令和7年12月5日

金融庁

「金融サービス利用者相談室」における相談等の受付状況等(期間:令和7年7月1日~同年9月30日)

PDF本文

【今期(令和7年7月1日~同年9月30日)の分野別受付件数等】

  •  今期の金融サービス利用者相談室に寄せられた相談等の受付件数は16,028件となっており、前期(令和7年4月1日~同年6月30日)の15,211件に比べて、やや増加(817件)しています。

    分野別に見る相談等の受付件数は次のとおりです(下記3参照)。

    預金・融資等に関するもの 4,357件 (前期比 +121件)
    保険商品等に関するもの 2,171件 (前期比 +139件)
    投資商品等に関するもの 5,792件 (前期比 +467件)
    貸金等に関するもの 632件 (前期比 ▲92件)
    資金移動・前払式支払手段等に関するもの 119件 (前期比 ▲50件)
    暗号資産(仮想通貨)等に関するもの 1,487件 (前期比 +37件)
    金融行政一般・その他 1,470件 (前期比 +195件)
    合計 16,028件 (前期比 +817件)
  •  AIチャットボットについては、3,031人(7月:1,055人、8月:993人、9月:983人)のアクセスがありました。

1.はじめに

  • (1)金融庁では、金融サービス利用者の利便性の向上を図るとともに、寄せられた情報を金融行政に有効活用するため、金融サービス等に関する利用者からの電話・ウェブサイト・郵送等を通じた質問・相談・意見等に一元的に対応する金融サービス利用者相談室(相談室)を開設しています。

  • (2)利用者からの相談等については、専門の相談員(金融サービス相談員)が電話で対応しています。金融サービス相談員は、問題点を整理するためのアドバイスや、業界団体が開設している紛争解決機関等の紹介を行っています。また、寄せられた相談等の内容や処理状況等については、金融庁内の関係部局に回付し、金融モニタリング等の参考として活用しています。

    なお、あっせん・仲介・調停を行うことはできませんので、予めご了承ください。

  • (3)利用者からの相談事例と相談室からのアドバイス

    寄せられた相談等のうち利用者の皆様に役立つと思われる相談事例及びそれに対する当庁からのアドバイス等を公表しています(詳細については、下記5.をご参照ください。)。

  • (4)相談等の受付状況の公表

    相談室に寄せられた利用者からの相談項目・件数等については、四半期毎に公表しています。今期における相談等の受付状況等は、以下のとおりです。

2.受付状況

今期の相談等の受付件数は16,028件(1日当たり:平均259件)となっています(詳細については、PDF別紙1をご参照ください。)。

その他、AIチャットボットに3,031人(1日当たり:33人)のアクセスがありました。

相談等の内訳は、以下のとおりです。

  • (1)相談等の類型

    質問・相談として寄せられたものが10,802件(67%)、意見・要望として寄せられたものが4,603件(29%)、情報提供として寄せられたものが311件(2%)等となっています。

  • (2)相談等の方法

    電話による相談等が9,709件(61%)、ウェブサイトによる相談等が5,624件(35%)、手紙による相談等が388件(2%)等となっています。

  • (3)相談等の分野

    預金・融資等に関するものが4,357件(27%)、保険商品等に関するものが2,171件(14%)、投資商品等に関するものが5,792件(36%)、貸金等に関するものが632件(4%)、資金移動・前払式支払手段等に関するものが119件(1%)、暗号資産(仮想通貨)等に関するものが1,487件(9%)、金融行政一般・その他が1,470件(9%)となっています。

