G20:分散型金融システムのガバナンスの課題についての取組み
ブロックチェーン技術に基づく分散型金融システムでは、仲介者がいない完全にP2P(Peer to Peer)の金融取引を実現する可能性があります。そうした分散型金融システムは、様々な機会や便益をもたらし得る一方、既存の規制の執行能力が失われる恐れもあります。
我が国が議長国を務めた2019年のG20では、こうしたブロックチェーン技術に基づく分散型金融システムのガバナンスに関する問題を提起し、規制当局や技術者等を含む幅広いステークホルダーとの間の対話を強化することの重要性について国際的な合意が得られました。
このような考えに基づき、令和2年3月10日(火)、ブロックチェーンに関する新たな国際カンファレンス 「Blockchain Global Governance Conference [BG2C]」(金融庁・日本経済新聞社共催)の特別オンラインパネル討論を開催しました。
その中で、米ジョージタウン大の松尾真一郎研究教授より、ブロックチェーンに関する新しい国際的なネットワークである「Blockchain Governance Initiative Network [BGIN]」の設立が発表されました。
金融庁は、これまで様々なブロックチェーン・ステークホルダーとの対話や協働を行ってきた経験を活かし、本BGINにおいても、ステークホルダーの一員としてその活動に貢献してまいります。
BGINの概要
「BGIN」は、ブロックチェーンコミュニティの持続的な発展のため、すべてのステークホルダーの共通理解の醸成や直面する課題解決に向けた協力を行うためのオープンかつ中立的な場を提供することを目的とし、当面の活動目標として、以下の3点を掲げています。1.オープンかつグローバルで中立的なマルチステークホルダー間の対話形成
2.各ステークホルダーの多様な視点を踏まえた共通な言語と理解の醸成
3.オープンソース型のアプローチに基づいた信頼できる文書とコードの不断の策定を通じた学術的基盤の構築
- BGIN公式サイト
※ 外部リンク
BGINに関する最新情報(随時更新)
- BGIN第1回ミーティングを開催いたします。(令和2年11月11日更新)
多様なステークホルダーからの参加を募り、分散型金融システムにおける様々な重要課題に関する議論を行います。
本会合は新型コロナ感染症の影響を踏まえ、完全オンラインで開催いたします。
どなたでもご自由にご参加いただけますので、是非参加をご検討ください。
詳細については下記をご覧ください。
本会合は新型コロナ感染症の影響を踏まえ、完全オンラインで開催いたします。
どなたでもご自由にご参加いただけますので、是非参加をご検討ください。
詳細については下記をご覧ください。
記
1.開催日時:2020年11月23日(月)~25日(水)、日本時間21:00-24:00(12:00-15:00 UTC)
2.開催場所:オンライン開催(バーチャルホスト:ムンバイ)
3.詳細情報:BGIN公式サイト
で随時更新予定 ※BGIN公式サイトへのリンク

-アジェンダ例
- 分散型金融技術によるイノベーションの実現と規制目的の達成の両立
- 中央集権型/分散型の暗号資産カストディアンにおけるキー・ライフサイクル・マネジメントのあり方
- エンジニアや規制当局者等によるチュートリアル・セッション
4.参加登録:上記BGIN公式サイトから登録いただけます
BGIN設立に係る公式プレスリリース
(令和2年3月10日公表) ※ BSafe networkウェブサイトへのリンク
- BGIN公表資料
※ BGIN公式サイトへのリンク
Road to BGIN
[1] FIN/SUM 2018
(平成30年9月25日~28日(金融庁シンポジウムは27日))- 「FIN/SUM 2018」の開催について
- FIN/SUM × REG/SUM 2018 公式サイト
- 「FIN/SUM 2018」議事要旨
[2] Blockchain Round-Table
(平成31年3月27日~28日)- JFSA's Blockchain Round-Table 2019 High Level Summary [Multilateral Joint Research project]
- [英語]
[3] G20 財務大臣・中央銀行総裁会議(福岡)
(令和元年6月9日)- G20 財務大臣・中央銀行総裁会議声明
- G20「技術革新にかかるハイレベルセミナー」麻生大臣基調講演
- G20「技術革新にかかるハイレベルセミナー」遠藤長官基調講演
- 「G20技術革新にかかるハイレベルセミナー」及び「G20/OECDコーポレートガバナンス・セミナー」の映像の公開について
[4] FIN/SUM 2019
(令和元年9月3日~6日(金融庁シンポジウムは5日))[5] Blockchain Global Governance Conference [BG2C]
(一部セッションのみ令和2年3月10日、他は時期未定)- 「Blockchain Global Governance Conference[BG2C]」の開催について
- Blockchain Global Governance Conference[BG2C] 公式サイト
- BG2C [Blockchain Global Governance Conference] 特別オンラインパネル討論
- Blockchain Global Governance Conference, FIN/SUM Blockchain & Business
動画
※外部リンク
麻生副総理開幕挨拶(英語)
[
動画
(YouTube)]
氷見野長官閉幕挨拶 -Is Satoshi’s dream still relevant today?-(英語)
[
動画
(YouTube)]
※ その他、以下のようなブロックチェーン・ステークホルダー対話の場に当庁職員も参加・登壇(一例)。
- Scaling Bitcoin 2019(令和元年9月11日・12日)
- 公式サイト
※ 外部リンク
- 公式サイト
- Devcon 5(令和元年10月8日~11日)
- Convergence - The Global Blockchain Congress 2019(令和元年11月11日~13日)
- Fintech協会・第10回キャピタルマーケッツ分科会(令和2年10月20日)
ブロックチェーン「国際共同研究」プロジェクトについて
金融庁は平成29年度より、ブロックチェーン「国際共同研究」プロジェクトを推進してきました。本プロジェクトは、分散型金融システムにおける根本的な技術リスクに関する知見であるとともに、ブロックチェーン・ラウンドテーブルでも議論する今後の政策課題の基礎でもあり、BGINにおける対話にも資するものです。
これまでのリサーチペーパー
- 平成29年度:ブロックチェーンを用いた金融取引における技術リスクに関する調査研究 [株式会社電通国際情報サービスとの合同研究]
- 平成30年度:ブロックチェーンを用いた金融取引のプライバシー保護と追跡可能性に関する調査研究 [株式会社三菱総合研究所との合同研究]
- 令和元年度:ブロックチェーン技術等を用いた金融システムのガバナンスに関する研究 [慶應義塾大学SFC研究所との合同研究]
- お問い合せ先
-
金融庁 総合政策局 総合政策課 フィンテック室
(代表)03-3506-6000 (内線)3562、3570