顧客本位の業務運営に関する情報
国民の安定的な資産形成を図るためには、金融商品の販売、助言、商品開発、資産管理、運用等を行う全ての金融機関等(以下、「金融事業者」)がインベストメント・チェーン(※)におけるそれぞれの役割を認識し、顧客本位の業務運営に努めることが重要であり、金融審議会市場ワーキング・グループが取りまとめた報告書においては、以下のポイントが示されました。
(※)顧客・受益者から投資先企業へ投資がなされ、その価値向上に伴う配当等が家計に還元される一連の流れ
- ● 本来、金融事業者が自ら主体的に創意工夫を発揮し、ベスト・プラクティスを目指して顧客本位の良質な金融商品・サービスの提供を競い合い、より良い取組みを行う金融事業者が顧客から選択されていくメカニズムの実現が望ましい。
- ● 当局において、顧客本位の業務運営に関する原則(以下、「本原則」)を策定し、金融事業者に受け入れを呼びかけ、金融事業者が、本原則を踏まえて何が顧客のためになるかを真剣に考え、横並びに陥ることなく、より良い金融商品・サービスの提供を競い合うよう促していくことが適当である。
金融庁としては、上記報告書提言を踏まえ、顧客である国民の安定的な資産形成に資するよう、金融事業者の取組みを後押ししていくとともに、必要な情報を提供してまいります。
「顧客本位の業務運営に関する原則」(改訂版)(令和3年1月15日)
「顧客本位の業務運営に関する原則」(改訂版)にかかる『金融事業者リスト』
金融庁では、「金融事業者における顧客本位の業務運営のさらなる浸透・定着に向けた取組みについて」(令和3年4月12日公表)の一環として、『金融事業者リスト』(以下、「当該リスト」という。) を公表することなどにより、金融事業者における顧客本位の業務運営への取組みの「見える化」に努めています。
当該リストについては、本原則を採択の上、取組方針を策定し、当該方針に基づき取り組んだ結果等を取組状況として公表している金融事業者のうち、当該リストへの掲載を希望し、かつ、金融庁が定める掲載要件を満たした金融事業者を取りまとめてきたものです。
過去の1年分の金融事業者リストはこちら
『金融事業者リスト』への掲載にあたっては、以下の掲載要件(ⅰ)・(ⅱ)のいずれも満たす必要があります。
『金融事業者リスト』の掲載要件
(ⅰ) 金融庁所定の対応関係表を金融事業者のウェブサイトに掲載することにより、取組方針等につい て、本原則2~7(これらに付されている(注)を含む。以下、同じ。)との対応関係を原則毎に明確に示していること。また、不実施等の場合には、その理由や代替策を取組方針等に分かりやすい表現で記載するほか、その掲載箇所を対応関係表に示していること。 (ⅱ) 金融庁所定の報告様式の記載事項について、形式的な不備(空欄・記載誤り等)や不明な点がないこと。 |
報告までの流れをフローチャートにまとめましたのでご確認ください。
報告までのフローチャート
●『金融事業者リスト』への掲載を希望する金融事業者の方へ
当該リストへの掲載を希望する金融事業者については、上記の掲載要件を踏まえた上で、 報告様式に必要事項を記載し、令和5年6月30日(金)17:00までに、総合政策局リスク分析総括課メールアドレス に、報告様式を提出してください。
なお、報告様式の提出に際しては、「『金融事業者リスト』への掲載等に関するQ&A」のほか、
「報告までのフローチャート」、
「報告に当たってのチェックリスト」、
記載例を必ず確認した上で提出してください。
報告様式等はこちら
金融事業者における投資信託・外貨建保険の比較可能な共通KPI・データベース
金融事業者の選択に当たっては、他の金融事業者と取組状況を比較することが有益です。
金融庁としては、国民が、各金融事業者が設定・公表する自主的なKPIを比較検討することに加え、リスクや販売手数料等のコストに見合ったリターンを長期的に確保できているかを比較検討できるよう、金融事業者が、共通の定義によるリターンに関連する統一的な指標(以下、「共通KPI」)を公表することを期待しています。
■投資信託の比較可能な共通KPI
- ・投資信託の運用損益別顧客比率
- ・投資信託の預り残高上位20銘柄のコスト・リターン
- ・投資信託の預り残高上位20銘柄のリスク・リターン
上記の定義はこちらを参照ください。
金融事業者から提出があった投資信託の比較可能な共通KPIを集計・分析したものはこちら