  • (4)AIチャットボット

    利用時間別では、相談室受付時間中(10時~17時)における利用者は1,591人(49%)、相談室受付時間外の利用者は1,642人(51%)となっています。

    ※利用時間別では延べ人数としています。

3.分野別の受付状況

  • (1)預金・融資等

    預金・融資等に関する相談等の受付件数(4,357件)は、前期(4,236件)に比べて、ほぼ同水準となっています。

    要因別では、行政に対する要望等に関するものが1,851件(43%)、個別取引・契約の結果に関するものが1,070件(25%)等となっています。

    業態別では、銀行に関するものが3,376件(78%)、信用金庫・信用組合等の協同組織金融機関に関するものが448件(10%)等となっています。

    業務別では、預金業務に関するものが1,107件(25%)、融資業務に関するものが587件(14%)等となっています。

    なお、銀行協会等の業界団体を紹介した相談等は110件ありました。

  • (2)保険商品等

    保険商品等に関する相談等の受付件数(2,171件)は、前期(2,032件)に比べて、やや増加しています。

    要因別では、個別契約の結果に関するものが1,074件(50%)、態勢・手続に関するものが368件(17%)等となっています。

    業態別では、損害保険会社に関するものが932件(43%)、生命保険会社に関するものが480件(22%)等となっています。

    なお、保険協会等の業界団体を紹介した相談等は547件ありました。

  • (3)投資商品等

    投資商品等に関する相談等の受付件数(5,792件)は、前期(5,325件)に比べて、やや増加しています。

    要因別では、個別取引・契約の結果に関するものが2,846件(49%)、行政に対する要望等が1,443件(25%)等となっています。

    業態別では、個別法人・団体に関するものが2,350件(41%)、証券会社(第一種業)に関するものが860件(15%)、登録詐称・無登録業者に関するものが369件(6%)等となっています。

    商品別では、上場株式に関するものが1,738件(30%)、FXに関するものが356件(6%)、投資信託に関するものが133件(2%)等となっています。

    なお、証券業協会等の業界団体を紹介した相談等は623件ありました。

  • (4)貸金等

    貸金等に関する相談等の受付件数(632件)は、前期(724件)に比べて、減少しています。

    要因別では、一般的な照会・質問に関するものが211件(33%)、個別取引・契約の結果に関するものが156件(25%)等となっています。

    なお、貸金業協会等の業界団体を紹介した相談等は38件ありました。

  • (5)資金移動・前払式支払手段等

    資金移動・前払式支払手段等に関する相談等の受付件数(119件)は、前期(169件)に比べて、大幅に減少しています。

    要因別では、一般的な照会・質問に関するものが49件(41%)、個別取引・契約の結果に関するものが41件(35%)等となっています。

    業態別では、前払式支払手段発行者に関するものが72件(60%)、資金移動業者に関するものが47件(40%)となっています。

    なお、資金決済業協会等の業界団体を紹介した相談等は23件ありました。

  • (6)暗号資産(仮想通貨)等

    暗号資産(仮想通貨)等に関する相談等の受付件数(1,487件)は、前期(1,450件)に比べて、ほぼ同水準となっています。

    要因別では、個別取引・契約の結果に関するものが1,185件(80%)、一般的な照会・質問に関するものが139件(9.3%)等となっています。

    なお、暗号資産等取引業協会等の業界団体を紹介した相談等は183件ありました。

  • (7)金融行政一般・その他

    金融行政一般・その他に関する相談等の受付件数(1,470件)は、前期(1,275件)に比べて、増加しています。

    要因別では、一般的な照会・質問に関するものが912件(62%)、行政に対する要望等に関するものが296件(20%)等となっています。

  • (8)事前相談(予防的なガイド)

    事前相談(予防的なガイド)の受付件数は65件となっています。

  • (9)詐欺的な投資勧誘に関する情報

    (3)投資商品等及び(6)暗号資産(仮想通貨)等のうち、詐欺的な投資勧誘に関するものが3,015件あり、そのうち2,471件が何らかの被害があったものとなっています。年齢別内訳はPDF別紙1(別表)をご参照ください。

