Q5-1:プリペイド型の電子マネー・ポイントなどに関するビジネスを始めたいと考えているが、金融関連法令上どのような手続が必要か。

A5-1:資金決済法において、前払式支払手段とは、あらかじめ「対価を得て」発行される「証票等又は番号、記号その他の符号」(コンピューター・サーバ等にその価値が記録されるものも含みます。)であって、その発行者等からの「物品の購入・借受け、役務の提供に対する代価の弁済」に利用できるものを指します。あらかじめ対価を得ることで発行される電子マネー・ポイントなどは、この前払式支払手段に該当します。

前払式支払手段には、①発行者自身から物品・サービスの購入等を行う場合に限り使用可能なもの(自家型)と②それ以外の前払式支払手段(第三者型)の分類があり、

  • ①の自家型前払式支払手段の発行者については、当該前払式支払手段の未使用残高の総額が基準日(毎年3月31日及び9月30日)において1000万円を超えた場合、その基準日から2か月以内に財務局への届出が必要
  • ②の第三者型前払式支払手段の発行者については、あらかじめ財務局への登録が必要

です。

他方、いずれの場合でも、使用期限が6か月以内の前払式支払手段を発行する場合には、前払式支払手段に係る規制は適用されず、上記の届出・登録は不要です。

6.資金移動業関係

Q6-1:送金に関するビジネスを始めたいと考えているが、金融関連法令上、どのような手続きが必要か。

A6-1:資金決済法において、銀行等以外のものが為替取引を業として営むには、資金移動業の登録が必要です。

なお、一般に「為替取引」を行うこととは、顧客から、隔地者間で直接現金を輸送せずに資金を移動する仕組みを利用して資金を移動することを内容とする依頼を受けて、これを引き受けること、又はこれを引き受けて遂行することをいうと解されています(平成13年3月12日最高裁第三小法廷決定)。

令和3年5月施行の改正資金決済法により、資金移動業について、取扱い可能金額に応じて以下の3つの種別が設けられ、そのリスクに応じた規制が適用されることになりました。

  • 第一種資金移動業(認可制)
    100万円を超える送金の取扱いが可能です。具体的な送金指図を伴わない資金の受入れは、原則として禁止されます(事業者は、送金額・送金日・送金先が明確な場合のみ資金を受け入れ、直ちに送金する必要があります。)。
  • 第二種資金移動業(登録制)
    100万円以下の送金の取扱いが可能です。利用者から預かった資金が100万円を超える場合、送金と無関係な資金の払出し等が求められます。
  • 第三種資金移動業(登録制)
    5万円以下の送金の取扱いが可能です。受取人のアカウント残高(為替取引に関し負担する債務の額)は、一時的にであっても5万円を超えることはできません。なお、利用者から預かった資金について、(第一種資金移動業及び第二種資金移動業で必要な)供託などの既存の保全方法に代えて、分別した預金で管理することが認められます(ただし、外部監査を受ける必要があります。)。

7.金融商品取引業等関係

Q7-1:インターネットで出資の勧誘を行うためのクラウドファンディングのプラットフォームを提供したいと考えているが、金融関連法令どのような手続が必要か。

A7-1:一般的に、クラウドファンディングには、寄附型、購入型、投資型の3類型があります。

このうち、寄附型・購入型のクラウドファンディングなどのように、寄附を募るため若しくは商品・サービスの対価の支払いを受けるために行われるもの、又は、出資に基づく権利が自らの出資額を超えるリターンを受けないことを内容とするものである場合には、金融商品取引法上の登録や届出は不要です(ただし、資金決済法を含む他の法令が適用され得ることにご留意ください。)。

他方で、投資型のクラウドファンディングの場合には、投資家からの出資の方法に応じて、金融商品取引法上の登録や届出が必要です。

Q7-2:有価証券のトークン化を行う上での留意点について教えて欲しい。

A7-2:金融商品取引法2条1項各号に掲げる有価証券(例:社債、株式、投資信託の受益証券)については、当該有価証券の売買、売買の媒介、募集・売出しの取扱い等を業として行う場合、第一種金融商品取引業の登録を受ける必要があるほか(金融商品取引法28条1項1号)、開示規制として当該有価証券の募集又は売出しに伴う有価証券届出書の提出義務(金融商品取引法4条1項)などが課されます。これらの規制は、当該有価証券をブロックチェーン上のトークンとして記録し、移転可能にする場合(以下「トークン化」といいます。)にも、同様に適用されます。

