本音が飛び出す! つみたてNISA座談会

第4回 リスク資産と無リスク資産の中身A

図(ワニーサ:めがねをかけている)

マキマキ

皆さんが買ってらっしゃるのは、やっぱり個別の銘柄じゃなくて、パッケージになっているものなんですよね?

つらお

そうです。具体的には投資信託で、結局は株を買っているのだけど、自分で500社の株を買うのではなくて、それを買うと500社分買ったことになる、というものです。

たぱぞう

私は個別株も買っていますが、あまり人にお勧めはしないです。好きな人はどうぞって感じです。

司会

先ほど株と、債券とありましたけど、それをミックスさせた商品もあるわけですよね?

NightWalker

投資信託というのは、個別の株や、色んな国の債券をパッケージにして、手数料を取って個人投資家に提供する、という仕組みです。何に分散しているかというと、株だけ、債券だけ、REITだけに分散しているものや、それらを3つ併せてセットにしているものもあります。バランスファンドと言われるものですね。これもいろいろ意見があって、株だけでいいという人もいれば、バランスファンドが良いという人もいて、頭を悩ませるところです。

つらお

分散したほうが良いというのは、例えば株を1社だけ買っておくと、1億でも100億でも、その会社がつぶれた瞬間にゼロになる。それは危険ですよね。じゃあ2社に分けたらどうかと言うと、1社つぶれても半分は残りますし、2社同時につぶれてしまったらアウトですけど、なかなかそんな状況にはならないでしょう。では3社なら?もっと多くだったら?ということを考えていくと、日本の上場企業に広く分散しておけば、残念ながら破綻してしまう会社があっても、もちろん業績を伸ばしているところもあって、そのトータルが日経平均という形で悪くない金額になっている。こんな感じで広く分散投資しておくと、致命傷を負うことはない。だから分散が良いとか言われたりしています。一方、日本中の株を買いたい!と思っても、自分で買うのは大変ですよね。そこで、投資信託というパッケージで買っておくと、簡単に買えますよ、ということになります。

資産の分類としては、株、債券、不動産と3つあって、それぞれ日本、先進国、新興国の3地域に分けて、9分類というのがよく使われる方法ですね。なるべく広く買えば買うほど分散できるので、資産も国も分けましょう、でも個人でやるのは大変。それをパッケージにしたのがバランスファンドですね。これにもいろんな種類があって、4資産が一番シンプルで日本の株・債券、先進国の株・債券です。そこに日本と先進国の不動産をいれて6資産とか、最近だと新興国の株と債券をいれて8資産、というものもあります。何が良いかは人によって違いますが、そんなふうに投資家のニーズに合わせて各社がいろんな商品を売っている、という感じですね。

司会

さて、マキマキさん。当面使わない資産について、少しはリスク資産に入れてもいいかな、という気持ちになってきましたか?

マキマキ

はい。買いたくなってきました。

司会

それは、リターンが大きいからでしょうか?では、何でリスクをとってまでリターンを求める必要があるのでしょう?。

マキマキ

そうですね。確かに。

NightWalker

投資をする目的、お金を増やしたい理由はいろいろあると思いますけど、その一つに「インフレに負けないようにする」という視点があります。

過去の経済学者の研究結果によると、インフレに圧倒的に強いのは株式だと言われています。なので、インフレに対する期待リターンからすると、株式一択ということになります。

それでは他の資産はいらないのかと言われるとそうではなくて、リスク分散という観点で、他の資産が出てくるわけです。株式はリターンが大きい代わりにリスクが大きいので、それを和らげる目的で必要ということですね。

迷ってしまうかもしれないですけど、考え方として二つあって、先ほどのバランスファンドのように不動産、債券などほかの資産を色々混ぜるべきだ、という意見と、株式と無リスク資産だけでいい、という意見があります。

マキマキ

なんか、「インフレに負けないのは株式」とだけ聞くと、株式だけでいいかなって気がしてきましたけど…。

NightWalker

ちょっと僕の思想が入っちゃいましたかね(汗)

つらお

増やすってことだけ考えると、株が一番効率がいいんですよ。ただ、8〜9割のケースは株でうまくいくけど、たまたま自分の投資期間が1〜2割の確率でドカンと債券に負ける場合があります。債券は大きく勝てません。でも負けることも少ない。もう好き嫌いなわけですね。

司会

リターンを求めすぎた結果、評価損が大きくなると気分が悪くなっちゃて、辞めちゃう人がいますね。これでは、長期投資にならないので、気分が悪くならない範囲内でやることが大事ということですね。それには2つやり方があって、そもそもの投資額を少なくする方法と、リスクが少ない商品を混ぜて、全体のリスクを減らす方法があると。

つらお

例えば1000万円全部投資するとして、株だけだと怖いから、債券も混ぜるとします。この前のリーマンショックだと、株はガーンと下がるけど、債券はそんなに下がらない。例えば、株が6割下がるときに、債券は4割で済むとすると、株だけ持っていたら1000万が400万になりますが、債券と半々で持てば500万で済みます。

一方で、株だけに投資するけど投資額そのものを減らしてしまえばいい、という考え方があります。仮に1000万のうち800万だけ株に投資して、200万は現預金のままにします。そこで800万が6割下がって320万になっても、現預金が200万あるから、債券と半々で持った場合とそんなに変わりません。なので、バランス型が絶対いいとかではなくて、どっちでもいいわけです。僕は株だけでいい派ですけど。