  • (10)貸し渋り・貸し剥がしに関する情報

    貸し渋り・貸し剥がしに関する情報提供は13件寄せられています。また、受け付けた情報を参考に、令和7年4月1日から同年6月30日の間において、7金融機関に対して、ヒアリングや検証を行いました。(「貸し渋り・貸し剥がしに関する情報の活用について」は、PDF別紙2をご参照ください。)。

4.利用者から寄せられた相談等の活用状況

利用者の皆様から寄せられた相談等は、利用者全体の保護や利便性向上の観点から金融モニタリング等に活用しています。

今期に受け付けた情報提供のうち、以下のものなどについて、金融機関等に対するヒアリングや検証等、金融行政を行う上での貴重な情報として活用しています。

(活用事例)

  • 預金取扱金融機関によるリスク性商品等の販売時における顧客への説明態勢に関するもの
  • 預金取扱金融機関における不適切な顧客対応に関するもの
  • 預金取扱金融機関の融資業務における担保の取扱いに関するもの
  • 預金取扱金融機関における情報管理態勢に関するもの
  • 預金取扱金融機関の融資業務における保証の取扱いに関するもの
  • いわゆる貸し渋り・貸し剥がしや貸出条件変更に関するもの
  • 預金取扱金融機関における口座凍結等に関するもの
  • 預金取扱金融機関における口座開設対応に関するもの
  • 預金取扱金融機関における口座管理に関するもの
  • 預金取扱金融機関の不動産融資業務における審査管理態勢に関するもの
  • 預金取扱金融機関の問合せ窓口(ウェブサイトが分かりにくい、電話がつながらない等)に関するもの
  • 預金取扱金融機関の海外送金に関するもの
  • 経営者保証に関するもの
  • 預金取扱金融機関の住宅ローンの融資手続に伴う司法書士の選定に関するもの
  • 預金取扱金融機関の振込の仕向けに関するもの
  • 預金取扱金融機関における入出金手数料に関するもの
  • 預金取扱金融機関における貸金庫の管理態勢に関するもの
  • 預金取扱金融機関の貸出金利の計算方法に関するもの
  • 振り込め詐欺救済制度の詐欺被害回復分配金に関するもの
  • 預金取扱金融機関における適正表示に関するもの
  • 第三者による不正な借入に関するもの
  • 預金取扱金融機関における口座解約に関するもの
  • 預金取扱金融機関におけるアプリの利用容易性に関するもの
  • 預金取扱金融機関の取引先対応に関するもの
  • システム障害に関するもの
  • 保険会社の保険金等の支払いに関するもの
  • 保険募集人等の不適切な行為(重要事項の不十分な説明、手続に関する不適切な案内・対応、名義借り等)に関するもの
  • 無登録営業に関するもの
  • 金融商品取引業者の不適切な顧客対応に関するもの
  • 貸金業者における不適切な顧客対応に関するもの
  • 資金移動業者における不適切な顧客対応に関するもの
  • 前払式支払手段発行者における不適切な顧客対応に関するもの
  • 口座の不正利用に関するもの
  • 特定の金融商品取引業者を装った詐欺的な投資勧誘に関するもの

また、利用者の皆様から寄せられた相談等のうち、預金口座の不正利用に関する情報については、金融機関及び警察当局へ38口座の情報提供を行っています(金融庁及び全国の財務局等より金融機関及び警察当局への情報提供については、「預金口座の不正利用に係る情報提供件数等について」をご参照ください。)。

5.利用者からの相談事例と相談室からのアドバイス

利用者の皆様に役立つと思われる相談事例及びそれに対する当庁からのアドバイス等については、以下をご参照ください。

*その他、金融庁のウェブサイト(「利用者の方へ」「暗号資産の利用者の皆様へ」)では、金融サービスを利用する皆様にご注意いただきたい情報を掲載しています。

お問い合わせ先

金融庁 電話 03-3506-6000(代表)

総合政策局 金融サービス利用者相談室(庁内用9601、9603)

(別紙2)総合政策局 総務課

サイトマップ

ページの先頭に戻る