金融商品取引法2条2項各号に掲げる有価証券(例:一定の信託の受益権、合同会社の社員権、一定の匿名組合出資持分)については、金融商品取引法3条3号に基づき開示規制の適用が免除され、当該有価証券の売買、売買の媒介、募集・私募、募集・私募の取扱い等を業として行う場合、第二種金融商品取引業の登録等を受ける必要があります(金融商品取引法28条2項1号及び同2号)。もっとも、当該有価証券がトークン化された場合には、当該有価証券は金融商品取引法2条3項柱書の「電子記録移転権利」に該当し、金融商品取引法2条1項に掲げる有価証券に準じた規制に服することになります。具体的には、当該有価証券の売買、売買の媒介、募集・私募の取扱い等を業として行う場合には、第一種金融商品取引業の登録を受ける必要があるほか(金融商品取引法28条1項1号かっこ書き)、上述した開示規制の適用を受けることになります(金融商品取引法3条3号ロ)。

なお、発行者が電子記録移転権利について募集・私募を行う場合、第二種金融商品取引業の登録を要する点に留意する必要があります(金融商品取引法28条2項1号)。

Q7-3:投資関連のロボアドバイザーサービスの提供をする場合、金融関連法令上、どのような手続が必要になるか。

A7-3:一口にロボアドバイザーという場合にもさまざまなタイプがあり、具体的に提供されるサービスの内容に応じて、金融商品取引法に基づく登録の要否及び登録が必要な場合の業務の種別は異なります。

なお、例えば、各種質問(例:リスク選好に関するもの)に対する顧客の回答内容を踏まえ、当該顧客に適した「(一般的な)資産クラス別の資産ポートフォリオ(構成割合)」や「個別の有価証券・金融商品」の提示を行う場合、

  • 当該提示に関する契約の締結せず、潜在顧客を含めた顧客へのサービスの一環として報酬を得ずに行う場合には、投資助言業に係る登録は不要です。
  • 当該提示に関する契約を締結し、顧客から報酬を得て行う場合、金融商品取引法上の投資助言に該当するため、投資助言業に係る登録が必要です。

8.保険(InsurTech)関係

Q8-1:InsurTechに関するビジネスを始めたいと考えているが、すべからく保険業法上の免許が必要なのか。

A8-1:一口にInsurTechに関するビジネスという場合にもさまざまなビジネス形態が考えられます。例えば、行おうとしているビジネスが保険業に該当する場合には保険業法に基づく免許(一定の条件の範囲内であれば登録。詳細は後述)が必要であり、保険募集に該当する場合は登録が必要となりますが、具体的な内容に応じて、必要な手続きの要否や種類は異なります。

なお、保険業法2条1項において、「保険業」とは、人の生存又は死亡に関し一定額の保険金を支払うことを約し保険料を収受する保険、一定の偶然の事故によって生ずることのある損害をてん補することを約し保険料を収受する保険その他の保険で、3条4項各号又は5項各号に掲げるものの引受けを行う事業とされております。詳細については、「少額短期保険業者向けの監督指針」V(1)新しいウィンドウで開きますをご覧ください。

また、保険業法2条26項において、「保険募集」とは、保険契約の締結の代理又は媒介を行うこととされております。詳細については、「保険会社向けの総合的な監督指針」II―4―2―1(1)新しいウィンドウで開きますをご覧ください。

Q8-2:少額短期保険業とはどのような制度なのか。

A8-2:平成18年4月1日から少額短期保険業制度が導入されています。保険業法上の保険業のうち、一定事業規模の範囲内において保険の引受けのみを行う事業であれば、少額短期保険業の登録を受けることにより、これを行うことが可能です。

(最低資本金等)
  • 資本金:1000万円以上
  • 年間収受保険料:50億円以下(超える場合は、保険会社の免許取得が必要)
(保険期間、保険金額の上限)
  • 保険期間:損害保険2年、生命保険・医療保険1年
  • 保険金額
    • 1人の被保険者について、次の区分の範囲内であり、かつ、総額1000万円以下であること
      • 疾病による重度障害・死亡:300万円
      • 疾病・傷害による入院給付金等:80万円
      • 傷害による重度傷害・死亡:600万円
      • 損害保険:1000万円
    • 1人の保険契約者に係る保険金額の合計額が上記区分に定める金額の100倍以下であること

