市場へのメッセージ

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市場へのメッセージ(平成31年4月~)
証券監視委メールマガジン(平成22年11月~平成31年3月)
 

最新号〔10月18日(金) 配信分〕

<目次>

1. 株式会社スマートアセットマネジメントに対する検査結果に基づく勧告について
2. 「令和元事務年度 証券モニタリング基本方針」について
 

1. 株式会社スマートアセットマネジメントに対する検査結果に基づく勧告について

 証券取引等監視委員会(以下、「証券監視委」といいます。)は、令和元年9月10日、金融庁に対して、株式会社スマートアセットマネジメント(以下、「当社」といいます。)に行政処分を行うよう勧告いたしました。

【事案の概要】
 関東財務局が当社を検査したところ、金融商品取引契約の締結の勧誘に関して、顧客に対し虚偽のことを告げる行為、著しく事実に相違する表示又は著しく人を誤認させるような表示のある広告をする行為、投資助言・代理業を適確に遂行するに足りる人的構成を有していない状況及び投資助言・代理業を適確に遂行するための必要な体制が整備されていない状況が認められました。
 
 このように、投資者保護上問題のある行為に対しては、今後も厳正に対処していきます。
 
 なお、上記の「著しく人を誤認させるような表示のある広告をする行為」に関して、当社は、投資助言業者等を評価・比較する複数のウェブサイトにおいて、実際には当社が記載した内容であるにもかかわらず、あたかも第三者によって投稿されたかのような外観を装った、当社の助言実績等に関する記事を多数掲載させていました(いわゆる「やらせレビュー」)。近年、他の事案においても、ウェブサイトにおいて「著しく人を誤認させるような表示のある広告をする行為」が見られたことから、投資助言業者等を選ぶ際は、こうした行為が存在することに留意しつつ、十分に検討することが必要です。
 
(参考)
 金融商品取引業者が、金融商品取引契約の締結の勧誘に関して、顧客に対し虚偽のことを告げる行為や、著しく事実に相違する表示又は著しく人を誤認させるような表示のある広告をする行為を行うことは、投資者の保護に欠けることから、金融商品取引法(以下、「金商法」といいます。)により禁止されています。また、投資助言・代理業を適確に遂行する観点から、金商法で人的構成の確保及び必要な体制の整備が求められております。
 
 当社に対しては、令和元年9月20日に、関東財務局長から登録取消し及び業務改善命令の行政処分が行われています。

2.  「令和元事務年度 証券モニタリング基本方針」について

 証券監視委は、令和元年9月6日に、「令和元事務年度 証券モニタリング基本方針」(以下、「基本方針」といいます。)を公表しましたので、ポイントについて解説します。
 
○ 今事務年度の取組方針 
・ 今事務年度の基本方針の特徴は、昨事務年度と同様、全ての金融商品取引業者等を対象に、オフサイトでリスクアセスメントを行い、リスクベースで積極的なオンサイト・モニタリングを実施していくことであります。
・ 昨事務年度の証券モニタリングにおいて、外国株式の勧誘において、高齢顧客に対して、乗換勧誘に応じてもらえるよう売却株式の損益について虚偽表示を行っていた事案のほか、同類の事案が複数の社で認められています。このような投資家保護上不適切な事案がなくならない背景として、過大な営業目標や現場のリソースを超えた多大な負担から生じ得る投資家への不適切な営業にあるのではないかとの可能性を念頭に置き、必要な内部管理態勢の構築状況やこうした問題の背後に潜む経営の意図・経営資源の不十分な配分等に着目したリスクアセスメントを行っていく方針です。
・ このほか、無登録業者に関する情報を積極的に収集・分析し、関係機関と連携して調査を行い、裁判所への違反行為の禁止命令等の申立てを行います。
                              
 ○ 業態横断的なモニタリング事項
   業態横断的なモニタリング事項として、次の4つを掲げています。
 ・ マネー・ローンダリング対策(AML)、テロ資金供与対策(CFT)への取組状況
 ・ サイバーセキュリティ対策の十分性、各業態に応じたシステムリスク管理の実施状況
 ・ 顧客本位の業務運営を実現するための施策の実施状況
 ・ 内部監査の結果及び自主規制機関の監査等で指摘された事項に係る改善策及び再発防止策の取組状況
 
○ 規模・業態別の主な検証事項
  業務内容に応じた主な検証事項の一部を紹介します。詳細は基本方針を参照してください。
・ 大手証券会社:形式的なルールにとどまらないプリンシプルに則した実効性のあるコンプライアンス態勢確立への取組み
・ 外国証券会社:バックオフィス業務の海外委託の進展状況やビジネスモデルの構造的な変化に対応した内部管理態勢の整備状況等、引受業務等の投資銀行業務の状況
・ インターネット系証券:取扱商品の増大、対面営業への進出・拡大を踏まえた内部管理態勢の整備状況
・ 地域証券会社:投資者保護の観点から問題のある行為が行われていないか、主要株主や経営体制が変更された証券会社や経営不振企業の資金調達に関与する証券会社の業務運営態勢。このほか、今事務年度は、ガバナンスやビジネスモデルの持続可能性等について、オフサイトを中心としたモニタリングを実施します。
・ 投資運用業者:利益相反管理態勢や外部委託運用に対する運用管理態勢、私募リート等不動産関連ファンドを運用する業者の実態把握
 
○ モニタリング結果の情報発信
 証券監視委の問題意識が対外的にも的確に伝わるよう、証券監視委の活動を通じて把握した問題点等について、具体的で分かりやすい情報発信に努めており、毎事務年度、オンサイト及びオフサイト・モニタリングで把握した問題点や、問題が顕在化していないものの業務運営態勢等において改善が必要と認められる事項の具体例について、「証券モニタリング概要・事例集」として取りまとめて公表しています。
 
 証券モニタリングの対象業者の規模、業務内容や取扱商品は多岐にわたっているほか、依然として基本的な法令等遵守、業務運営態勢が十分でない業者も存在しています。証券監視委としては、限られた人員等の下で、各社のリスク特性に応じた効率的・効果的なモニタリングに努め、リスクの所在を早期に把握し、是正につなげてまいります。 


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