たぱぞう

僕も株だけでいい派なんですよね。特に米国株なんですけど、日本はもう30年くらいずっとなべ底で、人口問題もあって将来も難しいんですよね。人口減少国で経済が発展した試しって特殊な資源国を除いてないですから。

じゃあ新興国はどうかというと、GDPベースでみるとすごく伸びていますが、指数の伸びがトラッキングしてないんですよね。周りのインドネシアとかフィリピンとかも、全部ボックスで、なかなか伸びていかない。

マキマキ

ボックス???、というのは…

つらお

上抜けないってことですね。例えば株価が1万円と2万円の間を常に行ったり来たりしているとか。

たぱぞう

それを考えると投資先は限られてくるかなあ、ということなんです。ただ、僕は今米国債券も買っていますね。なぜかというと、実際、過去の10年って米国株指数は10%を超えるような利回りが出ていて、今後もこのペースを維持するのは難しいのかなあと感じています。仮に4.5%でいくとして、今米国債の10年もので利回りが3%のものも出ているので、たかだか1.5%のリターンを得るのに株式のリスクを負うのはどうなのかなあと。なおかつパウエルFRB議長が利上げをしばらくやめます、と言っていますが、債券というのは利上げされると価格が下がるという特質がありますから、当分債券が下落するリスクは少ないのかな、という発想もあります。

つらお

まあ、だから彼は相場を読む派だよね。

ミスターX

債券を今増やすとか、減らすとか、っていうのが好きな人はやればいいと思いますね。

投資対象はバランス型一つでこれだけ、っていうのも一つの手だと思います。

NightWalker

分散の基本的な考え方は、「株と債券で分散しなさい」なんですよ。なぜかというと、債券の金利がポイントです。金利が下がると債券の価格は上がる。金利をどういう時に上げたり下げたりするかというと、株が下がったときに、金利を下げる。すると債券が上がるから、株が下がった分を支えるように債券が働くんですね。逆に株が上がっていくときには、金利を上げる。すると債券が下がる。シーソーのようにうまくバランスが取れるということですね。

だから、僕がアメリカ人だったら間違いなくアメリカの株と債券のバランス型ファンドを買っています。米国には金利があるので(笑)。今の日本だと金利がないので、株と無リスク資産でいいかな、と。

つらお

異議あり!

司会

「異議あり!」出ました!

つらお

そういう相場をみるのは好きな人がやればいいんですよ。一般的には、普通の人はそういう難しい話は気にしなくてもいいと思います。基本的に、将来どうなるかなんて誰にも分かりませんから。金融機関が米国の株のリターンを4.5%と予想したと言っても、それが当たるとは限らないわけです。

さっき話に上がったインドネシアみたいな新興国の株がなぜ経済発展にしたがって上がらないかというと、結局、投資家がみんな上がると予想して株を先に買ってしまうからなんですよ。初めから将来10倍に成長すると予想された値段で株の値段が付いてしまっているから、成長しても株価が上がらない。むしろ逆に、業績が下がると予想されていても、半額になると思っていたら実際は1割しか下がらなかったとか、予想より下がらなかった株はぐーんと上がるんです。

よくエコノミストや評論家が色々と経済の予想を言いますけど、結局将来のことはわかりません。だから、将来どうなるかわからないから、両方買っとけば悪いことにはならないだろうし、とりあえず株も債券も両方買っておこうと、そんな感覚で持っておくのもシンプルかなあという感じがします。

NightWalker

その分リターンは下がるけれども、心も含めていろんなリスクが減るからね。

ミスターX

こういう風に言うブロガーって少数派で、やっぱり自分が投資のことをよく知っているので、細かくマニアックにやってくんですけど、普通の人にはなかなか難しいじゃないですか。聞くところによると、金融庁HPに「教えて虫とり先生」っていう初心者向けの素晴らしいコンテンツがあるらしいですね。それを読んでみるといいと思いますよ。

(一同 笑い)

NightWalker

ちなみに、我が家の場合は、私は株式主体ですけど、妻はバランス型です。

たぱぞう

ああ〜。分けられているんですね。

ミスターX

それをやめさせるほどのことではないってことですよね?

NightWalker

それは、妻の顔色と性格から読み取って、自分は株式派なのに、君はバランス派だと勝手に選びました(笑)

なので、そのぐらいの感覚でよろしいのではないかと思います。自分の不安度にあわせて、選べばいいのではないかと。

たぱぞう

そうですね。

図(必要な貯蓄額)

司会

リスク許容度ゼロのマキマキさんも、投資に挑戦してみたいと思っていただけたようです。

マキマキ

ありがとうございました!今回の企画で、かなり金融リテラシーが上がった気がします。早く買いたいです!

つらお

えっ!?

たぱぞう

おっ!?

マキマキ

つみたてNISAって年間40万円しか買えないんですよね?せっかく始めるのなら、もう少し投資したいですが、どうすればいいでしょうか?

ミスターX

マキマキさんのリスク許容度がいきなり急上昇してる(笑)

司会

なんと!次回は、リスク資産・無リスク資産のお金の置き場について学んでいきましょう!(続く

写真(第4回)

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