過去の1年分の分析資料はこちら
■外貨建保険の比較可能な共通KPI
- ・外貨建保険の運用評価別顧客比率
- ・外貨建保険の銘柄別コスト・リターン
上記の定義はこちらを参照ください。
金融事業者から提出があった外貨建保険の比較可能な共通KPIを集計・分析したものはこちら
■投資信託、ファンドラップ及び外貨建保険の共通KPIに係るデータベース
金融事業者から提出があった投資信託、ファンドラップ及び外貨建保険の比較可能な共通KPIの集計等を行い、データベース化したものはこちら
(注)当該データベース化にあたり、報告されたデータの一部について、金融庁でクレンジング(無効なデータ(「N/A」「該当なし」等の記載)の削除や、明らかな数値の誤り(桁違い等)の修正)を行っています。ただし、基本的には報告された内容をそのまま集計したものであり、金融庁がその正確性について保証するものではありません。
「重要情報シート」について
本原則を採択する金融事業者においては、原則5.【重要な情報の分かりやすい提供】(注4)への対応として、「重要情報シート」の活用が期待されています。「重要情報シート」には、顧客に対する簡潔な情報提供のほか、各業態の枠を超えた多様な商品の比較を容易にする効果も期待されています。
こうした目的を実現するためには、「重要情報シート」が一定の目線に沿って作成・活用されることが効果的と考えられることから、金融庁では、金融事業者が「重要情報シート」を作成・活用する際に参考となると思われる目線や、今後考えられるベスト・プラクティスの例を「手引き」と してまとめました。「手引き」は、「重要情報シート」の利用状況の進展を踏まえ、今後、必要に応じて改訂を行っていく予定です。
投資信託等の販売会社による顧客本位の業務運営のモニタリング結果について
金融庁は、投資信託等の販売会社による顧客本位の業務運営に関して、主要な販売会社等における実践状況や取組方針等の開示状況等についてモニタリングしており、その結果を整理して公表しています。
(レポート)投資信託等の販売会社による顧客本位の業務運営のモニタリング結果について(概要版)(令和4年6月30日)
投資信託等の販売会社による顧客本位の業務運営のモニタリング結果について(全体版)(令和4年6月30日)
投資信託等の販売会社に関する定量データ集(令和4年6月30日)
(その他の調査結果)
リスク性金融商品販売に係る顧客意識調査結果について
金融庁は、金融機関の顧客の資産運用に関する認識や金融行動、金融庁の施策についての浸透状況等を把握するために、調査を実施しており、その結果を整理して公表しています。併せて、関係者の活用による更なる分析や議論の活発化に資するよう、詳細データ(生データ)とともに公表いたします。
金融事業者への周知(お知らせ)
- 『金融事業者リスト』の掲載要件の見直し等について(令和5年4月3日)
- 『金融事業者リスト』の今後の取扱いについて(令和4年4月1日)
- 金融事業者における顧客本位の業務運営のさらなる浸透・定着に向けた取組みについて(令和3年4月12日)
顧客本位の業務運営の取組方針等に係る金融庁における好事例分析に当たってのポイント(令和3年4月12日)
金融庁からの情報発信
格付投資情報センター(R&I)「顧客本位の業務運営と持続可能な経営戦略」講演(総合政策局長 栗田 照久 )(令和4年12月2日)
金融財政事情研究会「ニューバンキングセミナー」講演(総合政策局審議官 屋敷 利紀)(令和4年12月1日)
全国地方銀行協会「顧客本位の業務運営と見える化」講演(総合政策局リスク分析総括課コンダクト企画室長 信森 毅博 )(令和4年9月28日)
(参考)金融審議会等報告書
新着情報
令和5年4月11日 | |
令和5年4月3日 | |
令和5年1月20日 | |
令和4年10月7日 | |
令和4年9月9日 | |
令和4年6月30日 | |
令和4年5月13日 | |
令和4年4月1日 | |
令和4年2月10日 | |
令和4年1月18日 | |
令和3年11月10日 | |
令和3年9月3日 | |
令和3年8月18日 | |
お問い合わせ先
金融庁 Tel 03-3506-6000(代表)
総合政策局リスク分析総括課コンダクト企画室(内線2219)
外貨建保険の比較可能な共通KPIについて…監督局保険課(内線2654)