金融商品購入時のポイント(案)の検討

第4回 きんゆう女子。の皆さんと意見交換

金融庁担当者から金融商品を購入する際のポイントについて、説明しました。(詳細については、第1回目をご覧ください。)

きんゆう女子。(※)のメンバー5名の方から下記のような意見を頂きました。

※ きんゆう女子。とは、株式会社TOE THE LINEが運営する女性向けの金融コミュニティ。金融をテーマとする勉強会の開催やWEBサイト・SNSでの情報発信を通じて、女性が金融について学ぶ場を提供している。

【きんゆう女子。メンバーの皆さんからの主な意見】

情報収集や金融機関の選び方について

  • ・口座開設や投資先を検討するときは、ネット記事やブログ、SNS、経済系の雑誌等で情報収集することが多く、取引は全てネットで行っています。

  • ・口座開設する先を選ぶときは、各金融機関の内容を比較しているネット記事や、それぞれのウェブサイトの使いやすさ、商品のラインナップ、手数料などを見て検討しました。

  • ・大手金融機関に相談に行きましたが、若年層に対しては門前払いという感じがありありとしていて、対応が冷たかったです。また、商品購入の相談で金融機関に行って質問したときに、担当者がうまく答えられなくて不信感をもったこともあり、その後は金融機関に行っていません。

  • ・金融機関の店舗を利用する人は50〜60代が多く、20、30代はあまり行かない印象です。一方で、金融に詳しくない人や自分で情報収集できない人の中には金融機関の窓口で商品を購入する人もいるのではないでしょうか。

情報発信の仕方について

  • ・説明いただいた資料もそうですが、金融庁のホームページを見ても、「利用者が知りたいこと」より「金融庁が伝えたいこと」が前面に出ている感じがします。例えば、資料は文字が多くて読む気になりませんし、書き方が上から目線という印象を受けます。子どもに見せても分かるような資料でないと、多くの国民は理解できないと思います。

  • ・特に若年層は「読む」より「見る」で、ぱっとみて分かるものでなければ見ないので、動画やアニメを使うなど、見せ方を工夫した方が良いと思います。

  • ・民間企業のSNSの活用や最近人気のコミュニケーションゲームなども参考に、「勉強している」と身構えずに学べるような、“利用者に寄り添った”情報発信を検討してほしいです。

  • ・お金の話は個人の人生に関わる大事な話。個人の生活が多様化している中で、マスに対して大きく訴えることも大事だと思いますが、個別の状況に応じた発信も大事ではないかと思いました。

「金融商品購入時のポイント(案)」について

  • ・ライフプランや目標とする資産の金額は人によって、また時間が経つことで変化するので考えづらい部分もありますが、どういうビジョンで「資産形成」というものを考えるか、最初の@が大事だと思います。

  • ・@Bについて、ママ友の間では、住宅ローンはどうやって返すかとか、教育資金は学資保険・ジュニアNISA・つみたてNISAのどれを利用するのが良いかなど、同じような制度・商品の比較が話題になります。相談したいときは、信頼できる人や金融機関に勤めている友人に聞いたり、業界のことを知っている人に「自分はどうしているか?」と聞くことが多いですね。

  • ・Cについて、金融機関の説明資料などでリターンは可視化されていますが、リスクの方は可視化されていないので分かりにくいです。

  • ・Eの考え方で「相談先」について記載されていますが、お金の問題は周囲の人に相談しにくいため、相談先を知っておくことは大事だと思います。

  • ・金融商品を購入する前に、まず「自分が何を大事にしているか」、その人の価値観を知ることから始めた方が良いと思います。その人の考え方が分かって初めて、「そのためにどの商品を選ぶか」という具体的な話に進むので、Gが一番最初に来るべきで、次にBではないでしょうか。自分の現在地が分かれば、自ずと情報選択できるようになるはずなので。

  • ・商品を購入するときに手数料は注目しますが、解約(EF)の話は見落としがちですね。金融機関からの説明やウェブサイトでも「始めどき」の説明はありますが、解約は説明が少ない印象です。解約や売却時の対応について、いくつかのパターンに分けて説明があると分かりやすいです。特に積立投資は「止め時が分からない」「止められない」という声も多く、商品を入れ替えたいと思ったときに信頼して相談できる先があると良いのですが。

  • ・Hについて、登録業者かどうか確認することが大事というのはそうなのでしょが、そもそも「登録業者」が何か分からない人も多いです。学生の間では、SNSなどのクローズドな世界で仮想通貨に絡む被害が拡大していて、最終的に無登録業者に誘導されるといったケースがあるようですが、もっと根本的に怪しい話に気を付けるようにしないと。金融についての基本的な考え方は学校で勉強できますが、実際に何を確認すればよいのかまで、サポートできるものがあると良いですね。

  • ・契約書や目論見書、同意書などの書類は、文字の量が多くて難しいです。解約や維持するための手数料など、重要なことが分かりにくい場所に小さな字で記載されているので、初心者でも分かるよう、重要なポイントだけを大きな字でまとめた簡単な説明資料や、「金融商品を購入するときには書類が何種類あって、この項目はしっかりチェックしましょう」というものがあると嬉しいです。

  • ・そもそも金融関係の用語が難しいです。例えば、「信託報酬」が分からなくてネットで検索しても、その説明文も難しくて、あまり理解できなかったということがあります。もっと分かりやすくしてほしいです。

(以上)

【ご意見・ご感想】

利用者にとって使いやすいものとするため、幅広い方々からご意見を伺っているところ、「金融商品購入時のポイント(案)」についてのご意見・ご感想がございましたら、【nisa2017@fsa.go.jp】までお寄せください。頂いたご意見・ご感想については、担当課内での検討の参考とさせていただきます。なお、個別のご質問にはお答えできかねますので、あらかじめご了承ください。

ちょっと注目!
金融商品購入時のポイント(案)の検討
つみップオンライン
教えて虫とり先生
「小学生のためのハッピー・マネー登録商標マーク教室」動画教材
本音が飛び出す!
つみたてNISA座談会
  • Facebook
  • Facebook