9.電子決済手段関係

Q9-1:電子決済手段の発行にはどのような手続が必要か。

A9-1:国内の者に向けて電子決済手段(いわゆる法定通貨担保型ステーブルコイン等が該当します。)の発行を行うためには、例えば、資金移動業の登録を受ける(資金決済法2条5項1号に規定する電子決済手段の場合)か、信託会社としての免許若しくは登録を受けた上で資金決済法に基づく届出を行う又は信託兼営金融機関としての認可を受けた上で金融機関の信託業務の兼営等に関する法律に基づく届出を行う(同項3号に規定する電子決済手段の場合)必要があります。

Q9-2:電子決済手段の売買や交換にはどのような手続が必要か。

A9-2:電子決済手段の売買又は他の電子決済手段との交換を業として行う場合には、電子決済手段等取引業の登録を受ける必要があります。

例えば、利用者に対して電子決済手段を引き渡し、その引き換えに利用者から金銭や暗号資産を受領する場合(電子決済手段のいわゆるオンランプ・オフランプサービス、円投・円転サービス等を含みます。)は、電子決済手段の売買に該当します。

その他どのような行為が電子決済手段の売買に該当するかについては、PDF事務ガイドライン(第三分冊:金融会社関係)「17 電子決済手段等取引業者関係」I-1-2-2②をご参照ください。

Q9-3:電子決済手段の売買等の媒介にはどのような手続が必要か。

A9-3:電子決済手段の売買又は他の電子決済手段との交換の媒介を業として行う場合には、電子決済手段等取引業の登録を受ける必要があります。

例えば、インターネット上の表示等を用いる場合でも、当該表示等を用いた上で特定の者に対して第三者との電子決済手段の売買等を内容とする契約の締結に向けた誘引行為を行っていると評価できる場合には、当該インターネット上の表示等を含めた一連の行為が電子決済手段の売買等の媒介に当たり得ます。

その他どのような行為が電子決済手段の売買等の媒介に該当するかについては、PDF事務ガイドライン(第三分冊:金融会社関係)「17 電子決済手段等取引業者関係」I-1-2-2③をご参照ください。

なお、令和7年資金決済法一部改正法(令和7年法律第66号)の施行後は、電子決済手段等取引業者の委託を受けて、電子決済手段の売買等の媒介を当該電子決済手段等取引業者のために業として行う場合、電子決済手段等取引業より登録要件の軽い、電子決済手段・暗号資産サービス仲介業として行うことができるようになります。

Q9-4:電子決済手段の管理にはどのような手続が必要か。

A9-4:他人のための電子決済手段の管理を業として行う場合には、電子決済手段等取引業の登録を受ける必要があります。

例えば、単独又は関係事業者と共同して、利用者の電子決済手段を移転でき得るだけの秘密鍵を保有する場合など、主体的に利用者の電子決済手段の移転を行い得る状態にある場合には、他人のための電子決済手段の管理に該当します。

その他どのような行為が他人のための電子決済手段の管理に該当するかについては、PDF事務ガイドライン(第三分冊:金融会社関係)「17 電子決済手段等取引業者関係」I-1-2-2④をご参照ください。

Q9-5:電子決済手段を用いた支払を行うためにはどのような手続が必要か。

A9-5:例えば、物品等を購入し、若しくは借り受け、又は役務の提供を受ける場合に、これらの代価の弁済のために電子決済手段を使用する場合には、資金移動業や電子決済手段等取引業の登録は不要です。

Q9-6:電子決済手段に係るウォレットを提供する上での留意点は何か。

A9-6:例えば、ウォレットの提供者が、主体的に利用者の電子決済手段の移転を行い得る状態にある場合には、他人のための電子決済手段の管理に該当します(Q&A9-4参照)。また、アプリ上の表示等を用いて特定の者に対して第三者との電子決済手段の売買等を内容とする契約の締結に向けた誘引行為を行っていると評価できる場合には、当該アプリの表示等を含めた一連の行為が電子決済手段の売買等の媒介に当たり得ます(Q&A9-3参照)。したがって、電子決済手段等取引業の登録を受けることなく電子決済手段に係るウォレットを提供しようとする場合、これらに該当しないようサービスを設計する必要があると考えられます。

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